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東京ミズマチ開業。浅草〜押上間の回遊性アップで地域の価値向上なるか

都市計画・再開発/東京 ニュース

2020/08/10 配信

すっかり東京の観光地として定着した感のある東京スカイツリー
すっかり東京の観光地として定着した感のある東京スカイツリー

2012年に開業、8年目となる東京スカイツリー。東武鉄道、東武グループのシンボル的存在で多くの観光客を集める名所でもあるが、長年、問題となっていたのは隅田川を挟んで隣接する日本有数の観光スポット・浅草との回遊性である。それぞれの観光地を個別に訪れるのではなく、回遊して二カ所を巡るようになれば滞在時間は増え、地域、各施設の経済はもっと潤うはずなのである。

浅草、押上間は隅田川を挟んで直線では1キロに満たない距離だが、2つ、障壁があった。ひとつは隅田川。そしてもうひとつは既存の道路を利用して浅草から押上に向かうとすると吾妻橋から浅草通りを行くことになり、遠回りになるという点。

また、この二大観光地の間、隅田川沿いには墨田区の墨田公園(土地は国からの無償貸付)があり、桜の名所として知られるが、対岸の台東区側に比べると認知度その他は今ひとつ。整備の計画もあった。

浅草と東京スカイツリーを繋ぐ、新しい歩行者連絡橋(右手)
浅草と東京スカイツリーを繋ぐ、新しい歩行者連絡橋(右手)

そこで、これらの問題を行政(墨田区、東京都)、民間(東武鉄道)の連携で解決しようという北十間川・隅田公園観光回遊路整備事業がスタート、2020年6月から順次成果が表れつつある。

事業の内容を整理すると、
@東武鉄道が既存の隅田川橋梁下流側に新たな連絡歩道橋「すみだリバーウォーク」を添架。浅草と押上をこれまでよりも近い場所で結び、回遊性を高める
A隅田川を渡ったところにある墨田公園を、隣接する東武鉄道の高架、北十間川と一体として整備、歩いて楽しい空間を作り、人の流れを生む。
B高架下に飲食、物販、宿泊などが入った商業施設「東京ミズマチ」を作り、浅草〜押上間に新たな賑わいを作る
というもの。

このうち、すみだリバーウォーク、墨田公園、東武鉄道高架下の商業施設「東京ミズマチ」のうちのウエストゾーンは6月18日に開業、残りも現在、鋭意建設が進められている。

吾妻橋から東武鉄道の橋梁を望む。やや、距離がある
吾妻橋から東武鉄道の橋梁(写真左手)を望む。やや、距離がある

実際の現場に行ってみた。浅草側からアプローチするが、ひとつ、問題点はすみだリバーウォークの位置が分かりにくいこと。

東武鉄道浅草駅の北口近くに掲示はあったものの……
東武鉄道浅草駅の北口近くに掲示はあったものの……

東武鉄道の浅草駅の裏側、隅田川沿いにあるのだが、現状では人通りの少ない場所に位置しており、案内などもあまり目立たない。浅草中心部からするとやや距離もあり、今後、もっと分かりやすくしていく必要があろう。

新名所とあって歩いている人も多かった
新名所とあって歩いている人も多かった

すみだリバーウォークは朝7時〜夜22時まで利用可能で、基本歩行者のみが利用できる(自転車は手押しの場合のみ歩行者扱いで利用可)。それほど幅のない橋だが、これまでにない視点で川や街並みを望めるのは楽しく、観光客にも楽しめるだろう。

他の場所からは見られない風景が楽しめ、立ち止まって撮影している人も多数
他の場所からは見られない風景が楽しめ、立ち止まって撮影している人も多数

リバーウォークを降りると目の前には墨田公園が広がり、右手には東武鉄道高架下の東京ミズマチ。浅草の、建物が密集した雰囲気から一変、緑の広がる空間でさらに高架下には賑やかな店舗も並ぶ。これまでの浅草観光にはないスポットの誕生といえよう。

高架下商業施設・東京ミズマチと墨田公園。正面に東京スカイツリーがあり、絵になる場所
高架下商業施設・東京ミズマチと墨田公園。正面に東京スカイツリーがあり、絵になる場所

東武鉄道の高架は北十間川と墨田公園の間にあり、川側は現在整備中。二つの表情を持つ店舗になるわけで、生かし方によっては面白い魅力になるのではなかろうか。

墨田公園内にでは今後様々なイベントも予定されている
墨田公園内にでは今後様々なイベントも予定されている

墨田公園を出たところで目の前を横切るのが三ツ目通り。通りを渡った先にイーストゾーンが続いているのだが、横断歩道の位置が遠く、遠回りせざるを得ず、これもいささかマイナスな点である。

こちらはウエストゾーンの北十間川側。整備が進めば散歩が楽しい風景が生まれてくるはず
こちらはウエストゾーンの北十間川側。整備が進めば散歩が楽しい風景が生まれてくるはず

イーストゾーンはこれから整備が進むはずで、それを抜けたところがちょうど東京スカイツリータウン、東武鉄道の東京スカイツリー駅の前。浅草側からアプローチすると分かりやすいが、逆に東京スカイツリー側からだと入口がやや分かりにくい感がある。

東京スカイツリータウンから見た東京ミズマチ方面への入り口。やや分かりにくい
東京スカイツリータウンから見た東京ミズマチ方面への入り口。やや分かりにくい

ただ、実際に歩いてみると、これまで距離のある印象のあった二地点が意外に近く、かつ川、緑の公園、商業施設と途中の風景が変わるため、遠さを感じずに歩ける。施設がすべて完成、場所の案内等が適切に表示されるようになれば新しい名所になるであろう。

一方脇に入ると低層の建物、古い工場らしき建物などもあり、更新は遅れている
一方脇に入ると低層の建物、古い工場らしき建物などもあり、更新は遅れている

また、この歩道橋、商業施設等の誕生が及ぼす地域への波及効果も楽しみである。東京スカイツリーのある場所は元々は貨物駅の跡地で、建設以前に訪れた時の印象は一言、寂しい土地。東京スカイツリー登場で一見大きく変わったように見えるが、少し駅から離れると低層の古い住宅等が多くあり、影響はそれほど広範には及んでいない。

浅草、東京スカイツリーをひとつの大きな観光スポットにと地元や東武鉄道などの期待は大きい
浅草、東京スカイツリーをひとつの大きな観光スポットにと地元や東武鉄道などの期待は大きい

だが、鉄道の便が良いのは言うまでもなく、観光地としての認知度に加え、新たな回遊性が付加されたとすると地域の価値は今後上がっていくはず。特に自宅で過ごす時間が増えている中では公園や河川など自然、緑や空間の豊かさを感じる場所への評価が高まっており、整備された墨田公園は新しい地域の魅力の大きな要素となりうる。周辺地域のこれからの変化が楽しみである。

健美家編集部(協力:中川寛子)

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