直近の加入者は373万人を突破
2001年10月に、「個人型確定拠出年金」や「日本版401k」として始まり、16年10月の愛称決定を経て、17年1月以降は加入対象者が拡大し今日に至るiDeCo(個人型確定拠出年金)。18年には加入者数が100万人を超え、25年8月末時点では約373万人となった。

私的年金制度の1つとして国民の間で浸透しているiDeCoだが、利便性の改善も積極的に推進している。2023年10月からは各種手続きをパソコンやスマートフォンからオンラインで完結できるようにした「iDeCoオンライン手続きサービス」を開始しており、25年10月20日より「e-iDeCoサービス」として機能を追加してリニューアルを実施した。

画像出典:iDeCo公式サイト
これまでも毎月の掛け金の配分設定・変更や保有商品の入れ替えはパソコンやスマートフォンでできたが、今回のリニューアルに伴い、書面手続きが必要だった住所・氏名の変更や引き落とし口座の変更、毎月の掛金額の変更なども、マイナンバーカードによる公的個人認証を活用し、オンラインで申請できるようになった。具体的には、以下の手続きが対象となる。
・加入者等氏名
・住所変更届
・加入者掛金引落機関変更届
・加入者掛金額変更届
・加入者被保険者種別変更届
・加入者資格喪失届
同サービスの開始時期はiDeCoを運営する国民年金基金連合会の指定により、各事業者で異なる。例えば、SBI証券は業界初として10月20日より開始、auは11月17日、楽天証券は12月中旬、マネックス証券は12月15日開始予定としている。
iDeCoは税制優遇を受けながら老後資金を準備できる魅力的な制度だ。一方で各種手続きが煩雑で、紙の書類のやり取りが多いことが課題とされていた。
e-iDeCoはこうした課題を解決するための導入されたサービスであり、同制度をより身近で使いやすい制度にすることを目指している。マイナンバーカードの利用が必須となるが、利便性向上に役立つだろう。
老後の資産作りのための制度として高まる重要性
iDeCoのメリットをおさらいすると、以下の通りだ。
・掛金が全額所得控除の対象
年末調整や確定申告を行い、所得税や住民税の課税対象となる所得から1年分のiDeCoの皆生金を控除することで、これら税金の負担が減る
・運用益が非課税
通常、投資信託の売買などで得た利益には20.315%の税金がかかるが、iDeCoの内で得られた運用益に税金は課されない
・受け取り時にも税制優遇
積み立てた資産を受け取る際も、一時金なら「退職所得控除」、年金なら「公的年金等控除」の対象になる
積立・運用・受取の3つのタイミングで税制優遇を受けられるのがメリットであり、加えて運用が好調であれば、将来受け取るお金が増えることも忘れてはならない。
また、iDeCoで取り扱う投資信託のほとんどは購入手数料がかからず、信託報酬も低コストの商品を厳選している。掛金は月5000円から1000円単位で設定できるので、少資金で始めやすいのも魅力だろう。口座開設も郵送やオンラインで完結できる金融機関が多く、平日にざわざわ窓口まで行く必要もない。
ただし、私的年金制度であるからこそ原則60歳まで資金を引き出すことはできず、運用で損をする可能性もある。加入時や運用時などに手数料もかかる。こういったデメリット・リスクも理解した上で、長期目線で行うのが基本的には望ましい。

画像出典:iDeCo公式サイト
2025年6月に年金制度改正法が成立し、27年1月以降に施行される。ます。これに伴い、iDeCoの加入可能年齢は現行の65歳未満から70歳未満までに拡大。
掛金拠出限度額も自営業者など第1号被保険者は現行の月6.8万円が月7.7万円に、会社員・公務員などが対象の第2号被保険者に関しても現行月2万円もしくは2.3万円が、月6.2万円まで引き上げられる。
より多くの資金を長期的に運用できるようになるので、iDeCoは老後の資金作りに必須の制度となっていくだろう。今回のサービスリニューアルも、こういった目的に沿ったものといえる。
健美家編集部(協力:(おしょうだにしげはる))







