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よりよい条件で融資を受けるには〜債務者区分のポイント〜

岡元公夫さん_画像 第5話

前回の続きです。

より良い条件で融資を受けるには、債務者区分の「 正常先 」を維持し、「 格付け 」を良くすることが大事です。

前回のコラムで、金融機関は、「 定量判定 」と「 定性判定 」を経て「 債務者区分 」を決定すると述べましたが、このときメインとなるのは財務状況に基づいて導き出す「 定量判定 」であり、「 定性判定 」はサブ的な位置づけとなります。

「 債務者区分 」と「 格付け 」を良好に保つには、個人でも法人でも財務内容を良好な状態に保つことが重要です。

詳しく説明しますと、コラム数十話分にもなりますので、ここでは大家さんに必要なポイントを絞って説明します。

■ 債務者区分を決める4つのポイント

債務者区分を決める「 定量判定 」の手順は、銀行によって異なりますが、基本的な考え方は、金融庁の「 金融検査マニュアル 」に従うため、結果にあまり違いはありません。

ポイントになるのは、以下の4つです。

1、前期の確定申告・決算が黒字か赤字か
2、繰越損失があるかないか
3、債務超過であるかないか
4、延滞があるかないか。ある場合には、3か月以上の延滞か、リスケジュール( 返済条件の緩和 )をしているかどうか


このいずれかの項目で、一つでも悪い方があれば、定量判定の結果を「 正常先 」ではなく、「 要注意先 」以下とする金融機関が多いです。

延滞は論外として、大家さんが一番気になるのは、上記4項目の内、1の「 前期の確定申告・決算が黒字か赤字か 」だと思います。

不動産投資を始めた初期に大型の収益不動産を取得すると、物件取得に掛かる登録免許税・不動産取得税・司法書士手数料等の諸費用の一括計上により、給与所得等の不動産以外の所得を合算しても、確定申告で所得が赤字になるケースがあります。

また、資産保有会社を設立して、いきなり収益不動産を取得した場合も赤字になるケースが多いです。

このように、一律に赤字といってもそれぞれに事情は異なります。そのため、赤字といっても、すべての赤字会社が即「 要注意先 」になることはありません。

■ 「 一過性の赤字 」であることをアピールする

金融検査マニュアルでも、赤字の原因が固定資産の売却損など一過性のものであり、短期間に黒字化することが確実と見込まれる債務者や、 中小・零細企業で赤字となっている債務者で、返済能力について特に問題がないと認められる債務者については、債務者区分を「 正常先 」と判断して差し支えないものとしています。

ただし、銀行員も不動産融資に手馴れている者ですと、不動産取得時の決算の一過性の特徴について認識しているので、いちいち説明する必要はないですが、たまに若手や慣れていない者が担当すると見過ごすことがあるかもしれません。

もちろん、上司や本部もチェックするので、このような一過性のケースで「 要注意先 」になることは少ないと思いますが、銀行に確定申告書や決算書を提出する時には、「 一過性 」であることをアピールしておいた方が良いでしょう。

ただ、毎年のように収益不動産を取得して、連続して赤字決算となる場合は、一過性とみなされないこともありますので気を付けた方が良いでしょう。

■ 実質債務超過ではないか?

あと、大家さんが気を付けた方が良いのが、3の「 債務超過であるかないか 」

債務超過とは、貸借対照表上の負債が資産を上回り、資本がマイナス( ▲ )と表示された状態のことです。

自分の確定申告書や資産保有会社の貸借対照表を見て、資本がプラスだからといって安心してはいけません。

その金融機関にとって、比較的大口の融資先や、財務内容になにか問題のある先については、資産の中身を細かく銀行が評価することがあります。

貸借対照表を一見すると債務超過でない個人や法人であっても、資産の中の不動産や株式、その他の投資商品等を、銀行が現在の時価で再評価すると、債務超過となる場合もあります。

こうした状態を「 実質債務超過 」といいます。

この「 実質債務超過 」の状態にある場合も、債務者区分が下がり、融資が難しくなります。

■ 不動産以外の資産にも留意する

銀行によっては、国内であっても自行の営業範囲外である不動産を評価しづらいことがあります。海外の不動産や有価証券・投資商品については、なおさらです。

銀行は評価できないもの、評価に手間のかかるものについては、評価を0円とすることもあります。

自分では、資産が負債を十分に上回っていると思っても、銀行は、資産再評価の結果、実質債務超過とみなすことがあります。

銀行から融資を受けて不動産投資を続けたいときは、不動産以外にどんな投資や資産運用をするかについても注意しなければなりません。

次回は、「 格付け 」のポイントについて、説明します。


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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 岡元公夫さん

岡元さん

岡元公夫さんのブログ

年はアラフォー。
亡き父と2代続けての元メガバンカー。
銀行員時代は、東証一部上場の大手不動産会社から 個人の大家さんまで、融資主体に幅広く担当。 実家は祖父の代からの小規模ながらの大家さん。

■ 経歴

□2004年
実家の跡を継ぎ、東京城北エリアでマンション・アパート・戸建を取得開始。

□2008年2月
不動産賃貸業の修行の為、不動産開発・運営会社に転職し、プロパティマネジメントの責任者となる。

□2009年10月
不動産収入が年間6千万円ほどになり、デッドクロスもクリアできる目途がついたことから、サラリーマンを卒業。

□2011年
東京エステートバンク株式会社(東京房屋®)を設立。国内・台湾・中国の投資家・会社経営者の方にコンサルティングを行っている。

■ 所有物件

□築35年RCマンション
 1LDK×4戸、2K×8戸

□築20年RCマンション
 1R×10戸

□築13年鉄骨マンション
 2LDK×6戸、2DK×6戸

□築5年木造アパート
 1R×5戸、2DK×2戸

□登記上築52年(実態は新築同様)
 木造戸建 2LDK×1戸

□区分所有マンション 2LDK×1戸
  合計 45戸

□駐車場12台
 バイクガレージ26台

H22/9に築古戸建1戸取得
H23/9に築古戸建1戸取得
現在、料理中

■ 保有資格

・宅地建物取引主任者
・ファイナンシャルプランナー
・その他生損保等金融関連諸々

■ 税理士試験科目合格
 (簿・財・相・固)


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