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千葉県・船橋駅南口、西武百貨店跡地に51階建て高層タワーを含む再開発計画進行中。

都市計画・再開発(地域情報)/横浜・川崎・千葉・埼玉/首都圏 ニュース

2024/02/13 配信

船橋駅周辺の様子
南口側から撮影した船橋駅周辺の様子。奥側には北口に位置する東武百貨店のサインが写っている。

西武船橋店は50年以上の営業を経て閉店

千葉県船橋市の都心、船橋駅の南口で再開発計画が進んでいる。再開発の対象地はもともと西武百貨店があった跡地だ。

西武船橋店は2018年2月末に閉店している。閉店の理由は売り上げ不振だ。オープン以来50年に渡って営業を続けたが、売り上げのピークは1992年。

売り上げが下がってしまった理由の1つは、2010年代に入って郊外型の店舗が躍進したことだ。

2012年には船橋駅の北に位置する新船橋駅前にイオンモール船橋がオープン、2013年には船橋から見て南東の幕張新都心で国内最大級のイオンモール幕張新都心がオープンしている。

海浜幕張駅前の様子
JR海浜幕張駅前の様子。駅を出てすぐの場所に三井アウトレットパーク幕張がある。駅からはイオンモール周辺へのシャトルバスも出ているなど、買物には便利な場所になっている。

そのほか、三井アウトレットパーク幕張の増床やららぽーと TOKYO-BAYの改装など、既存の郊外店舗もリニューアルの動きを強める中で、西武百貨店は有効な手を打つことができなかった。

西武百貨店を運営するそごう・西武が全国的に不採算店舗の整理を進めていたこともあり、本館と別のロフト館で営業していたロフトともに閉店することになった(ロフトはその後イトーヨーカドー船橋店内に再出店している)。

東武百貨店船橋店
駅の反対側に当たる北口で営業している東武百貨店との競争が激しかったことも、西武船橋店が閉店する一因になったと言えるだろう。

なお、西武百貨店は1967年に開業しており、建物が古くなっていたことから解体して再開発を進めることとされている。

解決すべき都市課題と再開発建物の概要

閉店してから方向性が明らかになっていなかった跡地の活用方法についてだが、徐々に再開発建物の概要が判明してきている。

船橋駅南口再開発の位置図
再開発対象地の位置図。駅直結の場所で利便性は非常に高い。

※引用:船橋市

建前にも聞こえるような話ではあるが、再開発は単なる施設の建て替えというわけではなく、都市課題を解決するための手段として行われる。

船橋市が船橋駅南口の課題として挙げているのは主に以下のポイントだ。

  • 商業機能の維持強化と駅周辺の利便性を活かした住環境の整備
  • 地域間や施設間の連続性が欠如しており、徒歩による回遊性もあまり高くない
  • 緑地や市民の憩いの場などが少ない
  • 人が多いことから災害時の危険性が高い

課題の解決方法として、船橋市が提示している整備方針は主に以下の通り。

  • 個性と魅力あふれる「中心商業地」としての活性化を図る
  • まちの利便性や賑わいを維持・充実させる
  • 駅と周辺建物を結ぶペデストリアンデッキを整備する
  • 屋上緑化も含めた緑地の創出を推進する

建物は住宅棟と商業棟の2棟に分けて建設される。市が作成した都市計画の資料を見ると、住宅棟は高さ200mのタワーマンションになることがわかる。

西武船橋店跡地 再開発建物 断面図
駅直結のタワーマンションは、よく見かける再開発建物の構成だ。まるまる商業施設だった西武船橋店の時と比べると、建物の用途はだいぶ変わると言えるだろう。

※引用:船橋市

タワーマンションの階高は51階建てになるようだ。なお、地上階に近い低層部は建物通り抜け用の通路として利用される。

商業棟は高さが約40mで低層部が商業施設、上層階はオフィスとして利用される計画だ。

また、整備方針にもある通り、低層部にはペデストリアンデッキが整備され、船橋駅の駅舎や商業施設の船橋FACEなど、周辺の建物と接続される予定となっている。

地元からは「タワーマンションを建てても賑わいは生まれない」などの声も出ており、どこまで地元の理解を得られるかも注目点の1つだ。

船橋は千葉県における中心的な都心の1つであり、賑わいの創出を加速するような建物になることを期待したい。

取材・文:秦創平(はたそうへい)

秦創平

■ 主な経歴

フリーランスライター。
不動産業界歴約12年を経て2019年からフリーランスのwebライターとして活動を開始。営業マン時代にはセミナー講師の経験も多数あり。
国内・海外を問わず不動産投資に関する記事が専門で、現在では毎月数十本単位の記事を執筆中。特にデータを用いた市場分析が得意で、海外マーケットに関するリサーチ記事の執筆も多数請け負っている。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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