• 完全無料の健美家の売却査定で、できるだけ速く・高く売却

×

  • 収益物件掲載募集
  • 不動産投資セミナー掲載募集

あのグランドプリンス高輪も計画地に?東京・品川駅高輪口前の土地区画整理事業が国交省事業計画認可取得

都市計画・再開発(地域情報)/東京 ニュース

2023/09/24 配信

品川駅高輪口
2023年9月に撮影した品川駅高輪口の様子。駅の改良工事も進んでいるため、現在は既存施設の撤去が概ね完了しているように見える。

今後の開発指針を示す「品川駅西口地区まちづくり指針」

UR都市機構と京急電鉄は、品川駅の高輪口で進んでいる「品川駅西口土地区画整理事業」が、国土交通省から事業計画認可を受けたと発表した(2023年6月のプレスリリース)。

品川駅西口土地区画整理事業とは、品川駅の高輪口から見て第一京浜(国道15号)を挟んで反対側のエリアで進む再開発事業のことだ。

品川駅西口土地区画整理事業 範囲写真
羽田空港へのアクセスが良くリニア新幹線の停車駅ともなる予定の品川駅が目の前であり、対象区域は今後都内でもかなりの一等地になると思われる。

※引用:UR都市機構

対象区域内にはグランドプリンスホテル高輪および新高輪・品川税務署・商業施設の品川グース跡地などが含まれており、品川グースの一部建物や道路になっていた箇所などは、撤去と造成工事が進んでいる。

品川グース跡地
2023年9月に撮影。品川グースの一部建物などは解体撤去されている。

UR都市機構が発表したプレスリリースによると、施工地区面積は約11.9ヘクタールと広大で、総事業費は630億円。東京都心でのプロジェクトとしては、かなりの規模と言えるだろう。

柘榴坂の下から撮影した写真
2023年9月に柘榴坂の入口から敷地内を撮影した写真。品川グースの一部建物と品川税務署の建物などはまだ残っている。

土地区画整理事業が国交省の認可を受けたことで、関係各社によって作成された「品川駅西口地区まちづくり指針(高輪三丁目地区)」が示すまちづくりの実現に向けて、敷地の整備等が進むことになる。

作成された指針の中で当該エリアの課題とされているのは以下のポイントだ。

  • 連携の乏しかった土地利用
  • 歩行者ネットワークの脆弱性
  • 緑地や公園が活かされていない
  • 整備が不十分で課題のある交通基盤
品川駅高輪口前のバス乗場
第一京浜沿いにあるバス乗場の様子。写真の右手に写っている緑地がスクリーンになっており、通りの反対側にある駅から見ると「ここにバス乗場がある」とわかりにくくなっている。

そして、上記の課題解決とともに、まちづくりの方針として示されているのは以下のポイントだ。

  • 江戸以前から残る緑地や地形を守る
  • 緑地や地形を活かした空間形成に取り組む
  • 「環境都市品川」を世界に打ち出す
  • 安全で快適な歩行者ネットワークを作る
  • 世界中の人々を迎え入れ、もてなす
  • 安全な防災都市づくりに取り組む
  • まちの持つ価値を未来につなげる

大枠の方針ということもあり、抽象的な表現が多いと言えるだろう。

ざっと読んでわかることは、今ある緑地は極力保護するとともに、外から見てわかりやすい場所に緑地を作るということだろうか。

さくら坂の様子
第一京浜からグランドプリンスホテル高輪の方へ続くさくら坂の様子。敷地内には石垣や板塀などに囲まれた緑地が多い。

また、グランドプリンスホテルの中に披露宴会場・宴会場などの施設はあるが、利用者が限定的とされている点も指摘されている。

海外からの玄関口として品川駅周辺を整備すると考えると、大型のコンベンション施設が入ることも予測できるだろう。

そのほか、「防災都市づくり」というところを見ると、災害時に帰宅難民などを受け入れる建物ができることも考えられる。

なお、一部敷地については、西武グループが計画建物の概要を公表済だ。詳細についてはこちらの記事で紹介している。

品川駅高輪口前プリンス側再開発・西武グループがとうとう動き出す。準備組合などが都市計画の素案発表。

品川駅の改良についてもガイドラインが公表される

駅前の土地区画整理事業と並行して進められているのが、品川駅の改良工事だ。

京急第10ビル跡地
品川駅の高輪口を出てすぐ右手に建っていた、京急第10ビルの跡地。解体工事と造成工事は完了しているように見える。2023年9月に撮影。

こちらはJR・京急・東京メトロなどの関係各社が集まって「品川駅 えきまちガイドライン 創造編 2023」という資料を作成している。

この資料は、品川駅を中心とした周辺エリアを東西南北の4エリアに分けて、それぞれの開発方針を示したものだ。

資料の中では品川駅のことを「えきまち」と呼称しており、今後の開発が「まちづくり」と言える規模のものになることが伺える。

品川駅 えきまちガイドライン
ガイドラインの中に描かれている駅のイメージ図。この絵を見るだけでも、大きな建物ができることが伺えるだろう。

※引用:東京都都市整備局

今後品川駅周辺がどのような街になって、どれだけの活気が出るようになるのか、今後の展開に要注目だ。

取材・文:秦創平(はたそうへい)

秦創平

■ 主な経歴

フリーランスライター。
不動産業界歴約12年を経て2019年からフリーランスのwebライターとして活動を開始。営業マン時代にはセミナー講師の経験も多数あり。
国内・海外を問わず不動産投資に関する記事が専門で、現在では毎月数十本単位の記事を執筆中。特にデータを用いた市場分析が得意で、海外マーケットに関するリサーチ記事の執筆も多数請け負っている。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

アクセスランキング

  • 今日
  • 週間
  • 月間

不動産投資ニュースのライターさんを募集します。詳しくはこちら


ニュースリリースについて

編集部宛てのニュースリリースは、以下のメールアドレスで受け付けています。
press@kenbiya.com
※ 送付いただいたニュースリリースに関しては、取材や掲載を保証するものではございません。あらかじめご了承ください。

最新の不動産投資ニュース

ページの
トップへ