今日も、私 大家のプーさんのコラム連載56回目をご覧頂き、ありがとうございます!コラム56回目は、【投資で買って、実需で売る】をテーマに、お話をさせて頂きます。
■投資で買って、実需で売る
僕は基本、現金で高利回り物件を買う事が多いですが、他にもいくつかの買いパターンを持っています。その一つが、「投資で買って、実需で売れる」物件です。この場合、金額によっては融資を使っています。
融資で購入する場合、利回りはそこまで気にしていません。
気にするポイントは、積算評価or担保評価が高い事と、加工後のリセール価格です。
融資を使うなら利回りが高くないとキャッシュフローが厳しいのでは?という人がいます。その通りです。でも僕はその逆です。「利回りは微妙だけど、空室になったら買値よりも明らかに高く売れる」物件で融資を使うことが多いです。
直近の1年間は、たまたまだと思いますが、そういった物件が30件程購入できました。そのうち20件超を、融資を受けて購入しています。(僕は大家ですが宅建業者もあるので情報は入って来やすいです)
その中で、購入から1年で退去となり、売却が決まった物件が2件ありましたので、今回のコラムで書かせて頂きたいと思います。
1、横須賀市中古戸建 購入:1,500万円、売却益約900万円
最初に紹介するのは価格1,500万円、表面利回り9.6%のオーナーチェンジにて購入した横須賀の中古戸建です。築40年で、駅から徒歩10分ほどの場所にあります。土地としても売れる物件です。
買った時は、「退去になれば、住宅としてほしい人に1,980万円くらいで売れるだろう」と思って購入しました。しかし、好況に恵まれて2,500万円で売却することができました。
私がこの物件を購入できた理由について、自分としては次の2つかなと思っています。
・築年が古いため、投資用の融資が引きづらいこと
結果として購入から1年半で退去になったので、利益が比較的大きくなりましたが、退去がなければ、ただ利回り9.6%の物件保有をしている状態です。(横須賀で不動産投資を始めたい人にとっては、たぶん物足りない利回りでしょう)
まとめると、保有していた1年半で200万円超の家賃を頂き、売却益で900万円程を計上できた物件となりました。退去が発生するまで、ずっと持ち続けるつもりで購入していました。良い市況の時に退去となり売却できたのは幸運でした。
2、横浜市中古区分マンション 購入:700万円、売却益550万円
二つ目の事例は、横浜の中古区分マンションです。物件価格は700万円、表面利回り8.5%のオーナーチェンジにて購入した物件でした。
区分マンションですので月々の管理費/修繕積立金で約2万円かかります。それを計算に入れると、なんと利回りは5.1%になりますw
こちらの物件も築40年で、駅から徒歩10分という立地でした。退去になれば1,500万円弱で売れるだろうと思って購入した物件でしたが、結局1,300万円で売却できました。
私がこの物件を購入できた理由について、自分としては次の2つかなと思っています。
・築年が古いため、投資用の融資が引きづらいこと
※例1の横須賀市戸建と一緒ですねwww
この物件は、購入するか否か、非常に迷いました。既に築40年を超えている区分マンションでしたので、購入後の入居期間が長いほどに投資として厳しくなります。利回りも極端に低いです。退去がなければ損はないですが、利益もほとんど望めません。
それでも、この物件を買うことに決めました。理由は、入居者さんに滞納履歴があったからです。滞納が続いた場合、それを理由に退去してもらおうと考えたのです。
結果として、その通りになりました。購入後、14カ月で滞納が積み重なり、退去となりました。保証会社さんに加入しておりましたので、退去に伴う費用は必要ありませんでした。
滞納のある部屋ではよくあることですが、退去後に中に入ってみると想定以上にひどく荒れた状態でした、、、。そのため、買取再販業者さんに購入して頂いたという結果となりました。
(買取再販業者さんは、リノベーションをして再販する事が多いため、室内がボロボロでも問題ないのです)
1,500万円位で売れるだろうと考えて購入した物件が、1,300万円での売却となったのは、買取再販業者さんに買ってもらったからです。中がキレイで、実需の方に売る場合には1,500万円も狙えたと思います。
■利回りの低い2物件を購入した理由
いずれの物件も、「利回り目線」であれば購入しない物件でした。そして、僕は高利回り物件が好きですが、この2つのように、「利回り」以外の目線を基準にして不動産を購入することもあります。
そして、長期的にキャッシュを増やしてくれる物件というのは、実は高利回りの物件ではなく、こういった「売却益の出る」物件だと考えています。融資を受けて購入できれば、尚更のことです。
僕は投資に正解はないと思っていますし、不動産投資の答えも複数あると考えています。つまり、良いと思うものをどんどんやればよいのですが、実際のところ、光って見える投資手法や不動産商品はそう多くはありません。
そんな中で、私から見て光って見えた物件の事例を紹介させていただきました。私が見えている限りの話で恐縮ではありますが、皆さんのお役に立てる話となりましたら幸いです!