日本では、バブル崩壊を機に地価が暴落し、いわゆる土地神話が崩れた。三大都市圏を中心に、ここ数年は上昇に転じる地域もあるものの、地方の地価は相変わらず下がり続けている。
東京都心などでは、バブル期の水準まで戻したところもあるが、あくまで局地的な話である。しかも東京五輪後に予想される景気の落ち込みで、地価は再び下落局面に転じるとの見方もある。不動産は、景気と連動する循環型の商品との認識が根付いている。
しかし、日本において下落局面を知らない土地がある。
それが軍用地である。第二次大戦後に沖縄県内に整備された米軍基地。米軍の弾薬庫や飛行場などがあり、フェンスに囲まれて一般人が立ち入ることはできない。これらの土地は、もともと地元住民の住宅地だったりするところだ。
軍用地は、国が地主から強制的に借地(収用)した土地を、自衛隊や米軍に提供しており、地主に借地料が支払われている。国から借地料が振り込まれるので、取り損なうことのない安定収入として考える地主は少なくない。
軍用地は、立ち入りができない土地であるが売買は可能だ。登記簿謄本や公図、航空写真などから土地を確認する。謄本と公図は法務局、航空写真を市町村か
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