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5年で退職金分を稼いでくれた一棟目アパート。出会いから売却までの経緯と収支

大野靖弘さん_画像 大野靖弘さん 第3話

2021/8/2 掲載

こんにちは。やっさんです。今回は初めて購入した物件の話です。10年前なので今と比べるとかなり安い価格ですが、数字上の物件スペックだけでなく、その裏にある、「 なぜ購入する事が出来たのか? 」や「 どうしてこの物件を選んだのか? 」について注目して欲しいと思います。

前回のコラムでは私が大家を目指していた頃、方向性が定まらずブレブレだった様子をご覧頂きました(笑)。それと同時に行動する中で「 自分の手持ちのカードはそれほど多くない 」という事が分かり、購入基準が定まってもいきました。( 現実を知るとも言います・笑 )

当時の私が一棟目の購入に向けて定めた基準は以下のものでした。

・エリアは車で1時間以内(物件の多い地元札幌)
・融資を使い返済比率は50%以下(当時は戸建ての現金買いはマイナー)
・物件価格2,000万円以下(金融機関を回りこれくらいは融資可能と判断)
・中古ファミリーアパート(入居の安定を考えファミリー物件)
・自己資金400万円以下(次の物件のために極力温存)

この中で特に意識していたことは、返済比率を50%以下に抑える事です。利回りに関係なく、融資の組み方次第で返済比率は大きく変わります。表面利回りだけでは運営面での安全性は計れません。

利回り20%の高利回り物件でも、融資の組み方次第では返済比率が70%というリスクの高い状態はあり得ます。逆に利回り10%でも、返済比率は40%以下というより安全な状態もあり得るのです。

( 実力がついてくれば、あえて返済期間を短く返済比率を上げて元金をガンガン返していくという方法や、キャッシュフローがそれほど出なくても資産性の高い物件を購入するという考えもあると思います )

■ 家族みんなの思いが詰まった自己資金1,000万円

自己資金は1,000万円ちょっとでした。よく「 手取り17万円で頑張って貯金しましたね 」と言われますが、この資金には、妻が会社員時代に貯めていた数百万円を、家族の未来のためにと全て託してくれたものも含まれます。

さらに、私が24才の時に亡くなった父から相続したお金もありました。それらを合わせての自己資金1,000万円でした。家族みんなの思いが詰まったお金でしたので、絶対に失敗してはいけないと感じていました。

これを聞いて「 だから買えたのか 」と思った方も居るかもしれません。初期の私ならそう思っていたと思います( 笑 )。しかし、手前味噌ですが、これも妻からの信頼があったからこそですし、相続したお金も使わずに決戦に備えて温存しておく忍耐力があったからここで生きたともいえると思います。

その後は、基準に合った物件が見付かると資料請求をして、週末に内覧するということを繰り返しました。炎天下で車内に妻と赤ちゃんを待たせ、物件調査に協力してもらう事も何度もありました。そうしてまだ見ぬ運命の物件との出会いを探しました。

■ 若い仲介担当さんとの出会い

そんな中、不動産会社のある担当者に出会います。その方は20代中頃の若い青年でしたが、仕事も早く親切で、何より素人の私にも丁寧に対応してくれる方でした。その彼、ケンさん( 仮名 )とは年齢が近かったこともあり、私も直ぐにすっかり気を許しました。

それからは気になる物件が出るとLINEでケンさんに情報を送り「この物件は取り扱えますか?」とメッセージを送るようにしました。すると、ケンさんは物件資料を取り寄せてくれて、プロとしての意見を添えてくれました。

勤め人だった私には時間短縮になったのはもちろん、ケンさんを挟むことで、物件問い合せへの精神的ハードルが下がったため、多くの物件を検討することにも繋がりました。徐々にケンさんからも、物件情報を送ってくれるようになりました。

そんなある日、ケンさんから札幌市内にある築29年2DK8世帯のアパートの情報が送られてきました。それが私の運命の一棟目となる物件でした。



紹介といっても普通に市場に出ていて、長く売れ残っていた物件でした。( ちなみに、当時2011年頃の札幌の相場は、築30年の木造アパートで利回り20%というのがゴロゴロありました。それでも売れない( 融資が付かない )そんな時代でした )。

もともと、価格1,750万円、利回りは21%で出ていたものが、価格1,650万円、利回り22%に値下げされたのを見たケンさんが、「 1,500万円くらいで買えると面白いかもしれませんよ 」と連絡をくれたのです。私は、その価格なら土地の実勢価格に近いから、リスクは少ないだろうと思いました。

そこから現地調査をしました。最寄りの地下鉄駅までバス便という微妙な立地や、築29年で今まで一度も修繕した事がないボロボロの外観、また、駐車場台数が8世帯に対して半分ほどしかないなど、気になる点はたくさんありました。

それでも2DKという広い間取りは魅力で、きちんとリフォームをして営業をして、入居が決まれば、その後は安定するだろうと考えました。それでも初めての物件取得という事や、大きな借金をするのが初めてという事で、購入すべきか決められずにいました。

すると、妻が「 土地代で買うんだから、失敗したとしても大きな失敗にはならないんじゃない? 」と背中を押してくれたのです。今まで散々勉強して、先輩大家さんの話もたくさん聞いてきましたが、最後は素人の妻の言葉が決め手になりました。

■ 初めての融資付けは失敗続き

次は融資付けですが、ここでもやはり苦戦しました。最終的にはケンさんが自社のメインバンクという地方銀行を紹介してくれて、無事に融資承認をいただけました。そして、価格交渉の結果、こちらの希望の指し値が通り、晴れて物件取得をするに至ったのです。

私の購入した価格は1,500万円で、表面利回りは24.9%になりました。念願の一棟目。憧れていた「労働力投入(加藤ひろゆきさん商標登録申請予定)」のフレーズを使いたい一心で、近所のホームセンターでカマを買い、一心不乱に草刈りをしたのは良い思い出です( 笑 )。

ちなみに、その時の購入費用の内訳はこちらです。

物件価格:1,500万円
諸経費: 102万円
リフォーム費用:約70万円
合計:1,672万円

このうち融資:1,500万円
自己資金:172万円

融資額はフルローンで借りても返済比率が半分以下になる事から、満額でお願いし、認められました。その分金利はやや高めの3.675%で期間は10年でした。それでも返済比率は約49%と目標としていた50%以下をクリアする事が出来ました。その結果、自己資金は約172万円しか掛からず、残りは2棟目へ温存する事が出来ました。

ちなみに、この時は周りの大家さんから聞いていた金利情報よりもかなり高かったことから、一瞬金融機関さんへ不満の気持ちも芽生えましたが、「 金利の高さは自分の実力の無さの裏返し! 」と思い直し、いつか良い条件で取引して頂けるように頑張ろうと心に誓いました。

といいつつ、大家さん仲間に金利を言うのが恥ずかしいという「 金利コンプレックス 」の期間が何年も続いたのですが、それはここだけの話にさせてください( 笑 )

■ 満室で5年運営し、売却へ

この物件は購入時には8世帯中3世帯が空室でした。購入後は管理会社にリフォームをして頂きました。( 和室の洋室化などを含む表層リフォームで3世帯合計70万円でした )。サラリーマンでしたので、適切な価格で外注をすることは効率化のために大切だと考えていました。

管理会社さんのおかげで、3カ月で満室になりました。入居者は当初想定していた、ご夫婦やご家族とは違い、いずれも50代の独身男性で生活保護の方でした。そうして満室になってからは、毎月の家賃が約31万円入ってくるようになりました。そのうち半分が返済です。

管理費や固定資産税などの経費を差し引いても、毎月10万円以上が預金口座に積み上がっていく! これは嬉しかったです。そして、運営をしていける目途も、借金もきっちり返せることが分かり、一気に未来が明るくなるのを感じました。

そうして手に入れた一棟目のアパート。多少の修繕はありましたが、管理会社さんや協力会社さん皆さんのお陰で、売却するまで一度の退去もありませんでした。本当に手の掛からない「 孝行物件 」でした。

そして購入から5年3か月が経ち、「 長期譲渡 」のタイミングで売却する事にしました。それまでの間に、この物件を通じて大家業の基本をひと通り学ばせて貰った、忘れられない一棟となりました。所有期間中5年3か月の収支はこちらです。

家賃売上等収入:1,982万円
経費や借入返済や税金等の支出:約1,303万円
差し引き合計:+679万円


当初心配した築古アパートの修繕費でしたが、合計で145万円でした。家賃に占める割合では7%程度と、当初の想定( 15% )より少なく済みました。( これは大規模修繕をしなかったからともいえます。もししていれば15%ほどになっていたと思います )

そして、売却時の収支はこちらです。

物件価格:2,180万円
仲介手数料:75万円
諸経費:36万円
借入一括返済:814万円
所得税:149万円
売却での収支:+1,106万円


購入時の価格( 1,500万円 )より高く売却( 2,180万円 )出来ました。築35年でも、物件を手入れして、満室で運営していれば買い手がいることがわかりました。長期譲渡でしたので、短期譲渡と比べて税金は約半分の149万円で済みました。

■ 5年でサラリーマンの退職金を超える金額を作ることができた

この物件一棟を5年3か月運営したトータル収支は、+1,613万円になりました。

この金額は、当時の会社を30年務めた時に頂ける退職金の額( 1,500万円 )を超えます。何者でもない自分が、5年でサラリーマンの退職金を超えるお金を作ることが出来た。この経験は、自分の人生を自分の力で生きていけるという大きな自信になりました。

この一棟目は、私たち夫婦にとって大きなチャレンジの始まりでした。決済の当日は不安で緊張しながら銀行へ向かいました。ただ、妻は見送ったその後、空に大きな虹が掛かっているのを見て、「 きっと上手くいく 」そう確信したそうです。

私がコラムを書く理由は皆さんに少し先の未来をイメージして頂ければと思うからです。そうしてリアルにイメージする事さえ出来れば、きっとそれは実現出来ると思うからです。

初めての経験はどんな人でも怖いものです。それでもきちんと準備をして、勇気を持って一歩踏み出せば、きっと目標に少しずつ近付いていくはずです。今回のコラムが皆さんの明るい未来の小さなキッカケになると嬉しいです。


北の大地の短い夏を楽しんでいます

今日も自分らしく。

やっさん

プロフィール

■ 大野靖弘さん

大野靖弘さん

不動産投資家
札幌市在住
家族は妻と何か可笑しい三人娘の5人家族

不動産を通じて「自分らしく生きる」をテーマに活動中
不動産と筋肉の懸け橋になる事が目標

SNS:リンク一覧
健美家コラム:失敗告白


■ 主な経歴

□1980年誕生

□1987年(7才)
母を亡くす

□2002年(23才)
大学卒業後、外資系ブランドに入社

□2004年(24才)
父を亡くす
「人はいつ死ぬか分からない。その時に絶対に後悔しない人生を送らなくては」と強く感じる。
未来に希望が見出せず、2度の転職を経験するも、会社や国に頼る人生ではいけないと悟る

□2010年(30才)
結婚し子供も生まれて幸せを感じながらも、娘に100円の焼き鳥を買うのに躊躇する自分に猛烈に違和感を抱く

加藤ひろゆきさんの書籍を読み、大家になることを決意

□2011年(31才)
1棟目のアパートを購入

□2012年(32才)
2棟目のアパートを購入
年末に火事になる

□2013年
U
築古や新築のアパートで資産を増やす
U
□2017年(37才)
会社を退職し専業大家へ。
ここから築古戸建てを高利回りで再生する手法に挑戦

□2019年(39才)
不動産賃貸業で社会貢献出来ると気付き拡大へ舵を切る
中古RCを3棟取得

□2021年(41才)
これまでに、新築・中古アパート、築古戸建て、区分マンション、中古RCマンションなど29棟122室購入。
そのうちいくつか売却し、現在は計91室を所有し満室時家賃年収は約5,700万円以上。

不動産への恩返しの思いから、これから始めたい方へ向け、セミナー・スクール・交流会の開催の他、ブログ・Youtube・ラジオなどによる情報発信も行っている

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