太陽光エネルギーを中心としたカーボンニュートラルコンサルタント事業を展開する株式会社ティーエスピーは、超薄型太陽光発電パネル「ペラペラ太陽光」を建物の壁面に設置し、建物内での自家消費による電力供給を行う「壁面ペラペラ太陽光」サービスの提供を11月1日から開始する。
■「建物の立地・構造上の問題で設置できない」がおよそ6割
日本国内において、太陽光発電の普及は進んでいるが、設置への適地が少なくなってきているという問題がある。
実際に、同社への太陽光発電パネルの設置検討についての問い合わせの内、約60%が、建物の立地・構造上の問題で、通常のパネルを屋上設備に設置ができず、断念するケースとなっている。
◇通常の太陽光発電パネルを設置できない理由
・エアコン室外機等により、屋上スペースが取れない
・豪雪エリアのため、屋上に太陽光パネルを設置できない
・建物の強度が弱い(旧耐震)
・海から近いから、通常パネルが設置できない。
・5階建以上の陸屋根
一方で、設置余地が多い建物の壁面の活用に注目が集まっており、環境省も2024年度から、住宅や商業ビルの窓や壁などと一体となった太陽光発電の導入に補助金を出すことを発表している。
■「壁面ペラペラ太陽光」とは
同社では、建物の壁面を有効活用し、さらなる太陽光発電の普及に繋げるため、薄く軽く曲がる「ペラペラ太陽光」を壁面に設置し、電力を自家消費する「壁面ペラペラ太陽光」サービスを11月1日から開始する。
■今まで壁面発電できなかった場所にも設置可能
従来の壁面太陽光発電では、一般的なガラス製パネルを使用するため、パネル重量が重く、さらに、取り付けのために架台の重量もかかるので、建物強度が高くないと設置できなかった。
同社のペラペラ太陽光は、ガラス製パネルの4分の1の重さで、接着剤で設置可能なため架台も不要。
また、最大120度まで湾曲することも可能なので、特殊な形の壁にも設置することができる。
そのため、建物の強度、形状などの問題で今まで壁面設置できなかった場所にも対応することが可能となり、太陽光のさらなる活用が期待されている。
健美家編集部