ワタクシゴトですが、今月も大阪にてセミナーに登壇して参りました♪ 久々の関西でしたので気分も爆上げでしたが、それよりも何よりも180人もの皆様にご参加頂けた事がちょーぜつ嬉しかったです!
7月は東京でミニセミナー、8月は高知でガッツリおしゃべりしますのでお楽しみに!( Twitterか何かで告知します。たぶん )
■ ワンルームマンション投資に関する私の意見
さて、表題の件。ワタクシは不動産屋のしゃちょーもしておりますので、時々「 コレ、買っちゃったんですけど、どうしたら良いっすかね? 」(;´Д`)という、相談を受けたりします。
そこで今回は実際に、私が相談された壮絶な実話をご紹介しながら、ワンルームマンション投資に関する私なりの意見を書かせて頂ければと思います( あぁ、これでまた暗殺者が来るな・・・ )
※この類の投資物件は昔は15~20㎡の1Rが主流でしたが、現在は20~25㎡の1Kが主流です。「 投資用分譲マンション 」とも呼ばれますが、このコラムではワンルームマンション投資で統一します。
■ 半年で7戸のワンルーム物件を買った会社員
それは、コロナ真っ盛りのある日のこと。東北方面の大家さんより「 相談がある 」と連絡を頂戴しました。聞くと、「 東京に住む友人がヤバいワンルーム投資に手を出してしまったようだ 」と言います。
驚いたことに、その数、 半年で7戸!(@_@;)
ブッチギリの新記録です(-_-;)。それまでも数多くの似たような相談を受けて来た私も、半年で7戸は聞いたことがありません。なぜならば、通常人は3戸も買えばアボーン! だからです。( アボーンてナニよ? )
早速、その方に詳しい話を聞く段取りをつけ、同時に渡邊浩滋先生に税務面からサポートして頂けるよう、特別チームを編成しました。不動産の収益性や価値、今後の見通しなどは私が分析しました。
結果、7戸のうち6戸( 東京近郊 )は「 早めの損切りが吉 」であり、残りの1戸( 地方都市 )については立地が良いので、将来的にワンチャン売却益も見込めそうということが判明しました。
という事で、東京近郊の6戸は様子見しつつ損切り上等で売却、地方都市の1戸をキープという方針でまとまりました。
「 お疲れ様でした 」(-_-;)(;´Д`)
と、長時間の会議を終え、私もコウジ先生も疲労困憊で席を立とうとしたところ、依頼者さんが思い出したようにこう言ったのです。
「 あ! そうだ! こちらの物件はどうしたら良いでしょうか・・・ 」(゚∀゚;)
申し訳なさそうに依頼者さんがカバンから取り出したのは、さらに別の物件4戸の調印済み売買契約書でした・・・(;´Д`)
膝から崩れ落ちるオレ&コウジ。Orz Orz
その後の会議が更に白熱した事は言うまでもありません(笑)
ここまでのお話でご理解いただけたと思いますが、この相談者の方はなんと、半年で11戸の新築ワンルームマンション( 大部分がヤバいやつ )を買うところだったのです。
たぶんコレ、世界記録じゃね?(;´Д`)
■ 再びワンルームマンション投資のナニが問題なのかを解説
という事で、再びの「 ワンルームマンション投資のナニが問題なのか? 」という話です( ヤヤコシイ )
ワンルームマンション投資と言えば、せいぜいが25㎡程度のものが対象です。立地によりますが、都内だと売買価格2,000~3,000万位で売られるのがスタンダードです。
そしてこれを金利1.5%とかで借りると、月々の返済が約8.5万円くらい。そして頂ける家賃が、良くて9万後半くらいでしょうか?
という事で家賃収入と返済のギャップが、ザックリ月額1万円程度となり( 既に死亡… )、そこに修繕積立金の他に管理費( 大体の方が入居者管理費を払ってます )まで徴収されると、月額のキャッシュフローは良くて-3,000円程度となります!
大事な事なので、もう一度!
月のキャッシュフローは-3,000円くらいです!!!!!(*´▽`*)
これって儲かっていませんよね?(;´Д`) ということで、問題は赤字になる値段で買っていることです。これが巷で不動産投資のイメージを悪くしているヤバいワンルームマンション投資です。
ここで、優秀な投資家の皆さまは、不思議に思っているはずです。「 何でマイナスのキャッシュフローの物件をローン組んで買うの? 」と。
当然、その疑問はこの手の物件を購入した人たちも、抱いたでしょう( 全然そんなことない人も多いかもしれないけど )。するとここで、営業マンの口から魔法の言葉が登場します。
「 いや、マイナスでも良いんですよ。節税になりますから! しかも返済が終われば丸々資産になりますからね!」(*´▽`*)
この言葉の意味を実際によく理解できている人って、いるのでしょうか? きっと、よくわからないけれど、わかったような気になってハンコを押す人の方が多いのだと思います。
私自身は、月額9万円程度のお家賃がいただける物件があるとして、都内で買うのなら900万円を基準にします。都内でこのような物件を買えば、逆に損を出すのが難しくなります。
参照 ⇒ 都内で利回り12%超!築60年の古家を超絶リフォームして賃貸したハナシ
いや~、そんな物件ないでしょ? そんなの探しているウチにジジイになっちゃうよ!と思った方も多いでしょう。
もちろん、簡単には見つかりませんが、時間をかければ案外見つかります。というか、普通の人が今の時代に利益を出せる物件は、時間をかけて、いくつものハードルを越えて買うのが通常ではないでしょうか。
逆に言えば、ヤバいワンルームマンションは、「 簡単に買えてしまう 」というのが怖いのです。実際に、ヤバいワンルーム投資物件を買った人たちが、それを欲しくなる理由を書いてみます。
①ある程度の年収があれば誰でも簡単に買えちゃう
②新築( もしくは築浅 )のRCマンションだから投資先として安全だと思っちゃう
③なんと!買えば税金が返ってくるとか言っている
④コミュニティの知り合いが「儲かったよ」と言っている
⑤サブリースが付いているから安心とか言っている
これに加え、いずれの会社も営業担当者が若く、コミュ力高めの美男美女( 当社比 )であることが多いのです。さらに言うと、営業している彼らも商品について良く分かっておらず、正しくない情報を自信満々に語ったりします。
■ 最近の業界内のちょっと不穏な動き
さて、以上が不動産投資に対する世間的な印象を悪くしている「 ワンルームマンション投資 」の実際の所なのですが、何故私が1年も前のエピソードを掘り起こして健美家さんのコラムで書いているのでしょうか?
多少のホトボリが冷めたので文章に書きやすくなったのと( ヲイ )、実は最近、この流れに、少しイレギュラーな動きが出ている気配を感じたからです。
というのも、一部のサンタメ業者がワンルームマンション投資の再販に、そこそこの高値で買い付けを入れる動きが散見されるのです。( サンタメの意味がわからない方はググってください )
このサンタメ業者の動きの何が気になるかと言えば、その指値の額。出来るだけ安く買って高く売らなければならない彼らが、例えば、3,000万円とかでウチがエンド向けに出しているマンションに2,900万円とかで買い付けを入れてきます。
しかしコレ( 100万の利益 )ならば、普通に売買仲介をした方が儲かる計算です。なぜ、彼らはこのような買い付けを入れられるのか?
答えは一つ。それでも売れるからです。もっと言うと、その会社のターゲットとする顧客が、不動産広告を全く見ない層だからです。そのため、彼らは相場3,000万円の物件を、3,300万円とかで売る事が出来るのです( 大汗 )
大事なことを書きますが、この売り方は違法でもなんでもありません。もし高値掴みをした人がいても、ネットで検索したり、不動産に詳しい人に相談したりすればわかることを調べず、うまい話に乗っかりたいとハンコを押した買主の責任です。
半年で7戸のワンルームを買い、そのうちの6戸を損切することになった冒頭の相談者さんだって、自分の意思で購入を決めたのです。彼らが「 自分の目と足で不動産を探す 」事をしない限りは、この状況は変わらないのかもしれません。
しかし、健美家に集いし優秀で賢明な投資家の皆様には、これらの動きを反面教師とし、広く情報収集し、高値掴みをしないように心がけてほしいと思います。
※付け加えるとサンタメ自体が悪いわけではありませんし、ワンルームマンション投資も同様です。私が伝えたいのは、「 高値掴み、ダメ、絶対! 」ということです。
■ 追記
実は冒頭の半年で7戸買った依頼者さんのエピソードですが、なんとご本人登場でYouTube動画になっております(笑)。動画内では、税金面に関してもコウジ先生が「 節税にすらならない 」と仰ってます…。
本人登場の生の声をお聞き頂き、ぜひヤバいワンルームマンション投資の恐ろしさを感じて頂けると幸いです。
( しかし、困った事にこの相談者様は生まれついての明るさと収入の良さで悲壮感が全くありません…。平均的なメンタルと収入の方が同じ目にあったらたぶん、大変なことになりますので、そのつもりでご覧ください(;´Д`))
よしゆき 本当の今回の教訓
「 何処の世界でも情報弱者は良いカモになってしまいます。自分の目で見て、足で稼いだ情報こそが本当の宝になります 」