これまで上昇トレンドできた東京の高級店舗の賃料動向に減速懸念が出始めた。中国経済の減速と英国のEU離脱といった海外要因によるインバウンド需要の低下懸念がじわり。ただ、足元では好調のようだ。
米不動産サービス大手のジョーンズ・ラング・ラサールによると、銀座と表参道の賃料は安定的に推移している。2016年第2四半期(4〜6月)動向では、銀座で前期比(1〜3月)横ばい、1年前との比較では6.9%増の27万2500円(月額/坪)だった。表参道も前期比で横ばい推移し、前年比では2.4%増の21万5000円となった。
ただ、中国の輸入関税引き上げを背景に同国の訪日外国人客の消費行動の変化を受けて輸入ブランド店や飲食店が出店戦略に慎重になり始めているケースも散見するという。今後の見通しについては、賃料は概ね安定的に推移するとしながらも賃料の上昇率はピークを超えたとしている。
健美家編集部