こんにちは♪ガングロです!
S君に大規模修繕を依頼していた現場で、見積もりを取らずに追加工事を発注した前回のお話の続きです。
■S君から届いた追加工事の請求金額に驚愕!
追加工事を発注してから10日程経った時、現場に途中経過を見に行きました。10日前に比べてどんどん工事が進んでいる様子でした。
私はとても歓びましたが、S君はなんだか元気がありません。
どうしたのかと聞くとS君は話し出しました。
「工事はあと1週間もあれば完了します。しかし、自分は今お金がなくて、工事を行ってくれている下請けさんに支払うお金が恥ずかしながらありません。追加工事まで含めて工事代金を先払いしてもらう事は可能でしょうか?」
私はS君を信頼しきっていたので、OKを出してすぐに追加の分を含めて請求書を発行してくださいと伝えました。
翌日、請求書が届きました。追加工事の請求金額はなんと1千万円!!
私は目を疑いました。
さすがにこれは請求内容の内訳が欲しいと思い、内訳を要求しました。
翌日、細切れの請求内訳書が届きました。全部で6枚。しかし、全部合計しても700万円にしかなりません。
追加工事は700万円の間違いではないのかと聞くと、S君はもう一枚請求書がありましたと時間差で請求書を送ってきました。
もらった内訳を見て、おかしい項目があれば指摘しようと思いましたが、工事費用の単価を見ても全く高くありません。むしろ、安いとさえ思ってしまう価格です。
(追加請求書一部抜粋)追加工事の内容を分かりにくくするためなのか、どこの部屋をどの数量工事したのかまったくわからないように書いてありました。
元々の見積に入っていなかった工事が多かったんだろう、私が当初の見積もりをちゃんと確認していたらこんな事は起きなかった、見積もりをもらった時に、見積書を手に持って、もう一度業者と物件を回って不具合を確認せねばならなかったのだと自分を責めて、追加工事代金は振り込みました。
あと一週間で工事も完了するし、今回はコレでいいのだと自分に言い聞かせました。
支払いをして一週間後、現地を見に行きました。現場には誰も居らず、工事は全く進んでいませんでした。
あと一週間で工事完了するって言ってたのにおかしいな、と感じてS君に連絡を取ると、今日はうちの別の現場に忙しくてたまたま誰も工事に入れていないですが、あと2日で工事が終りますと話していました。
「工事が完了したらキチンと完了図書を作って渡します。完了図書はデータと冊子はどちらがいいですか」、と私の目線を逸らすような話題を振っていました。
さらに3日後、工事の完了報告が来ないままだったのでまた現場に行きました。まだ工事は進んでいません。さすがに私も怒って、S君グループに現場に来てもらい、工事が終ってない箇所の確認をしました。
・CFシート貼り2部屋
・建具が床に当たっている部屋5部屋
・靴箱が壊れている部屋2部屋
・電気のコンセントプレートが付いていない箇所17箇所
・ドアノブが壊れている箇所4箇所
・新しい洗面台をシングルレバー水栓で発注していたのに2バルブ水栓がついている部屋8部屋
・下請け業者が換気扇の留め具を紛失した部屋8部屋
・清掃が雑な部屋12部屋
・引き戸の戸車が壊れている部屋12部屋
・カーテンレールが無い部屋4部屋
・塗装がちゃんと塗れていない部屋6部屋
追加費用も支払いが終っているし、元々の工期予定も過ぎているのに工事が進まず、困ったことになったなと思いました。私の上記要望内容に対し、追加工事の内容に含んでいるか確認しますとS君は言いました。
■実はS君の下請け業者さんに聞いた衝撃の事実!
数日後、S君から連絡がありました。
・CFシート貼り2部屋
・引き戸の戸車が壊れている部屋12部屋
・カーテンレールが無い部屋4部屋
・ドアノブが壊れている部屋4部屋
に関しては追加工事に含まれないので出来ないという回答でした。
今回の工事は初めて利用する下請け業者だから不備があって申し訳ないと、下請け業者の愚痴を散々聞かされました。
下請け業者との人間関係が悪化してこれ以上追加で仕事を頼めないとか、下請け業者がおかしな業者だったから自分も困っているだとか、工事のトラブルを人間関係のトラブルに置き替える戦法で、毎日S君から業者に対する愚痴の電話が来るようになりました。
私は3千万円も払ったのにどうして人間関係のトラブルに巻き込まれているんだろうとだんだんと心が疲弊していきました。こんな人間関係のトラブルなんてどうでもいいから早く工事を終わらせてくれと願っていました。最終的には、
・新しい洗面台をシングルレバー水栓で発注していたのに2バルブ水栓がついている部屋8部屋
・電気のコンセントプレートが付いていない箇所17箇所
が終わった時点で工事完了と受け入れることにしました。
S君に頼んでいた他の現場も同じことが起こりました。300万で出来ると言っていた工事も追加追加で600万になり、20万で出来ると言っていた工事も追加追加で50万になりました。そんなもんなのかなあと思ってそれは支払いました。
でも、さすがに40万円程で出来ると思っていた原状回復工事の見積が250万円で来たり、工事発注前に勝手に工事を進めて出来高で請求を出してくるようになってからはさすがにS君を信用できなくなり、もう工事を依頼することはなくなりました。
S君はうちから絞れるだけ絞ったから、最後に高すぎる見積を出したり、勝手に工事を開始して高額な出来高を請求して、色んなことがバレる前に縁切を図ったんだろうと今となっては思います。
なぜこんな風に思ったかというと、実はS君の下請け業者の中に私と同じ地元の塗装屋さんが居て、その辺を詳細に教えてくれたのです。
3,000万円払った現場では、S君が1千万円近く工事代からピンハネしていったから、下請け業者にお金が支払われずに誰も工事に入らない現場になってしまったそうです。
私はお金を払っているのに、実際に工事をしてくれた業者さんにお金が支払われていなかったと聞いてすごく悔しい思いをしました。
■追加工事費用は事前に確認を!
それでは今回の教訓をまとめます。
・工事業者に前払いをしない(信頼関係が築けていない段階では特に注意)
・見積書をもらったら現地で見積内容の確認をした方が良い。口頭で見積依頼をしていても見積書に入っておらずに追加工事になる恐れがある
・追加工事は発注する前に必ず見積もりをもらう。この時も見積内容を現地で確認すること
・最低限の見積りを出してきて「追加工事は出来高請求します」という場合、後で高額請求されることがあるので注意すること
こうして振り返ると、自分自身にも至らない点が多かったと思います。
高い勉強代になりましたが、今後に生かしていきます!
私の失敗談が皆様のお役に立てば幸いです。ガングロでした♪