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5年前に植えた240万円の経済林が予想もしなかった果実を実らせた。桃色天国のテナント決定。

広田健太郎さん_画像 広田健太郎さん 第126話

2021/6/9 掲載

過去のコラム「 店舗投資に必要なのはiPhoneと勇気とサムマネー 」を読み返しました。5年前の3月に240万円で購入した( 当時は諸事情で290万円と書きました )この店舗こそが、先日から書いている「 桃色天国 」跡の店舗です。

5年前、購入から3カ月後に賃貸開始となり、今年3月末に賃貸終了。月5万円で賃貸していましたので、投資金額は既に回収済みです。5年前に植えた経済林に果実がなって、今後は毎月5万円の収入をもたらしてくれます。

この店舗に美容室を開業予定の20代の方が興味を持ってくれたのが、3月上旬でした。そして、この方が内装業者として偶然にも連れてきたのが、地元ではお洒落な工事で有名な〇〇リノベ社長。今日はその話の後日談を紹介します。



■ 3カ月経っても契約まで進まない

今回の契約には2つのハードルがあります。1つ目はリノベ会社の見積書。そして2つ目が融資。通常なら僕は、「 ご検討はご自由に。しかし他に話があれば先に契約できる方を優先させていただきます 」とサラリと伝えます。

でも、今回は入居者様も工事業者様も魅力的なのでお待ちすることにしました。ところが、2週間経っても連絡がありません。進捗について尋ねると、「 〇〇リノベさんからの連絡を待っている状態です 」という返事でした。

するとGWに、近くで飲食店をしている方から問い合わせがありました。今のお店が繁盛しているので近くに2号店の出店を考えているとのこと。「 すぐにでも借りてください 」と言いたかったのですが、「 今、美容室の方が検討をしているので… 」とお断りしました。

ただし、とても魅力的なお店でしたので、美容室の方へ、「 内見から1カ月ですが、その後いかがですか? 先日、飲食店の方から問い合わせがありましたがお断りました。もし話が進んでいなかったり考えが変わったりしたら、すぐにお知らせください 」と伝えました。

すると、「 図面ができて、見積もりも完成間近です。わがままを言えば、融資の結果が出るまで待ってほしいです 」という返事でした。ところが、それから3週間が経過しても連絡がありません。またこちらから連絡を入れると、進んではいるけれど亀よりも遅いような速度です。

そもそも僕がこの方と契約をしようと思ったのは、頭の中がクリアで決断スピードが早いから。業者さんの見積もりが遅いのは仕方がないとしても、その辺もしっかりとコントロールして欲しいところです。

そして、検討開始からまもなく3カ月。もう充分待ったと思います。「 5月末までは待ちますが、その後は他の方からのお話もお受けします 」と伝えると、「 5月30日に〇〇リノベさんに呼び出しを受けています。でも、広田さんの都合もあると思いますので同時進行で構いません 」。

そろそろ僕のリズムと流れ、風向きを考えると限界です。やれることはやったので、どういう結果になっても悔いはナシ。1度ここで線を引かせてもらおう、6月になったらこの前の飲食店の方に電話をしてみよう。そんな風に思っていました。



■ 終わりを決めると次の「 何か 」が動き出す

終わりを決めるといつも何かが起こります。結果論に聞こえるかもしれませんが、真剣に人や物事に向かい合った後には、いつも何かが起ころうと待ってくれている感じがします。次の日に問い合わせの電話が鳴りました。

お客様
「 桃色天国があったところの看板を見ているんですが、まだ空いていますか? 」

第一声がこれでした。覚悟を決めた翌日に問い合わせが来たことにも驚きましたが、あの店舗が桃色天国だったと知っている方から電話をもらったことも驚きでした。

広田
「 えっ、なんで桃色天国を知ってるんですか? 」

お客様
「 知ってるも何も、あそこの店長や関係者をよく知ってるし、お店もオープンの時から知ってるよ 」

この店舗は今は美容室の方が検討していて融資の結果待ちであること、次の順番でも良いかどうかを最初に確認しました。また、建物もかなり老朽化しているので、内外装や設備にもお金がかかると思うことも伝えました。

すると、「 飲食店のデザインなどをしているので事務所としてこの物件を使用したい 」と言います。古さについては、「 この物件は、桃色天国があった当時( 約35年前 )から古かったし、この店舗のことはよく知っているから全く問題ない 」とのこと。

「 古い物件が平気なら、他にも良い物件はたくさんあります 」と、僕は前回のコラムで披露した、電話対応マニュアルの6番目を使いました。



広田
「 店舗のように来客がメインでないのなら、2階とか3階の物件はいかがですか? 古いビルですが、スケルトンにした雰囲気抜群の物件があります。ここをお好きなようにリノベされてはいかがでしょうか? 」

お客様
「 自分はロサンゼルスに7年ほど住んで芸能関係の裏方をしていたこともあったりして、基本は1階が良いんですよね。2階とか3階だとニューヨークのイメージでしょ? 」

広田
「 えっ、ロスに住んでいたことがあるんですか? 僕もレコードを買いにロスに7年行ったり来たりしてたので、イメージはよくわかります 」

お客様
「 ハリウッドブルーバードとラブレア近くのアパートに住んでました 」

広田
「 それならハリウッドで役者をしていた加藤ひろゆきさんを知ってますか? 」

お客様
「 えっ、ちょっと分からないな・・・ 」

最後の質問は混乱させてしまったかと思いながら、こんなに面白い方がいたのなら是非会っておかなければと、すぐに物件の中を見てみないかと提案しました。

すると、見なくてもわかるから内見は必要ないとのこと。でも、時間も経過しているので、今の状態をよく確認して欲しいですと20分後に現地で会うことにしました。



■ リーゼントの店主のスイーツ店

現地にいたのは、50代後半ながらリーゼントにサングラス、アロハシャツに細身のパンツとブーツ、強烈なほどの香水と不良の匂い、未だ現役のロカビリーファッションがハマっている男性でした。この物件を使いこなせるのは、この方しかいないと思って聞いてみました。

広田
「 この物件にどんなリノベを考えていますか? 」

お客様
「 この桃色天国があった雰囲気は作ろうとしても作れない。だから極力このままで使いたいですね。ダメなところを修繕するイメージです 」

こんな答えを待っていました。この物件を単に古いと思うか、この物件を文化・芸術と捉えるか。美容室の方と〇〇リノベさんは柱を残して全改装する方針ですが、今回のお客様は「 これが良いんだ 」と言うのです。

店内に残っていた2体のマネキンを見て、「 このトルソー懐かしいな。最高のオブジェになるので、使っていいですか? この店舗の中に久しぶりに入ったら、事務所だけでなく1階でお店をやりたくなってきたな。もう頭の中ではお店で流すBGMまで流れてますよ 」

店内を一通り確認して、外に出て一服しながら打ち合わせ( 僕はタバコは吸わないが )。僕が乗ってきたエクスプローラーを見て「 自分も昔、いろいろ乗りましたよ。今は車は国産に落ち着いて、バイクだけですが。でも、車もここだけはアメリカです 」と指差したナンバープレートを見ると「 911 」でした。

僕は「 311をはじめ、2011年に人生が大きく変わったので、車のナンバープレートもこうしているんです 」と自分の「 2011 」のナンバープレートを指さしました。ここまで感性が合う方は、こんな田舎ではなかなか出会えません。



6月になって、美容室の方には断りの連絡をしました。リーゼントの方とは来週、契約です。7月にスイーツのお店をオープンするとのこと。アメリカ文化を愛する方ならではの感性で、ホワイトデビル( 白い悪魔 )と呼ばれる小麦粉、砂糖の使用は避けたグルテンフリーなテイクアウト重視のスイーツ店になるそうです。

会話の中で、「 時代に合わせて生きていかないと 」を連発しながらも、ご自身のファッションは若き日から変わらぬロカビリー。こんな方のお店がどうなるか、今からとても楽しみです。

近隣に住む方は、リーゼントの怖い人たちがたむろする桃色天国がなくなってホッとしていたら、数十年して同じような方が現れて戦々恐々としているかもしれません。事前に「 スイーツ店になるのでご安心を 」と挨拶に伺おうと思います。

僕は5年前にはどんな果実が実るか分からずに240万円の経済林の種を植えましたが、どうやらとても健康的で甘いスイーツが実りそうです。桃色天国風なスイーツ店になるなんて物件も喜んでいると思います。


プロフィール

■ 広田健太郎さん

hirotasan

不動産投資家
マレーシア・ペナン島在住

ツイッター
https://twitter.com/kentarohirota

ブログ
walk on the blue ocean.

■ 経歴

□1975年
群馬県高崎市に生まれる

□1997年
早稲田大学スポーツ科学部卒業(サッカー部所属)

□1998年
シンガポールプロサッカーリーグDIVISION1でプレイ

□1999年
個人事業主として「サファリレコード」創業

□2005年
結婚
父親のすすめで1棟目のビルを購入

□2008年
レコード店を閉め、父親の不動産会社へ入るも2カ月で退社

□2009年
宅建免許取得

□2017年 マレーシア・ペナン島に移住

□2018年
宅建免許返納

■ 所有物件

□2005年
11月:1棟目ビル購入(4テナント)20%

□2011年
3月:2棟目ビル購入3テナント、1住居(売却)⇒2019年10月再購入

□2012年
7月: 3棟目ビル購入(4テナント、1住居)26%
9月: 4棟目ビル購入(3テナント)28%
9月:中古戸建購入(売却済)

□2013年
3月: 5棟目ビル購入(売却済)
6月:区分マンション購入(売却済)
9月:自宅近くの中古戸建購入(売却済)
10月:土地購入⇒コインパーキング23台(売却済)
12月:中古戸建店舗購入(売却)⇒2019年10月再購入
12月:自宅隣の中古戸建購入 

□2014年
3月: 6棟目ビル購入(2テナント) 20%
7月: 7棟目ビル購入(売却済)
10月: 8棟目ビル購入(2テナント)32%

□2015年
3月:中古戸建店舗購入(売却済)
3月:土地購入⇒コインパーキング(35台)
6月:土地購入⇒コインパーキング(5台)
10月:転売用土地購入(売却済)
11月:自宅近くの中古戸建購入(売却済)

□2016年
3月:店舗購入
5月: 9棟目ビル購入(売却済)
8月:ロードサイド借地権付き店舗購入

□2017年
3月:10棟目ビル購入(4テナント)
8月:ロードサイド店舗購入(売却済)
10月:駅近ビジネスホテル隣の店舗購入(4テナント)
11月: 11棟目ビル購入(2テナント)

□2018年
8月:店舗購入(現金)
12月:ロードサイド店舗購入:1350万円(現金)

□2019年
2月:借地権付き店舗購入:70万円(現金)
3月:借地権付き店舗購入:200万円(現金)
4月:ロードサイド店舗購入(現金→購入後融資)
4月:上記隣地の店舗購入(現金→購入後融資)
6月:ラーメン店跡店舗購入:1600万円(現金)
6月:駐車場購入9台:1150万円(現金)
10月:中古戸建店舗再購入(現金)
10月:2棟目ビル再購入(融資)
11月:12棟目ビル購入2テナント(現金)
12月:駐車場購入3台 (現金)

□2020年
2月:13棟目ビル購入(3テナント、1住居)(融資)

□2021年
1月:2019年3月購入の借地権付き店舗の借地購入 180万円(現金)

2021年現在の家賃年収約6,900万円

月に5〜10日、一日に数時間働く狩猟型の生活を満喫している

不動産投資を始めるきっかけや初期の苦労については大家列伝(前編・後編)を参照ください。

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