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「価格が下がるのを待って投資する」は正解か?ーシミュレーションで見る収支比較結果ー

徳田文彦さん_画像 第53話

みなさん、こんにちは! 暑い日が続きますね。ここまで暑いと、休日に物件見学に行くのも難しいです。

最近はもっぱら、物件情報の取集と、その物件を購入した場合のシミュレーションをしています。

物件価格が高値圏にあるので、購入後に価格が下がることも織り込んで収益を計算しておかないと、購入してから思わぬ事態に遭遇しかねないからです。

このところ、多くの方が「 景気の良い( 利回りの低い )今、物件を購入した方が良いのか、景気が悪くなってから( 価格が下がって利回りが上がってから )購入したほうが良いのか? 」という点を考えていることと思います。

このテーマは、不動産投資の経験がかなりある方でも、「 景気の先行きは誰にも分からない 」という理由で、答えが出しにくいテーマだと思います。

確かに景気の先行きは誰にも読めませんが、一定の期間を設定して、景気の良い時( 好況時 )と悪い時( 不況時 )、どちらの時期に購入するのが得なのかを、計算してみることはできます。

好況時の今、不動産投資を始め、少しでも早く利益を手にするのが良いのか、それとも、不況が到来するのを待って投資した方が結局は儲かるのか、シミュレーションの結果を共有できればと思います。

※ シミュレーションはあくまで概算結果であり、実際の収益と合致するものではありません。

■ 同じ賃料収入で物件価格に大きな差

シミュレーションの前提は下記の通りに設定しています。

・不況は、好況時の現在から「 4年後 」に到来すると仮定
・年間収入900万円の物件が、好況時には表面利回り7%で、不況時には表面利回り9%で購入できると仮定
・頭金は1,000万円。残額はローンを組んで購入するものとし、金利は全期間固定。金利は、好況時に購入する場合は1%、不況時に購入する場合は2.5%で借り入れるものとする
・売却時期は同じとし、不況時( 今から4年後 )に購入した場合は6年保有して売却、好況時(現在)に購入した場合は10年保有して売却するとして計算
・売却時の金額は両物件同額とし、売却価格は不況時の投資価格( 購入価格 )と同一とする
・固都税、修繕費の年額は両物件で同額とする
・物件価格の一定割合を建物価格として減価償却を考慮
・入居者入れ替わりによる礼金や更新手数料による収入は考慮せず( 満室が続く前提で試算 )


購入時期と購入物件の条件を一覧表にすると下記の通りです。



こうしてみると、同じ家賃収入でも、好況時に投資するのと不況時に投資するのは、大きな価格差がありますね。実に3,000万円近い差額です。

年間家賃収入は変わりませんが、ここまで物件価格差が開くと、毎月の返済額に差が出るので、毎月のCFにだいぶ開きがでてきます。

問題は、4年間、先行して投資し、その間、毎月の家賃収入を受け取り、金融機関への返済も行うことで、「 不況を待って投資するよりも得 」と言える状態になるかどうか、です。

■ シミュレーション結果はいかに?

結論からお伝えしますと、

・好況時に投資した場合の通算利益は約1,900万円( 10年間の累積、売却益も含む )
・不況時に投資( 4年後に投資 )した場合の通算利益は約2,200万円( 6年間の累積、売却益も含む )


となります。

この数字を見てどのような印象をもたれるでしょうか? トータルの利益額では、不況時に投資した方が多いものの、思ったほど差がつかない、という印象を持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、年間の投資効率という観点では大きな差が出ます。結果は下記の通りです。

・好況時に投資した場合:年間約190万円の収益( 1,900万円÷10年 )
・不況時に投資した場合:年間約367万円の収益( 2,200万円÷6年 )


これらの年間収益額は、頭金として両方とも1,000万円を最初に投入して年間に得られる収益で、投資効率としては2倍近い差がつくことになります。( 実際には、好況時に購入すると、物件価格が高く仲介手数料が増えるので、更に投資効率は劣ることになります )

ちなみに、IRRに直すと

・好況時に投資した場合:IRR25%
・不況時に投資した場合:IRR9%


となり、3倍近い投資効率の差が出ます。不況時を待って投資した場合、投資期間は6年で、現在投資した場合の10年よりはるかに短いため、「 儲けの総額 」はあまり変わらないように見えても、年間の投資効率で見ると大きな差が出るのです。

■ やはり不況到来を待つのが得??

今回設定した条件では、

・投資期間トータルでの収益
・年単位で見た投資効率

の両面で、「 不況到来を待って投資したほうが得 」という結論になりました。

しかし、この結果にはいくつか注意点があります。特に大きいのが、以下の2点です。

・本当に4年後に不況が到来するのか?
・不況が来たとして、物件の利回りがここまで( 今回は2%上昇すると仮定 )上昇するか?


このうち、特に後者の利回り上昇については、微妙なところだと個人的には思います。仮に、不況が来たとしても、物件の利回りが8%程度までしか上がらない、つまり、好況時より1%程度しか上がらない、ということも十分考えられます。

特に、ここ数年で不動産投資が世の中に浸透し、投資家の裾野が広くなった為、好物件の奪い合いが激しくなっています。

そのため、不況になっても、アベノミクス以前の水準にまで利回りが下がらない可能性は、かなりあると思います。不況でも投資物件の利回りがあまり上がらない、となれば、上記のシミュレーション結果は大きく変わってくるのです。

もう一点、考えるべきなのが、不況を待つことにより、待つ期間、投資家としての経験を積めないことです。4年間、不動産投資家としての経験が積めることを、上記の収益シミュレーションションにどう加味して考えるか、なかなか難しいところだと思います。

こうした要素を考え、いまのような好況時にどういう投資行動をとるべきなのか、次回以降で考察できればと思います。

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 徳田文彦さん

tokudasan

東京在住

□不動産投資家
□企業向け戦略コンサルティング

■ 経歴

□1974年生まれ

□1999年
慶應義塾大学卒業後、同大学院修了

□2006年
大手広告会社に勤務しながら不動産投資を開始

多忙な合間を縫って効率的な不動産投資方法を追及した結果、エリアを厳選して高い入居率を見込める物件を購入し、 入居者募集や管理業務を徹底して効率化する投資手法に到達する

□2013年
サラリーマンをセミリタイア

□2014年
サラリーマン卒業後は、企業への戦略コンサルティング業務に従事

■ 著書

徳田さん本
5年で引退できるセオリー破りの不動産投資(ぱる出版)

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