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JR東海道本線・大船〜藤沢駅間に新駅。2032年頃誕生予定。新たな都市拠点となるか

都市計画・再開発/横浜・川崎・千葉・埼玉/首都圏 ニュース

2021/04/16 配信

2021年2月8日、神奈川県、藤沢市及び鎌倉市は、JR東日本とJR東海道線の大船〜藤沢駅間に村岡新駅(仮称)を設置することに合意したと発表。

湘南地区における新たな都市拠点の形成に向けて一歩踏み出した。なお、新駅は2032年頃の開業を目指すという。新駅を設置することになったいきさつなどを取材した。

関東圏の大動脈と言っても過言ではないJR東海道本線。東京〜熱海駅間を結ぶ同線に新駅が誕生するのは、1925年に開業した「熱海」駅以来107年ぶりとなる
関東圏の大動脈と言っても過言ではないJR東海道本線。東京〜熱海駅間を結ぶ同線に新駅が誕生するのは、1925年に開業した「熱海」駅以来107年ぶりとなる

廃止された貨物駅や工場跡地を活用し
藤沢・鎌倉両市が中心となり開発を進める

今回設置が決まった村岡新駅(仮称)の建設予定地は、「大船」駅から約2.6km、「藤沢」駅から約2km離れた藤沢市の村岡地区。

そして、その場所から湘南モノレールの「湘南深沢」駅方面に広がるエリアが鎌倉市の深沢地区となる。両地区は柏尾川を挟んで近接しており、村岡地区は「大船」駅と「藤沢」駅のほぼ中間に位置している。

村岡地区は1985年(昭和60年)に旧国鉄時代の「湘南貨物」駅廃止による跡地が、深沢地区は2006年(平成18年)に閉鎖されたJR大船工場の跡地があり、用地の有効利用が検討されていた。

今回両地区一体となったまちづくりの中心となる新駅誕生決定の経緯を、神奈川県 県土整備局 都市部 交通企画課の黒ア克彦さんにお聞きした。

2032年頃開業予定の村岡新駅(仮称)の完成イメージ図(南側。現時点でのイメージであり、実際とは異なる場合があります。神奈川県提供)
2032年頃開業予定の村岡新駅(仮称)の完成イメージ図(南側。現時点でのイメージであり、実際とは異なる場合があります。神奈川県提供)
藤沢市村岡地区8.6ヘクタール、鎌倉市深沢地区31.1ヘクタールの土地を、両市が中心となって開発を行う。村岡地区と深沢地区は「シンボル道路」で結ばれる
藤沢市村岡地区8.6ヘクタール、鎌倉市深沢地区31.1ヘクタールの土地を、両市が中心となって開発を行う。村岡地区と深沢地区は「シンボル道路」で結ばれる

2008年3月に新駅設置を前提とした構想案をまとめ
新たなまちづくりの実現を目指した取り組みを開始

「1985年(昭和60年)に旧国鉄時代の『湘南貨物』駅が廃止され、翌年6月に、村岡地区の町内会が藤沢市議会に対して湘南貨物駅の用地等に関する請願を提出し、前会一致で可決されました。

2006年(平成18年)に大船工場が閉鎖され、その後神奈川県と藤沢・鎌倉両市で検討を進めてきました。2008年(平成20年)3月には新駅設置を前提とした広域的なまちづくりを進めるための基礎となる『村岡・深沢地区全体整備構想(案)』をまとめ、2018年(平成30年)12月には県と両市で、村岡地区と深沢地区の土地区画整理事業を一体施行で取り組むこと及び新駅設置に関する基本事項に合意しました。

新駅についてはJR東日本にも整備費の一部負担を依頼し、神奈川県が3割負担、両市が同額を負担すること、また新駅の概略設計を進めることが決まりました。現在はまちづくりについて都市計画決定しておらず、2021年度に都市計画決定を目指すことで合意しています」と黒アさん。

2021年2月8日には、神奈川県、両市、JR東日本の4者で新駅を設置することに合意し、覚書を締結したことが発表された。また新駅設置の概算事業費約150億円は、神奈川県が30%、藤沢・鎌倉両市が27.5%、JR東日本が15%負担する。

「神奈川県の3割負担は以前から変わらないものの、JR東日本が設置費の15%を負担してくださることで、差し引いた残りの分を両市で折半することになりました。

通常新駅をつくる場合の費用は地元負担が基本となります。負担のルールはないので市だけで負担することもあれば、そこに広域行政として県が入る場合もありますが、基本的にJR東日本に費用負担はありません。市や県が費用を負担して駅を設置しても将来的に管理するのはJR東日本になるので、駅を設置するかどうかの最終的な判断はJR東日本になります」

湘南モノレール「湘南深沢」駅前。奥が今後約10年をかけて再開発が行われる深沢地区。住居や商業施設の誘致のほか、鎌倉市役所本庁舎の移転も予定されている
湘南モノレール「湘南深沢」駅前。奥が今後約10年をかけて再開発が行われる深沢地区。住居や商業施設の誘致のほか、鎌倉市役所本庁舎の移転も予定されている

JR東日本で5例目となる
「戦略的新駅」

通常新駅の設置費用は要望する自治体が全額負担する「請願駅」となる。

一方、今回の村岡新駅(仮称)はJR東日本が一部費用を負担する「戦略的新駅」という考え方に基づいて設置されるもので、2016年(平成28年)3月に開業した南武線の「小田栄」駅がその最初の駅だ。

直近では2023年春に開業予定の京葉線「幕張新駅(名称未定)」が戦略的新駅の4例目で、今回の新駅が5例目となっている。

「今回JR東日本と『戦略的新駅』として合意が結べたこと、また2032年頃に開業したいという具体的な数字が出てきたことは大きな前進です。ただ、東海道本線は走る列車の本数が多く、夜間工事を行うにも隣の貨物線を貨物列車が走るため、通常より工事の時間がかかることが想定されています。県としては1日でも早い開業を期待しています」と黒アさん。

神奈川県の交通の未来について、また理想をお聞きした。

「鉄道をはじめ、橋本駅を通るリニア、圏央道、新東名などの整備を進め、交流と連携を支えるような交通ネットワークの充実を図っています。今回の村岡新駅(仮称)も在来線を活用した鉄道ネットワークの充実・強化と位置付けています。

神奈川県の交通インフラは全国でも充実している方だと思いますが、人口が多いため交通渋滞などの問題もあります。相鉄・JR直通線、相鉄・東急直通線の『神奈川東部方面線』事業の進行など鉄道はだいぶ整ってきている反面、利用者からの要望が多いのも事実です。

利用者の想いを事業者に届けながら、今後も多くの方が快適に利用できるように、大小の問題を含め解決を図りながら、利便性を高めていきたいと考えています」

村岡新駅(仮称)の開業予定は2032年頃と10年以上も先。駅の設置と合わせてまちがどのように変化していくのかを見守っていきたい。

取材協力:神奈川県県土整備局 都市部 交通企画課
健美家編集部(協力:淵脇祐樹)

湘南深沢」駅付近を走る湘南モノレール。今回の再開発を利用客の増加に結びつけられるかが課題となるだろう
[湘南深沢」駅付近を走る湘南モノレール。今回の再開発を利用客の増加に結びつけられるかが課題となるだろう
駅前の再開発が進行中の「大船」駅は、東海道本線に加え、横須賀線、根岸線、湘南モノレールも乗り入れる一大ターミナル駅。駅前の商店街も賑わいを見せる。写真は「大船」駅笠間口から徒歩1分の場所に建設中のタワーレジデンス「ブランズタワー大船 」と大規模商業施設「GRAND SHIP(グランシップ)」
駅前の再開発が進行中の「大船」駅は、東海道本線に加え、横須賀線、根岸線、湘南モノレールも乗り入れる一大ターミナル駅。駅前の商店街も賑わいを見せる。写真は「大船」駅笠間口から徒歩1分の場所に建設中のタワーレジデンス「ブランズタワー大船 」と大規模商業施設「GRAND SHIP(グランシップ)」

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