
南海電鉄屈指の利用客数を誇る
「新今宮」駅がリニューアル!
大阪市の浪速区と西成区にまたがる南海電気鉄道「新今宮」駅は、2020年10月よりリニューアル工事が続いていたが、ついに2022年3月下旬に完了した。
「新今宮」駅は、南海電鉄の中でも「難波」駅に次ぐ乗降客数。ダイレクトに乗り換えができるJR線のほか、徒歩10分圏内にあるOsaka Metro「恵美須町」駅や阪堺電気軌道「恵美須町」ともアクセスできる。
さらに、「通天閣」や「あべのハルカス」、「新世界」や「天王寺動物園」、「天王寺公園 てんしば」といった大阪らしさを体感できる観光・お出かけスポットも点在するという好立地だ。

そして2022年4月下旬、「新今宮」駅の北出口前に星野リゾートが運営する都市観光ホテル「OMO7(おもせぶん)大阪 by 星野リゾート」がオープン。新今宮・新世界エリアのまちづくりの一環として大きな役割を果たしたいという想いのもと、南海電鉄は同駅のリニューアル工事を進めていた。
利便性が向上し、サービスが充実
美装化も進んだ“新”「新今宮」駅

「新今宮」駅の主なリニューアル内容としては、1階南北通路の両側(東側・西側)への改札口設置と美装化、南海本線上りホームを結ぶエレベーターの大型化、オープンカウンターの駅務室併設などが挙げられる。
1階の南北通路には東側と西側に改札口が新設され、その代わりに2階の改札口を撤去。2・3番線ホーム(高野線上り列車、南海本線下り列車発着)、4番線ホーム(南海本線上り列車発着)と1階を結ぶエレベーターも、大型化されて設置された。
また、自動改札機とともにオープンカウンターの駅事務室も併設され、特急券や企画乗車券の販売を実施。改札口が2階から1階に移設されたことで、南海電鉄の利用がよりスムーズになった印象だ。

また、南北通路のデザインも、「誰もが気兼ねなく安心して利用できる通路に」との想いで一新された。これまでは暗いトーンで冷たい印象だったが、全体を温かみのある木目調タイルへと変更。「ひだまり」や「木漏れ日」を連想させる装飾照明も設置されるなど、驚くほど明るい印象になった。
さらに、4月下旬からは「新今宮」駅1階改札内にAI を活用し「お客さま案内 AI さくらさん」を新設。日本語と英語に対応し、乗換案内や駅構内や駅周辺の案内、観光情報案内やクイズ機能を備え、駅の案内サービスの充実化と利用客の利便性向上を図っている。
「行きたい場所」「住みたい場所」へ
環境改善が急速に進む新今宮エリア
この「新今宮」駅のリニューアルとほぼ同時期に、「新今宮」駅の南北通路北側出口すぐの高架下の土地活用にも着手していた南海電鉄は、おもてなし・にぎわいづくりの拠点「さんかくち」をオープンさせた。
文字どおり三角形の土地形状になっている「さんかくち」には、キッチンカ―での飲食物販売や傘のシェアリングサービス「チョイカサ」の傘スポット、宅配ロッカー「Amazon Hubロッカー」、周辺観光情報などを扱うデジタルサイネージ案内板を設置するなど、新今宮エリアを訪れる方はもちろん、周辺住民にも楽しんでもらえる空間を提供する。
「新今宮」駅のリニューアルや「OMO7大阪 by 星野リゾート」の開業によって、取り巻く環境がポジティブに変化しつつある「新今宮」駅周辺エリア。コロナ禍の行動制限が緩和されつつある今、利便性や回遊性が向上し、にぎわいが創出されつつあることで、「行きたい場所」「住みたい場所」へと急速に生まれ変わりそうな気配だ。
健美家編集部