一般的な細長いアパートと中庭付き物件。後者の、複雑な形状、凝った中庭を考えると建築費が高くつきそうと考えるのが一般的だろう。だとしたら、家賃が高く取れてもトータルで収益が下がってしまうのではと考えがちだが、そこに大きな勘違いがある。
実は建築家の丸山保博氏が手がける中庭付物件はハウスメーカーで普通のアパートを建てるよりも安い。また、メンテナンス費用もそれほど掛からず、結果として収益性は高い。前回(7月14日掲載)に引き続き、今回はその理由を見ていこう。
●坪単価はハウスメーカー80~90万円、中庭付物件75万円
収益を上げるためには建設費ダウン、家賃アップの2つの面から考える必要がある。中庭付物件では家賃アップが図れることについては前回ご紹介したので、ここでは建設費ダウンが図れる理由を見ていこう。
まず、細長いアパートとコの字型のアパ―トでは中庭のあるコの字型のアパートのほうが建設費が嵩みそうと思われがちだが、それは形状が複雑に見えるためだ。
だが、冷静に考えてみると、躯体の建設費で差が出るのは壁面(基礎)の数である。では、5戸が一列に並んでいる物件とコの字型になった物件で壁面の数は違うだろうか
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