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「日本は世界で住みやすい」は妄想か。仕事と子育て環境評価は落第点、定住者は訪日客とは違う厳しい評価も……。

調査/都市・マーケット ニュース

健美家不動産投資ニュース

2020年オリンピックイヤー。訪日客が増え、東京や大阪、京都といったゴールデンルートではなく、最近は地方都市を結ぶ航空便を使い地方の魅力を探る訪日客に注目が集まる。

今年は東京オリンピック・パラリンピックを契機にさらに日本の魅力を発信しようと関係各所は躍起だ。その日本。旅行先としての評価は年々アップしているが、実際に居住する外国人の目にはどのように映っているのか。

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イギリスの経済誌エコノミストによる「世界で最も住みやすい都市ランキング 2019」では、東京(日本)が7位にランクインしている。治安のよさや交通インフラの充実が評価を上げているようだ。大阪は3位と東京よりも住みやすい評価でランクインし、日本第2の大都市圏としての存在感を出した。

一方、こうした評価とは裏腹に日本の暮らしにくさを指摘する声も少なくない。物価など生活費が高い、言葉が通じずにコミュニケーションが取りづらいなどの評価はよく耳にするところだ。

英国金融大手HSBCによる昨年の「海外駐在員の生活レポート」では、33カ国を対象に生活のしやすさを「生活」「仕事」「子育て」の3つの分野に分けて調べており、日本の総合ランキングは32位という結果に陥った。

世界に居住する18歳以上の外国人駐在員1万8059人を対象にしたといい、オモテナシにチカラを入れている日本の関係各所からすると面白くない結果かもしれないが、訪日客ではない日本に定住して暮らす海外駐在員の日本に対する評価が厳しい現実も認識する必要がありそうだ。

同レポートでの1位はスイス、2位シンガポール、3位カナダだった。アジアでトップ10に入ったのはシンガポールと10位のベトナムのみだが、日本は香港やマレーシア、タイ、フィリピン、中国などよりもランクが低い。上位3カ国は、政治経済が安定して教育水準が高いというのが特徴であるが、そこは日本も同様である。

だが、評価は低い。なぜか。言葉や生活習慣・文化の違いといった側面よりも、実際に住んで生活する側面で評価を受けていないようだ。ワークライフバランスと子育てする環境が評価されていない。

仕事の環境と子育て環境の2点が大きく総合評価を下げる要因となっていることが浮き彫り。3つの分野で日本を見ると、生活部門で15位、仕事部門で30位、子育て部門で33位である。

こうした結果にとどまらず、居住面での不満を口にする外国人を探すのには苦労しない。特に住まいを借りづらいことは生活していく上で深刻な問題だと訴える声は少なくない。家を借りるときの商習慣もわかりづらいとする。

「礼金・敷金の意味がわからない」「家主から良い顔をされずに契約に至らない」などは賃貸住宅業界から「ひと昔に比べると改善されている」との声も漏れるが、住まいを借りる外国人当事者からそうした声は聞かれない。

「家賃が高すぎるため友人と部屋をシェアリングしようとしたら家主に断られた」ことでシェアハウスを選択したとプライベートを重視する外国人からは不評の声も上がる。居住面積の狭さも不評である。

森記念財団都市戦略研究所の「世界の都市総合力ランキング(Global Power City Index、GPCI)2019年版」を見ると、総合ランキングで東京が3位に付けるが、居住分野は11位とトップ10圏外となっている。居住分野1位は3年ぶりにパリが返り咲いている。

パリは2015年の同時多発テロによる安全・安心での評価を下げていたが、ここ数年で評価を回復したほか、総労働時間の短さや小売店の多さ、飲食店の多さが評価を受けている。

一方、東京ではダイバーシティ(多様性)社会への取り組みなどの課題を指摘されており、国際都市をうたう東京でありながらも国籍や・人種といった面での多様性に欠けている、平たく言えば差別的だ、との評価を受けているのが実態だ。

また、昨年秋に大型台風が日本に甚大な被害をもたらしたが、その自然際境に対する「経済的リスクの低さ」では東京は41位と低い。総合1位のロンドンや2位のニューヨーク、4位のパリはそれぞれ31位、25位、18位と日本よりも災害に対する経済的な耐用性が強いとの評価になっている。

地球温暖化に伴い毎年、こうした自然災害が増えると予想され、近年の夏場の猛暑はさすがに堪えると日本での住みづらさの一つに上げる外国人も少なくなく、そうした不快感を払拭する居住環境、生活環境の整備は外国人にとどまらず、日本人にとっても急務となりつつある。

日本の安心・安全は伝統的に高い評価を受けているが、居住面の安心・安全の強化が同ランキングの総合1位を獲得するための条件の一つに加わっている。

将来の日本経済の労働力の担い手として、外国人労働者の門戸を開放した政府にとっての課題でもある。東京オリンピック・パラリンピックを半年後に控える中、テロリストの入国を水際で止めることは急務だが、いま話題の保釈条件に反して海外逃亡を許したことで出入国管理の甘さも露呈した。

日本の住みやすさや居心地の良さを追求することは日本経済の成長とともに不動産マーケットにも直結する問題として重要になっている。

また、あらゆるところに様々なランキングが存在する。住宅・不動産業界でも同じである。住みたい街的なランキングをそれぞれの会社がリリースする。

それぞれで異なる評価・結果が出るが、これは調査対象の違いもあるが、調査する母体の思惑など恣意性が反映されているケースもあり、ランキング調査などの受け手としては、それらを鵜のみにせず客観的な分析力が問われているとも言える。

健美家編集部

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