参照:境界確定は重要!29%RC物件で経験した「 接道部分は売らない! 」攻撃と売主の親子ゲンカ
そこを購入して数年。資金的にも余裕が出来たので境界確定を行うことにしました。今回はすんなり済むといいな〜と思っていたのですが、案の定参加者の一人から大声で怒られてしまいました。ふう〜。一筋縄では行きませんね・・・。
■ 境界確定作業の目的
エピソードをご紹介する前に境界確定ってどんなものかを簡単にご紹介します。
うちのアパートのような場合、隣接する土地との境界がどこにあるかはっきりしないので、その境界をはっきりさせるのがそもそもの目的です。作業自体は土地家屋調査士の方に依頼しました。
この方がまず役所に行って図面などを丹念に調査するところから始まります。その上でアパートの敷地を現況測量するなどし、「 ここが境界線だ! 」というラインを割り出します。
その後隣接地の所有者が一同に会して「 立会 」を行います。( ※「 たちあい 」と読んでいたのですが、不動産業界では「 りっかい 」と呼ぶみたいですね )
立会の場で、調査士の方が示した境界ポイントに双方が納得したらその地点が正式な境界点となります。後日もめないように両者が境界点を指さした姿を証拠写真に収めます。
そうして次々に境界点を確定させていき「 立会 」が終了すると、調査士の方が図面や証拠写真を収めた報告書を作成。それに隣接地所有者が全員署名・捺印したら境界が無事確定したことになります。
次に土地家屋調査士は報告書を元に法務局で登記を行い、全ての作業が終了します。
以上のように境界確定とはけっこう手間のかかる作業で、うちのアパートの場合40万ぐらいの費用がかかりました。ほんとは売主のおじいちゃんがやるべき作業をうちが負担してあげた格好です。
■ 「 立会 」で負のオーラをまとった人が・・・
場面はその「 立会 」作業に移ります。
隣接地全ての所有者さんと市役所の方、土地家屋調査士の方が複数人来ていただいたので結構な人数が現場に集まりました。その中に明らかに雰囲気の違う方が一人いらっしゃいます。負のオーラというか、もうすでに怒っているというか・・・( 笑 )
あ、俺はこの人からヤラれることになるな・・・と直感しました。調査士の方の準備作業が終わり、さあこれから境界点を一つひとつ確認していきましょう!というタイミングになってこの方が私に向かって話しかけてきました。
「 あんたがこのアパートのオーナーか? 」
「 はい・・・今日はよろしくお願いします 」
「 北九州の○○ザが妹の土地を盗ろうとしていると聞いて、俺も参加したんじゃ。いいようにはさせんからな!! 」と強烈な先制パンチが命中しました。
「 あ、いえいえ誤解です。決してそんなことは・・・・ 」と弁明しようと試みたのですが、 「 ええから俺の話を最後まで聞け〜!? ※△■Ω… 」とさえぎられ、十数人の前で痛烈に面罵されました。
後からわかったのですが売主のおじいちゃんは既にお亡くなりになられて、ご長男さんがおじいちゃんのかわりに参加されていたようです。
■ お兄さんの完全な勘違いだった
そもそもの話、敷地のこの部分↓が一番問題だったので境界確定をやることにしたのです。

この部分の右側がアパートの敷地で、かつ唯一の接道箇所です。左側が売主の娘さん( 私を怒鳴った方の妹さん )の敷地で、その境界がどこらへんだか誰もわからない状態だったのです。
しかも境界確定を売主のおじいちゃんが頑なに拒否したので、私のほうが折れて下記のような約束をし、それを覚書にしました。
・将来、私が境界確定測量をやります
・それまではお互いにメリットがあるよう、この部分を駐車場として利用しましょう
・娘さんは当然無償で駐車していただいていいですよ
・境界確定をするときにはお互い協力しましょうね
・それまではお互いにメリットがあるよう、この部分を駐車場として利用しましょう
・娘さんは当然無償で駐車していただいていいですよ
・境界確定をするときにはお互い協力しましょうね
どこにも私が土地を盗るなんて書いてありません( 苦笑 )。売主さんが娘さんにもコピーを渡したとおっしゃっていたので、娘さんもご存じのはずです。ところがそういったことが伝言ゲームを通じて、お兄さんに間違って伝わってしまったようです。
怒られている途中で境界点の確認に呼ばれてその場をいったん離れ、またお兄さんのところに戻り、また離れて撮影し・・・を繰り返しているうちに、だんだんお兄さんも落ち着いて来られました。
どうやら私が外している間、過去の経緯をぜんぶ知っている土地家屋調査士の方がちょいちょい説明してくれていたようです。最後には、「 なんだ…、うちのオヤジがいかんかったんや…(..;) 」 と矛を収めてくれました。
私は怒られ損ですが( 笑 )、妹を必死で守ろうとする優しいお兄さんだったようです(^^ )。ところが、話はここで終わりません。後日ちょっといい話がありました!
■ 「 良かったらこの家を買いませんか? 」
後日、娘さん( 妹さん )から直接電話をいただきました。
「 実はいまの家を売って新築を建てることになりまして・・・。良かったら買われませんか? 」とおっしゃるではありませんか。
仲介業者さんに背景を聞いたところ、他の方に売ることもできるが、禍根を残さないために真っ先に私に声をかけて下さったそうです。なんていい人だろう♪
私にとってはアパートも含めた土地の形が綺麗になるメリットがあるうえ、娘さんの希望価格が手の届く範囲だったので、利回りは低いですが購入させてもらうことになりました。
頑固なおじいちゃんに手こずったアパートで紆余曲折ありましたが、雨降って地固まる・・・となりそうです。良かったよかった(^^ )