6月21日、福岡市で進められている「天神ビッグバン」の一環として建設された複合施設「福岡大名ガーデンシティ」内に、「ザ・リッツ・カールトン福岡」が開業。
ザ・リッツ・カールトンブランドホテルとして、大阪、東京、沖縄、京都、日光に次ぐ国内6軒目で、九州には初上陸となる。
6月21日のグランドオープニングセレモニーには、関係者によるテープカットを実施。報道向けに内覧会も開催された。
実際にホテルを訪れて感じるのは、周辺に高い建物がなく、どのフロアからも楽しめる開放感のある眺望。これも天神ビッグバンによる『高さ制限の緩和』の恩恵だと言えるだろう。
「ザ・リッツ・カールトン福岡」は、最寄りの地下鉄「天神」駅から博多駅へ5分、福岡空港へ11分と、コンパクトシティ福岡市のアクセスの良さを享受できる立地。
高さ111m、地上25階建ての1階にホテルエントランスとアライバルロビーを構え、3階にウエディングチャペルと宴会場、18階にホテルのメインロビーを設ける。
18階には、日本料理レストラン、洋食レストラン、ザ・ロビーラウンジ&バー、カフェを凝縮させたダイニングエリアを展開。
福岡の豊かな食材を活かしたメニューを、九州の伝統工芸をモチーフにした空間で楽しめる。
19階から23階は全室50平米以上の広さの147室のゲストルームと20室のスイートを完備。50平米の客室は全9タイプで、大濠公園を正面に望む「パークビュー」、博多湾とその先に広がる眺望が美しい「ベイビュー」などから選ぶことができる。
24階にはクラブルーム、スイートルームの宿泊客が利用できるザ・リッツ・カールトン クラブをはじめ、スパ、ジム、博多湾の眺望を楽しめる25mの室内プール、船からデザインのインスピレーションを得たバーが設置されている。
ホテルのデザインは、日本三大織物の一つでもある「博多織」からインスピレーションを受け、糸を紡ぎ『織る』という発想で、ホテル全体を繋ぐ共通したストーリーで形成。
1階のアライバルロビーには博多織をイメージしたデザインの絨毯、エレベーターホールや廊下には博多織の紋紙から着想を得た照明、スイートルームには博多織の引き戸など、「織」を表現するための工夫が凝らされている。
博多織が象徴するように「ザ・リッツ・カールトン福岡」は人と街を紡ぐホテルとなるだろう。
「ザ・リッツ・カールトン福岡」が入る「福岡大名ガーデンシティ」は、2023年1月に施設の顔となる約3,000㎡の「福岡ガーデンシティ・パーク」が、4月と6月に商業フロアとなる「福岡大名ガーデンシティ・ビオスクエア」に18店舗がオープン済み。
また、4月には国際規格の多重セキュリティ設備を備えたオフィスフロアの入居が開始され、最大収容人数430名で国際会議やパーティー、記者会見等多様なビジネスイベントに対応するカンファレンス施設の「DAIMYO CONFERENCE(大名カンファレンス)」も開業。
今回の「ザ・リッツ・カールトン福岡」の開業によって、「福岡大名ガーデンシティ」が目指す、オフィスやホテル、ショッピング、コミュニティ施設がつながり、すべての人がボーダレスに出会える場が完成。
「ザ・リッツ・カールトン福岡」は外資系ホテルチェーンのマリオットインターナショナルの最上位ブランドであり、世界の富裕層観光客のニーズに対応。
福岡初の5つ星ホテルの誕生は、インバウンド富裕層にとっても魅力の一つとなるだろう。
また、世界の要人をもてなすことができるホスピタリティーの提供に加えて、「福岡大名ガーデンシティ」内に備えた先進的なカンファレンスフロアとの相乗効果により、国際会議等のMICE招致にも期待が高まる。
取材・文:
(たけいやすのり)