全国の中年隊のみなさまお疲れ様です!冬の除雪の契約がまとまりそうでホッとひと安心のイッセイです。
■駐車場が1台しかない家の駐車場を増設したい
今のところお金は全くありませんが心の余裕ができたので、久しぶりに物件のDIYに取りかかりました。今回の物件はこんな家です。
キッチンの他に部屋が6つと3畳の書斎という間取りの巨大な家なので、3世帯同居も可能なのですが、家の大きさに対して駐車場が1台分しかないのが弱点になりそうです。
そこで前々から一度やってみたかった工事に取り掛かる事にしました。駐車場奥のかべを抜いて、7畳の和室を解体し、土間を打って駐車場を拡張する作戦です。
<ビフォー>
<アフター>
比較的安価でできて、工事自体の難易度も低いと思うので、参考にしてもらえるようになるべく細かく書いていきます。
■駐車場拡張工事スタート
工事にかかる前に大工の正人に物件を見てもらい、赤丸の柱2本を抜く事ができるかを確認しました。
天井裏から見た結果、どちらの柱もそのままでは抜けない事がわかったので、ひと通り解体したら大きめの梁を入れて上の荷重を逃すことにしましました。
方法は決まったので次は道具の準備です。今回は木材部だけでなく、コンクリートも壊す必要があるので、道具が多くなりました。
左上から金槌、バール、くぎ抜き、セイバーソー、丸ノコ、インパクトドライバー、マルチカッター、サンダー、ピック、大ハンマーです。ほとんどの道具を大工の正人から借りましたwww
道具も揃ったのでさっそく解体開始です。
<1日目>
まずは駐車場側の棚を外してケイカル板を剥がしていきます。
この時に釘を一本ずつ抜いていくとものすごく時間がかかるので、適当な所に金槌で穴を開けてバリバリ剥がしていきます。解体ゴミを入れる袋を片手で持ちながら剥がしていくと、現場が汚れないのでお勧めです。
ケイカル板を剥がしたら下地の解体です。両サイドの壁は壊さないので先にセイバーソーで壁に入り込んだ部分を角ギリギリでカットしておきます。
僕が解体で一番手間取るのは、この「壊せない部分に残った木材の取り出し」だったのですが、先にカットしてしまうことで作業がめちゃくちゃ早くなりました。
車庫側の下地を取ったら、和室の壁を壊します。この時、車庫側から金槌の側面でバンバン叩くと簡単に釘が抜けて壁が剥がれます。
釘が抜けて壁が浮いたら、和室側から剥がしながら袋に入れていきます。
ここまでが壁剥がしで、あとは間柱をセイバーソーでカットすれば壁の解体終了です。
次に、奥の押し入れ解体に入ります。当初は残すつもりだったのですが、軽自動車と普通車を縦列でとめるには奥行きが足りないことに解体を始めてから気づきましたwww
押し入れは基本的に大きな棚に襖がついているだけの造りです。襖を外したら中板の上に三方まわっている雑巾摺りを外して、下から中板をたたいて外したあと、下地も下からたたいて外し、前かまちをカットして外します。
天袋も同じ方法で解体できます。柱を抜きたいので隣の作り付けの洋服箪笥も解体しました。
<2日目>
畳を処分して床を解体します。押し入れの底板が薄くてやりやすいので、そこから始めました。丸ノコで壁際をカットしてどんどん解体していきます。
畳の下地は湿気で全ての釘が錆びていて、抜くのが大変でした。
<3日目>
根太と大引きを抜きます。再利用を考えない場合、どこで切っても大丈夫です。僕はケチなので端っこを切りましたw
<4日目>
布基礎を解体します。サンダーで表裏から隅に切れ目を入れて、大ハンマーでぶったたきます。
一応奥の壁を壊さないようにべニアで養生をしてからフルスイングです。この時は普通のサンダーを使ったのですが、準備できるのであれば集塵機付きを使うことをおススメします。
カットした煙で自動火災報知機が鳴って結構ビビりましたwww
<5日目>
手前は奥と同じようにしてあらかた壊したあとピックを使って壊しました。
コンクリートの破片は細かく砕いて砕石として再利用します。
<6日目>
だいぶ解体で出たゴミがたまったので、ごみ処分を午前中にして、午後からは再生砕石を1m3買ってきて敷き均しをしました。
正人から借りた2tダンプいっぱいで、1m3です。アクティオ(機材レンタルの会社)でプレートも借りました。準備ができたらネコ車でひたすら砕石を運びます。
スコップで均したあとは、プレートで転圧。
<7日目>
大工の正人に手伝ってもらって、ついに邪魔な2本の柱を切って、高さ300ミリの梁を入れます。まずは奥の柱から、梁を入れるには左右の柱の内側をそれぞれ15ミリほど削って、梁が落ちないよう加工します。
左右の柱の加工が終わったら柱を切ります。
切った梁のかけらを当てて入るか確認します。
梁をかけます。
最後にかすがいやビスで梁を固定して完成です。
次に、手前の柱を抜きます。奥の柱と同じ要領ですが、この柱は上からの加重が結構かかっていたので、そのままでは抜けません。天井を破って上の梁に直接柱をたてて少しだけジャッキアップしました。
手前の柱が手で触っても動くようになったので(加重がかかっていない)準備完了です。柱を切って梁を入れます。
梁は手前からたたきこんで取り付けます。柱とツライチになったらかすがいとビスで固定して完成。そのあと床を解体した時にできた隙間をOSB合板で埋めました。
僕が貼るとがたがたになりますが、大工の正人はレーザーを壁に当てて水平垂直を出し、まっすぐに貼っていきます。古い家なので基礎が沈下して斜めになっています。
「OSBが曲がってるな」と思っていたのですが、コンクリート打設の前に墨出しをしたらOSBの下端がきちんと水平に打ってあったので、少し感動しましたw
手前も奥も柱抜きが無事に完了しました。もう少しで完成です。
<8日目>
近所の「林塗料」から、水性カチオンプライマーを買ってきてペンキを塗る準備をしました。
プライマーはペンキの仕上がりを左右する重要な下塗り材です。僕は砂壁にプライマーを塗るのは今回で2度目ですが、前回は「ペンキ屋くん」で吹き付けをしたので、刷毛とローラーで塗るのは初めてです。
実際に塗ってみるとあまりの伸びなさにびっくりしました。塗るというより刷毛にたっぷり付けたプライマーを砂壁に吸わせるような感覚です。
和室の真壁なので四方ズミを刷毛で塗って中心はローラーを使ったのですが、ここで僕は失敗をします。ローラーを縦にしか動かさなかったので縞になってしまい、ペンキを3回塗ってもプライマーの縞模様がうっすらと見えるのです。
正対すると反射で見えませんが、斜めから見るとバレバレですwww
<9日目>
話は前後しますが、ペンキを塗りました。ニッペの水性75番グレーです。
プライマー同様、四方と細かいところは刷毛を使い、あとはローラーで塗りました。前述の縞模様がうっすらと見えます。
<10日目>
ペンキをもう2回塗りました。合計3回塗りです。とりあえず綺麗になったので次の工程へ移ります。
<11日目>
ついに生コン打設です。前日に正人に段取りを取ってもらい13:00から左官屋さんと生コン1.5m3を積んだミキサー車が来ることになっていました。
僕は「山田金物店」でワイヤーメッシュ9枚と405060のピンコロと結束線、墨ツボ、墨汁を買って9:00に現場に到着しました。
僕は墨出しが苦手なので、準備の時間が足りなくて焦りました。既存の駐車場は2%勾配なので、同じ勾配にするとちょうど布基礎の天端にぶつかりました。そこで墨をはじきました。
苦手ながらも1時間くらいかかって墨出しを終え、その後は生コンが流れないように基礎の隙間をベニヤでふさいでまた1時間。そのあとピンコロを置いてワイヤーメッシュを敷き、結束線で結わえてまた1時間。
弁当を5分で食べ終えて中心部分の高さ基準を出そうとしていたら、正人が来て手伝ってくれやっと準備完了です。
間もなく生コン到着!
長靴を忘れたので正人にスコップ係をやってもらうことに(どうもすみませんwww)。ネコ車での運搬は雨で他の現場が中止になった社員2名に来てもらい、30分であっという間に終了しました。
打設後、水が引くのを2時間ほど待って金鏝仕上げをしてもらいました。
これで、駐車場拡張がついに完成です!奥行きが9m5cm取れたので、目論見通り、軽自動車とミニバンが入る貸家になりました。
貸家で屋内車庫2台分はスーモで見た限り青森市内では一軒もありません。古い物件ですが、強力な競争力がついたと思います。この出来栄えにとても満足しています。
■かかった費用と日数
駐車場拡張工事にかかった日数は11日間でした。かかった費用は以下のとおりです。
<かかった費用>
産廃処理 | 13,600円 |
大工の正人 | 20,000円 |
修正梁 | 30,000円 |
再生砕石1m3 | 1,100円 |
ペンキ代一式 | 37,500円 |
生コン | 30,520円 |
左官屋さん | 20,000円 |
合計 | 152,720円 |
僕の労働力はプライスレスとして、費用対効果は抜群のような気がします。この物件は今後もできるだけDIYで仕上げて、高利回りを狙っていく予定なので、また書きたいと思います。
最後に、僕の場合は大工の正人にやり方を聞いたり道具を借りたり、自分でできないところは工事をしてもらっています。つまり、「大工さん監修のDIY」です。
特に今回のような、柱を抜くなど躯体をさわる場合は補強の必要性が出てくるので、プロの意見を必ず聞いた上で工事をしてください。また、電動工具は便利な反面とても危険なのでyoutubeなどで使い方を勉強してから使ってくださいね!
それでは、最後まで読んでいただいてありがとうございました。
へばー