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東京の世田谷区・杉並区にまたがる下高井戸駅周辺で今後再開発を誘致か。現在は街づくり懇談会開催中。

都市計画・再開発(地域情報)/東京 ニュース

2023/11/10 配信

下高井戸駅前の様子
京王線・東急世田谷線の下高井戸駅を出てすぐの場所にある、下高井戸駅前市場の様子。外観からは建物の老朽化が進んでいるようにも見える。

2014年から街づくり懇談会を実施

東京都の杉並区と世田谷区にまたがる私鉄駅、下高井戸駅の駅前について、今年から街づくり懇談会が実施されるなど街づくりに向けた協議が進んでいる。

下高井戸駅は西東京の私鉄である京王線の停車駅で、始発駅の新宿から4駅目に該当する。

各駅停車と快速電車の停車駅で、世田谷区のローカル線だが東急世田谷線の始発駅にもなっている。

東急世田谷線の車両
東急世田谷線は、三軒茶屋から下高井戸までを結ぶローカル路線だ。路線は世田谷区の中だけで完結している上に、車両は2両しかない。しかし、2022年の1日平均利用者数は10万人を超えている。

下高井戸駅から徒歩10分の位置には日本大学文理学部のキャンパスがあり、下高井戸駅の隣には明大前駅がある。

そして、明大前駅の近くには、明治大学文系学部の1年生・2年生が中心となって通う和泉キャンパスがある。このため、下高井戸駅の周辺にはとにかく学生が多い。

明大前駅は京王線と京王井の頭線の乗換駅なので、こちらも人は多いが、日中の下高井戸駅周辺は明大前駅に引けを取らないくらい多くの人が行き交っている印象だ。

明大前駅の様子
下高井戸駅から見て新宿寄りの1駅隣にある明大前駅の様子。平日の時間帯によっては特に、学生であふれ返っている。

街づくりに向けた協議が始まったきっかけの1つは、下高井戸駅が京王電鉄の進める高架化の対象になったことだ。

京王電鉄は代田橋駅の東から仙川駅の東にかけて連続立体交差事業を進めており、下高井戸駅もその範囲に入っている。

京王電鉄は範囲内の駅を高架化するべく調整と工事を進めており、高架化そのものが街づくりに直結するわけではないが、きっかけにはなるということだ。

そのほか、下高井戸駅周辺エリアの課題としては、主に以下のポイントが挙げられている。

  • 子育て世代や高齢者などの増加
  • 交流の場が少ないこと
  • 駅を挟んだ南北の移動がしづらい
  • 災害時の避難等に不安がある
下高井戸駅周辺の街づくり協議会が対象とする範囲
街づくり協議会が街づくりの対象としている範囲。駅の周辺には「駅前通り」を始めとした狭い路地が入り組んでいる。古くなった建物が多く、防災上の課題も大きい。

※引用:杉並区

そして、街づくり協議会によって作成された「しもたかブック」には「駅周辺に欲しい施設」として以下のようなものが記載されている。

  • 多世代交流スペース
  • キッズスペースや保育園
  • 図書館
  • コワーキングスペースなど
  • 下高井戸らしさを残す多目的ホールなど

上記の各施設は街づくり懇談会やワークショップなどで、実際に参加者たちから意見が出たものだ。

今後再開発が誘致される可能性も

地元アンケートの結果などを見ると、複数の都市課題があることは認知されつつも、地元からの意見には「下高井戸らしさは残してほしい」というものもある。

下高井戸駅前周辺地区 街づくりアンケート結果(抜粋)
「まちづくりのルールに関するアンケート結果」の抜粋。「必要」という回答が50%を超える項目も多い。

※引用:杉並区

街の特徴を残した開発方針の策定や、下高井戸駅前市場の代替機能確保などについて解決策を見出すことが今後の取り組みとされている。

下高井戸駅前 まちづくり協議会の方針図
「街づくり協議会の想い」として掲載されている図面。図面を見る限りでは、今後再開発が誘致される可能性もあるだろう。

※引用:杉並区

また、街づくり協議会が作成した図面を見る限り、ゲタ履きのマンションが複数建設される可能性はありそうだ。

世田谷区のホームページを見る限りでは、今年の10月に直近の街づくり懇談会が開催されており、次回は12月に開催される予定。

協議は今後も進んでいくと見て良いのではないだろうか。街づくりが実現すれば、下高井戸に明大前駅周辺と同じような活気が出ることも期待される。今後の展開に要注目だ。

取材・文:秦創平(はたそうへい)

秦創平

■ 主な経歴

フリーランスライター。
不動産業界歴約12年を経て2019年からフリーランスのwebライターとして活動を開始。営業マン時代にはセミナー講師の経験も多数あり。
国内・海外を問わず不動産投資に関する記事が専門で、現在では毎月数十本単位の記事を執筆中。特にデータを用いた市場分析が得意で、海外マーケットに関するリサーチ記事の執筆も多数請け負っている。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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