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大家歴10年、試行錯誤を経て辿り着いた「購入物件」を決める5つのポイント

アカサカトモコさん_画像 アカサカトモコさん 第24話 著者のプロフィールを見る

2024/4/16 掲載

こんにちは。トモコです。
最初に不動産を購入してから約10年が経ちました。

自分ではベテランとは思っておらず、段取りも悪くて他人に教えるなんておこがましい…と思っていますが、たまに「どういう目線で購入していますか?」と聞かれることがあります。

正直なところ、その人の資産背景や目的で購入目線は全く違うので参考になるのかな?と思いながら話すことも多いのですが、参考までに今回は私がどういう観点で物件を購入しているのかをお話ししたいと思います。

■私が物件を買う時に意識している5つのポイント

私が見ているポイントは、主に次の5点です。

  1. 場所
  2. 融資
  3. CCR
  4. 利回り
  5. 物件力

1、場所

今私は神奈川県に住んでいるので、住まいの近くである神奈川が中心です。今持っているエリアは横浜市と横須賀市のみ。できればドミナントで進めたいと思っているので恐らく今後もこのエリアが中心になってくるでしょう。

ここはよく知っているエリアということも大きいですが、融資に関係するというところも大きいです。

今メインでお付き合いをしている銀行は地銀と信金ですが、両方とも融資範囲がそこまで広くないので、融資を使いたいとなると必然的に融資可能エリア内で探すことになります。

2、融資

その①でも出てきましたが、基本的にレバレッジ派で融資を使うので、融資が出るかどうか?はとても大きな問題です。どういう物件であれば融資が可能か?は銀行によってかなり違いがあります。

今お付き合いをしている銀行の融資条件はだいたい把握しているので、物件の条件もそれに合わせます。

耐用年数を超えているものはプロパー融資よりも保証協会付き融資の方が出しやすい、と言われることも多いので、神奈川県の保証協会と横浜市の保証協会の融資制度は常にチェックしています。(横浜市は神奈川県と横浜市の両方の保証協会が使える珍しい市です)

もし、プロパー融資なら金利はどのくらいで期間は何年程度がやりやすいか。保証協会付きであればどの制度が今使いやすく、また保証料はどういった条件であれば優遇されるのか、などなど。

過去の融資例からある程度ストレスをかけて想定し、想定家賃のだいたい半分程度であればOKとしています。

3、CCR

「CCR(自己資金配当率)」とは、「Cash on Cash Return」の略で、不動産投資の効率を示す指標のひとつです。

物件を購入する際に出した自己資金に対する年間のキャッシャフローの割合を表しており、簡単に言うと物件の購入に費やした自己資金に対する年間のリターンの割合です。この数字が高いほど投資効率が高いことを意味しています。

例を上げて説明します。

まず、「購入価格2,000万円、利回り15%、年間キャッシュフロー300万」の物件を全て自己資金で購入した場合(諸費用・税金等は考慮していません)は次のようになります。

300÷2,000=15%(6.6年で自己資金回収)

全て自己資金なので、想定利回りと同じになり、自己資金は6.6年で回収できる計算です。

一方、融資を使って自己資金200万、融資1,800万で購入するとCCRはどうなるでしょう。

300÷200=150%(0.6年で自己資金回収)

自己資金回収率が6年も早くなり、効率よくレバレッジが効いているのがわかります。

そして、私はこのCCRについて、100%を一つの目安にしています。つまり自己資金を1年で回収できるかどうか?です。(この計算には金利が入っていないので、実際には約50%、2年くらいでの回収を目指しています)。

もちろん、自己資金を多く入れればそれだけキャッシュフローが多くなるので、CCRが高ければ全て良いわけでもないのですが、レバレッジ派は自己資金を何年で回収できるか?はチェックしておきたいポイントです。

4、利回り

利回りは高い方がもちろんいいですが、それなりにリスクがあることも多く、ここは安心安全とトレードオフだと考えています。

例えば今まで見てきた利回りが高い物件の例ですと、古くて修繕もまったくされていない、狭小ワンルームなのに想定家賃が相場より高く計算されている、そもそも賃貸需要があまりないエリアなどがありました。

あと、横浜市・横須賀市あるあるですが、どうやって行くのか分からないような、ものすごい崖地に建っていたこともあります。

一見高い利回りに見えても実際購入してみたら想定していた満室賃料には全然届かないのであれば、高い利回りは「絵にかいた餅」でしかありませんので、数字のマジックに騙されないようにここはしっかりとチェックします。

5、物件力

私はワンルームではなく30~50㎡くらいの一人から少人数ファミリーくらいが住める広さの物件がとても好きです。こういった物件は退去が比較的少なく、長く安定して住んでくれることが多いからです。

あと、皆さん言われていることですが、戸建はやはり退去が少ないです。今持っている戸建も購入して約5年ですがほぼ何もなく、いつも持っていることを忘れそうになります。

駅から徒歩圏かどうか?もあまり気にしません。それよりも近くに生活に便利な施設が整っているか?バスならメイン駅に行く便数がどのくらいあるのか?車エリアなら駐車場はあるのか? を重視しています。ちょっと郊外でも生活しやすいエリアは需要があります。

この他に、路線価や近隣の土地販売例など、チェックすべき項目は色々ありますが、だいたいこんな感じで検討しています。

■この5つの基準が決まるまでの経緯

この5つの基準は、この10年間、大家として試行錯誤する中で徐々に定まってきました。

利回りに惹かれて地方の狭小アパートを検討したり、駅近くでないと満室にならない!と思い込んで駅徒歩10分以内でしか探さなかったり、銀行の融資基準を把握しないまま闇雲に融資資料を持ち込んで否決されたりした時期もあります。

しかし、実際に物件を所有し、客付け会社さんにヒアリングしたり、金融機関の担当者さんと話したり、セミナーや本やコラムで成功大家さんのやり方を学んだりするうちに、古い先入観は上書きされ、実際に利益の残る物件というものがわかってきました。

そして不動産を購入し始めてから5年くらいたった頃、持っている物件を改めて振り返ってみると、上記5つの基準に沿って買っている物件は頻繁な退去もなく、まあまあうまく回っているなと思いました。

そのため、購入時のチェック項目としてこれを意識していこう、と決めて今に至るというわけです。

■今欲しいのは小さな店舗併用住宅

と言いつつ、最近のマーケットではこれに見合う物件はほとんど出てきません!ですので今後はは少し目線を変えていかないと購入は難しいかもしれないと思っています。

ちなみに今欲しいのは小さい店舗併用住宅です!たまに商店街の中にある物件が出てくることがあります。一階を貸して二階に住むのもいいなあ、などと、先ほどの5項目を無視して妄想を巡らせることも良くしています(笑)

まとめると情報が来た時の判断を早めるためにも、検討物件の条件を整理しておくことは大事ですが、同時に、こうした基準は自分のステージやその時のマーケットに合わせて適宜、アップデートすることも大切だと思います。

少しでも皆さんのお役に立てたら嬉しいです。
最後まで読んで下さり、ありがとうございました!

 

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※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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プロフィール

アカサカトモコさん

アカサカトモコさんあかさかともこ

専業大家
宅建士&建築士

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経歴
  • □197×年
    神奈川県で生まれる。

    □2008年
    リーマンショック後の世界的な不況を経験したことから「会社に頼っているのは危険」と危機感を感じる。

    手当たり次第本や雑誌を読み漁った結果、不動産投資に行き当たる。

    □2014年
    12月
    最初の投資物件として新築アパートを購入(売却済み)

    □2015年
    6月
    中古鉄骨造マンションを購入。

    □2016年
    3月
    中古RCマンションを購入。

    □2018年
    7月
    築古アパートを購入(売却済み)
    会社員を卒業

    □2019年
    2月
    中古アパ―ト購入(2棟一括)

    7月
    中古アパート購入(3棟一括)
    レンタルスペースを始める。

    12月
    初の戸建て購入

    □2021年
    戸建て購入。ベース賃貸として貸し出し中。

    □2022年現在
    8棟79戸を所有
    家賃年収約5,700万円
    返済比率は約50%

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