3年4ケ月の大規模改修工事をおえて4月21日にリニューアルオープンした東京・荒川区の「あらかわ遊園」。コロナ観覧車など大型アトラクションが刷新され、カンガルーやカピパラ、ポニーなどの動物に親しめることから、カップルから子育て世代などに人気をえており、街全体が活気づいている。
周辺には、区民スポーツセンターや小学校、公園などがあり、子育て世代に人気の街でもある。あらかわ遊園の周辺には、古い街並みが残る一方で、新しい賃貸住宅や分譲住宅も目につく。
以前、健美家ニュースでも取り上げた、「物価が安いと感じる街ランキング」(2020年、スーモ調べ)では、あらかわ遊園地の最寄り駅である、都電の駅「荒川遊園地前」がランクインしている。物価上昇が気になる今、目を向けたい街の1つとして今回は「あらかわ遊園」周辺エリアについてご紹介する。
大正時代に開園、大小の滝、築山、池や橋などがあり、
当時は、大変な賑わいを見せていた
都電荒川線の停車駅である「荒川遊園前」駅から徒歩5分ほど、JR 宇都宮線・高崎線 尾久駅から徒歩12分ほどの場所にある、「あらかわ遊園」。隅田川まで280mほどの場所に位置する。
明治・大正期には、土が煉瓦の製造に適していたことから、周辺に多くの煉瓦工場があったそうだ。煉瓦工場の跡地にできたのが「あらかわ遊園」である。大正11年のオープン当初は、大小の滝、築山、橋や展望台などを備え、たいへんな賑わいを見せていたという。開園から100年経つ今年4月に、3年4ケ月の工事を経て、リニューアルオープンした。大規模な改修工事は30年ぶりとのことで、40億円かけて、ほとんどの遊具を刷新している。
20年ほど前にも筆者は、訪れたことがあるが、小さな観覧車がある公園という印象だった。それが20年ぶりに訪れてみると、子供が水遊びできる水場や、動物と親しめる広場に、釣り堀、都電の資料では、Nゲージの運転までできる充実ぶりで驚いた。
コロナ禍であることから、混雑する土日や夏休み期間は、荒川区のホームページで事前予約が必要である。しかし予約が必要な土日でも、午後1時半~2時過ぎには、混雑が緩和されることから、予約なしでも入園することができる。
入園料は大人800円、未就学児は無料。観覧車にメリーゴーランドなどのアトラクションはその都度、チケットを購入して乗るか、1500円の入園料込みのフリーパスで乗り放題となる。
大正時代に賑わったということで、今なお、その面影は残り、傾斜のある水場で、水遊びができたり、川にかかる橋から、景観を楽しむことができる。アトラクションのほかにも、大人も子供も夢中になれる「釣り堀」があったり、カンガルーやポニー、カピパラやミミズク、アヒルなどに親しむことができる。
物価が安い街ランキング 7位
子育て世代にとって暮らしやすそうな街
付近には、区のスポーツセンターやプール、公園や小学校などがあり、子育て世代にとって、暮らしやすそうな町である。
以前健美家ニュースで、2020年にスーモが発表した「物価の安い街ランキング」を取り上げたが、7位にランクインしている。
ちなみに、物価の安い街NO1は東京都北区十条、2位は荒川区の小台、3位は北区東十条である。
このランキングの資料によると、都電の停車駅「荒川遊園地前」のシングル向け(1K/1DK)家賃相場9万500円、ファミリー向け(2LDK、3K、3DK )は家賃相場16万1500円となっている。
シングル向けは、ランキング内で最も高い家賃で、ファミリー向けでも、トップ3に入る家賃の高さである。
実際にあらかわ遊園の周辺を歩いてみると、新しい分譲住宅や賃貸住宅もちらほら目につくが、古い団地や集合住宅が多い。あらかわ遊園の来場者数が今後も増えていけば、周辺の飲食店が活気づき、住宅地としてだけではなく、商業地としても伸びていく可能性もある。というのも、周辺ではちょっと休憩できるような飲食店が少ないのである。それだけ「伸びしろ」があるように思えた。
これから夏休みにかけて、一層、賑わいをましそうなあらかわ遊園。その人気とともに、街がますます活気づきそうである。
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健美家編集部(協力:
(たかはしようこ))