※引用:大創産業
8月下旬から稼働開始
100円ショップのダイソーを運営する大創産業は、神奈川県の平塚市で大型物流センターとなる「神奈川RDC」の竣工を発表した。
RDCとは、リージョナル・ディストリビューション・センターの頭文字を取った略語。
南関東の物流拠点として、東京や神奈川などにあるダイソー約400店舗へ商品供給を進めるという。
建物規模は地上4階建てで延床面積が約53,170㎡。商品出荷用のトラックが30台入るという。
※引用:大創産業
大創産業が発表しているプレスリリースには、同物流センターの特長として、入庫した商品の搬入工程でロボットを導入すると記載されている。
しかし、商品出荷時の工程についてロボットが利用される旨は記載されていない。
このため、商品出荷時の工程となる、行き先店舗ごとの商品の配分や、出荷に伴うトラックへの商品積み込みについては人力での作業になると予測される。
商品供給先は約400店舗と記載されているが、400店舗分の商品選別と積み込みは社員やアルバイトなどが担当するとすれば、物流センターの周辺では相応の雇用が喚起されるはずだ。
例えばAmazonは多数の物流センターで常時大量のアルバイトを募集している。
Amazonの配送先は400で収まらないと予測されるため、ダイソーとAmazonの比較ではAmazonの方が必要な人手は多いと思われる。
しかし、それでも流通関連企業の物流センターでは多くの人手を要することが分かると言えるだろう。
また、配送する物流企業のドライバーなどが周辺でお金を落としていくことも予測される。平塚エリアでの消費促進にも期待がかかるところだ。
物流センターの場所は相模川の近くで、平塚海岸から本厚木方面へ伸びる国道129号線沿い。神奈川南部のエリアや県央エリアへのアクセスが良い場所だ。
北へ行けば東名高速道路の厚木インターチェンジが近い。都内へもトラックでアクセスしやすい場所と言える。
大創産業の発表によると、物流センターは7月6日に竣工しており8月下旬から商品出荷が始まる予定。
平塚に注目すべき理由
大型物流施設の完成によって雇用喚起などの期待がかかる平塚エリアだが、平塚に注目すべき理由は他にもある。
国道129号線沿道でダイソーの物流センターから見て北のエリアには、今年の春にイオンモールが大型商業施設のTHE OUTLETS SHONAN HIRATSUKAをオープンしている。
その周辺では「ツインシティ大神地区土地区画整理事業」に伴い、ここ数年で三井不動産や大和ハウス工業など大手企業が続々と物流拠点や新拠点をオープンしている状況だ。
また、平塚駅の南口西側にある黒部丘(くろべおか)では、ホームセンターのビバホームを運営するアークランズ株式会社が大型ショッピングモールの開発を進めている。
これはJTの工場跡地を開発しているもので、経済産業省が発表している「大規模小売店舗立地法の届出状況」によると、ショッピングモールの店舗面積は35,000㎡と広大だ。
なお、この新ショッピングモールの開業時期は来年とされている。
これまでは駅北側の開発プロジェクトなどが多かっただけに、今後は開発の波が駅の西や南にも広がっていくことを期待したい。
取材・文:
(はたそうへい)