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藤沢駅と大船駅の間、村岡新駅の周辺地区における土地区画整理事業が国交省から事業認可を取得。

都市計画・再開発(地域情報)/横浜・川崎・千葉・埼玉/首都圏 ニュース

2023/12/08 配信

湘南モノレールの様子
新駅予定地の東側を通っている湘南モノレールの様子。湘南モノレールは大船から江ノ島までをつなぐ路線であり、土地区画整理事業の東端にあたる湘南深沢駅はその途中駅だ。

2023年10月30日付で国交省からの認可を取得

UR都市機構は、JR大船駅と藤沢駅の間に建設される新駅周辺における街づくりの構想である「村岡・深沢地区 土地区画整理事業」が、2023年10月30日付で国土交通大臣から事業認可を取得したと発表した。

新駅は村岡新駅(仮称)と命名されており、2032年頃に開業する予定。

土地区画整理事業は新駅を挟んで南北で計画されており、村岡工区と深沢工区に分かれている。

村岡・深沢地区土地区画整理事業範囲図
村岡・深沢地区の土地区画整理事業範囲図。周辺には三菱電機や神戸製鋼所など大手企業の施設や市営住宅などが建っていることが分かる。

※引用:UR都市機構

上記の写真を見てもわかる通り、村岡工区の広さは約7ヘクタール、深沢工区の広さは約31ヘクタール。合わせて約38ヘクタールの広大な土地区画整理事業だ。

UR都市機構が発表したプレスリリースによると、事業期間は清算期間も含めて2038年度までとなっている。

村岡工区の整備計画

それでは、事業範囲の北側に該当する村岡工区ではどのような街づくりが予定されているのだろうか。

藤沢市が発表した資料によると、村岡工区における街づくりの中心は駅前の広場であり、その周辺に緑地や公園などを配置するというもののようだ。

村岡工区 土地区画整理事業イメージ図
資料に掲載されている図を見ると、交通広場と道路などが整備されることはわかるが、主にオレンジの網掛け部分について、具体的に何ができるのかはまだわからない。

※引用:藤沢市

今発表されている資料からわかることは、目立った商業施設などが建つと決まったわけではないということだ。

現状の村岡新駅予定地の周辺は「だだっ広くて何もない場所」と言って差し支えない。

何か目立った施設と言えば、武田薬品工業の研究所としても利用されている「湘南ヘルスイノベーションパーク」と、レンタルショップのTSUTAYAおよびドコモショップの入った建物がある程度だ。後者は建物として大きくもない。

また、路線バスも通っているには通っているが、本数は極端に少なく利用者もほとんどいないのが実態だ。

一方で、藤沢市が作成した資料を見ると、4つのテーマとテーマごとの方針が示されている。主だった方針は以下の通り。

  • クリエイティブ産業やクリエイティブ人材が集まる場を作る
  • 人々の滞留を促すような空間や施設を作る
  • 緑や歴史的な資源を活かす
  • 災害に強い街をつくる

1点目のテーマについては、既存の武田薬品の施設を活かすことを意識していると考えられる。

湘南ヘルスイノベーションパーク
もともとは武田薬品工業の研究所・工場として使われていた湘南ヘルスイノベーションパーク。ホームページを見ると、2023年時点では150以上の企業・団体が入居しており、約2,000人が勤務していることが分かる。

※引用:湘南アイパーク

2点目については、具体的な計画は示されていないものの、「レストラン・カフェ・雑貨屋」などのキーワードが資料に並んでいる。

3点目については、駅の南側にある鎌倉市内の寺や古道などを活かすことだ。

4点目については、敷地のすぐ近くに柏尾川という川が流れていることを意識したものだろう。

深沢工区の整備計画

一方で、深沢工区の方はというと、こちらも鎌倉市が既に大枠の方針を示している。全体的なコンセプトは「GREEN × INNOVATION」で、主として行政・居住・業務の3つの機能を集積することが計画されているようだ。

深沢工区 土地区画整理事業イメージ図
深沢工区の土地区画整理事業イメージ図。周辺はその大半が住宅なので、事業が完了すれば街並みがかなり変わることだろう。

※引用:鎌倉市

村岡工区と同様に、深沢工区も湘南ヘルスイノベーションパークや湘南鎌倉総合病院が近隣にあることを活かし、ヘルスケア産業の創出を図ることを軸としており、その周辺で道路や住宅を整備するというものになっている。

その中には鎌倉市役所本庁舎の移転も含まれているが、一部報道によると、移転するために必要な条例の整備が難航しているという。

市役所新庁舎開設の時期に影響は出ているものの、計画が実現すればエリア一帯のイメージが大きく変わることは間違いないだろう。

駅の開業とともに、目に見えた変化が現れるのはまだかなり先のことだが、今後の進展に期待したいところだ。

取材・文:秦創平(はたそうへい)

秦創平

■ 主な経歴

フリーランスライター。
不動産業界歴約12年を経て2019年からフリーランスのwebライターとして活動を開始。営業マン時代にはセミナー講師の経験も多数あり。
国内・海外を問わず不動産投資に関する記事が専門で、現在では毎月数十本単位の記事を執筆中。特にデータを用いた市場分析が得意で、海外マーケットに関するリサーチ記事の執筆も多数請け負っている。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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