
※引用:DeNA
アリーナ・ホテル・公園などが入る予定
日本国内を中心にゲームやEコマースなど複数の事業を手掛けるDeNAが、神奈川県川崎市で大規模複合開発のプロジェクトを進めている。
開発の対象地は、JR川崎駅北口を出て多摩川方面へ進んだ先であり、京急川崎駅を出てすぐの場所だ。

※引用:DeNA
多摩川沿いに敷設されている国道409号と京急の駅及び線路に囲まれているエリアが対象地であり、現在の対象地には「KANTOモータースクール川崎校」という自動車教習所が建っている。
DeNAが開設したホームページを見ると、複合施設にはアリーナ・展示施設・ホテル・飲食施設を備えた公園などが入る予定となっていることがわかる。
アリーナは、DeNAグループに入っているプロバスケットボールチーム「川崎ブレイブサンダース」がホームアリーナとして使用するほか、音楽のライブやダンスイベントなどに使えるものとなる予定。
長年モバイルゲームの開発も手掛けているDeNAとしては、オフィスや商業施設というよりも、エンターテインメント施設を開発していきたい意向を持っているようだ。

DeNAの新たな開発は、バスケットボールの関連メディアに加えて各テレビ局のニュースなどでも取り上げられており、注目度の高さが伺える。
今後のスケジュールは、2024年までを設計期間として2025年に建設工事着工、2028年10月に建物竣工・開業の予定となっている。
バスケットボールのプロリーグが10月に開幕するので、2028年に開幕するシーズンから川崎ブレイブサンダースがアリーナを利用する前提でスケジュールが組まれているようだ。
隣接地では川崎市が再開発の地区計画を決定
DeNAが開発を進めている場所の隣では「京急川崎駅西口地区第一種市街地再開発事業」の計画が進行中だ。
こちらの再開発は2023年に川崎市が事業決定しており、4月には地区計画の決定まで進んでいる。ちなみに、5月10日までが都市計画の縦覧期間だった。

※引用:川崎市
川崎市が決定した地区計画の原案を見ると、再開発対象地には以下の機能を持たせるとしている。
- グローバル企業の活動拠点となる業務機能
- 駅前の賑わい形成に寄与する商業機能
- 鉄道高架下への商業機能導入
- 地域交流や人材育成等に資する文化・交流機能
分かりやすく表現すると、オフィス・商業施設(京急の高架下を含む)・コンベンション施設などの建設を川崎市は考えているようだ。

なお、同エリアでの再開発や対象地の状況などについては、こちらの記事でも取り上げている。
「京急川崎駅」の西口で駅前再開発予定!羽田空港まで直通25分の街、周辺の更なる活性化に期待
DeNAのプロジェクトは上記の再開発と別物だが、DeNAが発表したプレスリリースには再開発との連携を検討するとも記載されているため、連携の実現と相乗効果を期待したい。
取材・文:
(はたそうへい)