スイス発の不動産テック企業、PriceHubble(プライスハブル)は、東京の中古マンション価格についての調査レポートを発表した。自社のAI査定をベースにした価格のヒートマップを作成することにより、中古マンション価格のエリアによる価格の違い、価格の上昇率について、視覚的な比較を可能にしている。
東京のマンション価格は、ここ数年で大きく値上がった。
どこのエリアが、どのくらい値上がりしていたのだろうか?
■東京都心のマンション価格(2015年)
PriceHubbleのAI査定モデルを使って、「2005年築の中古マンション物件」の平米単価を算出。
赤いエリアが平米単価が高く、黄、緑、青の順に価格が安くなる。
2015年時点では、青山、代官山など、都心の高級住宅地を中心に赤色のエリアがある。
■東京都心のマンション価格(2021年)
下のマップは、6年後の2021年のもの。
2015年と比較すると、赤色が広範囲になっている。
赤色は、70㎡の広さでも、1億円を超える物件。東京都心では、2005年築(築16年)の中古マンションでも、「億ション」が一般的になっていることが分かる。
■東京都、市区ごとの値上がり率
上記のマップと同じ条件(2005年築のマンション)で、市区ごとに、2015年から2021年の値上がり率を算出。
23区は、全て、大きく値上がりしている。都心3区(千代田区、中央区、港区)、城東(東京23区東部)の伸びが高い。
一方で、市部は、0%前後の市も多い。市部も、武蔵野市など、都心に近いほど値上がり率が高くなる。
■湾岸エリアのマンション価格
次に、もう少し狭いエリアで、価格のマップを見てみよう。
以下のマップは、東京の湾岸エリア。近年、再開発で、多くのマンションが建てられた。
やはり、都心に近いほど、価格が高いことが分かる。
また、2015年と2021年のマップを比べると、都心だけでなく、湾岸エリアでも値上がりが進んでいる。値上がり率は、都心に近い方が高い傾向があるようだ。
例えば、次の表のように、田町駅、勝どき駅、有明駅周辺の価格を比べると、都心に近い順に値上がり率が高くなっている。
■調査概要
調査期間:2021年12月時点
調査方法:弊社のAI査定技術による価格推定
健美家編集部