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「買ってはいけない」と助言した物件。数字に弱い経営者はバットの振れない野球選手と同じ。

ぺんたさん_画像 第17話

こんにちは、ぺんたです。
私はブログをほぼ毎日書いてフェイスブックで読者の方にシェアしているのですが、フェイスブック経由で初心者の方からときどき質問を受けることがあります。

私はコンサル業務はやっていないので簡単な返信だけに留めることが多いのですが、先日のご相談はヒヤリとさせられる物件の相談でしたので私なりの見方をきちんとお伝えしました。

その方はまだ一軒も物件をもっておられないエア大家さんで、ある業者さんから物件を紹介されたそうです。築30年ぐらいの大型RCでその業者さんが半年ぐらい前に買い取ってリノベーションを施し満室にした物件です。

私がお願いしていないのに物件資料を一式送って来られたので、いささか面くらいました( 笑 )。まあ、なりゆきですので資料を読み込んでご回答したのが以下の点です。

■ 初心者は小さな物件で経験を積む

その物件は販売価格が億越えでした。私の経験上、ノウハウもなく、億越えの借金を背負うのは危ないと思うんですよね。大家の会などで、エア大家さんから質問されたときも同じようにお答えしています。

私自身、サラリーマン時代にアパート経営を失敗して、たいへんなプレッシャーを感じたことがあります。仕事中もアパートのことでイライラしていたのをよく覚えていますが、そこはたった6戸のアパートでした。



それがいきなり億越えの大型RCともなると、経営がうまく行かなかったときにはそれこそ仕事が手に付かない状態になるでしょう。

ですから、初心者の方は最初に戸建てを買ってみて、仲介業者や管理会社とのつきあい方や入居付けの営業ノウハウなどを一通り身につけてから、徐々に購入物件を大きくしていけばいいと思うんですよね・・・(^_^;

■ 15年間家賃が下がらない??

送られて来た資料には業者の作った収支計算書が入っていました。これがツッコミどころ満載なのでびっくりしました。

「 購入後の15年間全く家賃が下がらない 」という前提になっているうえ、「 入居率も15年間ずっと95%を維持する 」前提で計算してあったのです。

そのエリアのことは詳しくはありませんが、15年間賃料を全く下げずに満室経営ができるエリアが、まだ日本に残されているのでしょうか?( 笑 )

たぶんそんなことはないと思うので、賃料の長期見通しも入居率も数字をかなり下げて見ないと地獄を味わうことになりかねません。

■ リフォーム費も修繕費も要らないの??

同じく収支計算書を見ていたら、競争力を維持するための「 室内リフォーム費用や大規模修繕費用が全く計上されていない 」状態でした。

現時点では業者さんが外壁塗装を済ませて引き渡されるきれいな物件ですが、長持ちする良い塗料を使っているとは思えず、たぶん、5年から10年で再塗装しなければなりません。そうしたら、大型物件だけに500万から1,000万円近くの大規模修繕費がかかります。

中古物件では給排水系統のトラブルが付き物ですし、以外にテレビアンテナのトラブルも多いです。そういう費用をより現実的に見積もっておかなければなりません。

また室内リフォームに関しては、東京ルールの普及で大家負担が以前よりも多くなりました。この方は私のようにセルフリフォームをされるわけではないでしょうから、業者にすべてお任せすることになります。そうなれば、バカにできない金額が必要になるはずです。

さらに、それとは別に競争力を維持するために設備を追加する局面もあるだろうと考えると、修繕・リフォームなどの費用は、かなり多めに見ておかなければなりません。

■ 年間の手取りがたった80万円!?

以上のような甘々な収支見通しなのにも関わらず、年間の手取り収入がたったの80万円でした。

徐々に家賃が下がっていき入居率も95%未満で推移、さらにリフォーム費や修繕費用がかさめば、80万円などあっという間にマイナスになります。

マイナスということはサラリーマン収入から補填しないと経営が行き詰まってしまうわけで、破綻の入り口にたっていることになります。

そもそも論ですが、たった80万円の手取りを得たいのであれば億越えの物件に手を出さなくても、7万円の賃料がとれる戸建てを500万ぐらいで現金買いしたほうがよほど理にかなっていますよね。

使うお金が20分の1で済みますし、戸建てであればどこでも需要は堅いので失敗する可能性は限りなく低くなります。

■ 売るに売れない状態に陥る可能性も・・・

以上のような点をすべて見逃してしまって万が一購入してしまった場合、おそらく収支がマイナスになってしまうだろうことは上でも書きましたが、苦しいので売ってしまおうと思っても、売るに売れない事態に陥ってしまうかもしれません。

ちょっと計算してみましょう。

今回の物件が物件価格1億円で年間収入が800万、表面利回り8%だとします。この物件を購入後、賃料をさげつつなんとか10年間歯を食いしばって経営したとします。

10年間で賃料が20%下落したとすると、年間収入は640万円に低下しています。現在築30年なので、10年後には法定耐用年数が7年しか残りません。

かなり安くしないと買い手も融資も付かないと考え、利回り15%で値付けすると、640万円÷15%の計算で売却価格は4,270万円!

こんなに安くなってしまうんですよね。1億円の借り入れが10年間で半分以下になることはまずないですから、売却代金で残債を返済することができません。

つまり、売却して失敗の清算をしようとしても、売るに売れない状態になるわけです。

実はこういう方が世の中に多くいて、ひっそりと自己破産されていると聞きますので、売るに売れなくなるような物件を買わないのが一番です。

■ 数字をきちんと読み解けるスキルは必須

初心者の方とお会いしたとき数字の話を軽くするだけでキョトンとされたり、中にはアレルギー反応wを示す方もおられます。しかし私は、事業経営に数字のセンスは必須だと思っています。今回ご紹介したように数字の意味を解釈して経営戦略に反映させるセンスです。

数字に弱い経営者は、「 バットの振れない野球選手 」「 ボールを蹴れないサッカー選手 」みたいなもの。将来の破綻を避けるために、入り口でしっかりチェックされることを強くお勧めします!

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ ぺんたさん



不動産賃貸業
平日は物件のある山口県、週末は家族のいる福岡県在住
家族は妻と二人の息子
ブログ「ぺんたの地方不動産投資日記」

■経歴

□1966年
福岡県北九州市で誕生

□1989年
大阪大学人間科学部卒業
東京の大手電気メーカーに就職

□2000年
3才の長男に発達障害があることがわかり、妻と「この子が20才になるまでにファミリービジネスを作っておこう」と決める

□2005年
義両親の介護のために長年勤めた会社を退社し、福岡へ
退職金で生活しながら、義両親の介護と長男の療育の体制を整える
引っ越しから約半年後に、福岡市内の球団に就職する

□2009年
福岡の球団を辞め、東京に単身赴任
2〜3年のペースで会社を変わりながら不振事業を再生する

□2014年
不動産賃貸業で起業(サラリーマンを卒業)

□2015年
物件のある山口県宇部市と家族の住む福岡の二重生活を始める

■不動産投資の経歴

□2000年
『金持ち父さん・貧乏父さん』を読み、不動産投資に興味を持つ

□2004年
千葉県九十九里に中古アパートを購入するも空室が続き、持ち出し状態に

□2007年
千葉県九十九里のアパートを売却

□2008年〜
福岡の区分マンションを現金で購入
福岡の中古戸建を現金で購入
千葉県山武市の中古戸建を現金で購入

□2012年
福岡市内に2LDK×8戸で1150万円の中古木造アパートを購入(利回り29%)

□2013年
岐阜県恵那市に3DK×16戸で4000万円の中古RCマンションを購入(利回り24%)

□2014年
不動産賃貸業で起業(サラリーマンを卒業)

岐阜県恵那市に3DK×12戸の中古S造マンションを購入(利回り21%)

三重県松阪市に1R×40戸で1億円の中古RCマンションを購入(利回り17%)

□2015年
山口県宇部市に中古S造アパ―トを購入(利回り27%)
平日は宇部市、週末は福岡という二重生活がスタート

□2016年
山口県宇部市で物件を買い進める
恵那市の2棟のマンションと松阪のマンションを売却し、多額のキャピタルゲインを得る

□2017年
10月時点で宇部市内に6棟の物件を購入(利回りは9%〜57%)

所有物件は12棟・138室、満室時の家賃年収は6500万円程
借入れは約3億4000万円(返済比率35%)

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