鹿児島中央駅に続く
鹿児島の中央部再開発
鹿児島に行くのに東京からだと羽田空港-鹿児島空港間が1時間45分。そこからバスで40分という経路をたどるが、新幹線利用だと広島から2時間20分から50分、大阪から4時間と意外と近い。
そんな九州新幹線が乗り入れるJR鹿児島中央駅の駅前には地上24階、地下1階の鹿児島中央ビルが2023年4月14日の先行開業を経て、6月18日に全面開業している。商業施設、オフィス、分譲マンションの複合施設で、2階で鹿児島中央駅と直結している。
再開発が進むのは、集積型の再開発による集客や都心居住の促進を図る鹿児島中央駅だけではない。高麗町の25,000㎡という広さの鹿児島市交通局跡地に、2023年5月16日に全館開業したのが「キラメキテラス」だ。
ヘルスケア施設、総合病院、分譲マンション、そして特徴的なのが、鹿児島初の外資系シティホテルとして「シェラトン鹿児島」が進出したこと。
コロナ禍後に増大するビジネスとレジャーの両面にも対応できる228室という規模。鹿児島中央駅に近いので、霧島・指宿など鹿児島県内の観光地への足回りもよく、桜島へは鹿児島港からフェリーで約15分。また屋久島・奄美大島など離島に出かける拠点としても便利だ。
地下1100mから汲み上げた温泉大浴場に、鹿児島の食材を活かした食事が楽しめるレストランやバーが5つ、会議やイベント用の1スペースは12あって、トータルで1,426㎡、結婚式などにも使える大宴会場は160人規模である。客室は、広さ35㎡以上で、”桜島”という名がつく客室からは、桜島の景観を望むことができる。
館内には、大島紬や薩摩切子、陶芸などが飾られ、モダンなインテリアの中で鹿児島の伝統工芸が生きている。ロビーラウンジにはグリーンウォール、バーにはハーブやカクテルに使う野菜を育てる温室のようなスペースがあって、鹿児島の自然も感じさせる。
インバウンドにも名前が浸透しているシェラトンのブランド。コンディションよく全貌を現したときにホテルから見る桜島は、鹿児島の勢いとパワーを国内外にアピールできそうだ。
執筆:
(おのあむすでんみちこ)