アパート経営の副業的な取り組みとして、自動販売機の導入を考えている方もいると思います。私も、いくつかの物件に、自動販売機を置いています。今回は、先日起きた、自動販売機にまつわるトラブルについて紹介します。
自動販売機は、入居者・近隣住民等の方々等にとって飲料提供の機会を与えること、災害時の備蓄飲料にもなること、明るくなり治安上もいいこと、売上がよければ利益になること等のメリットがあります。
逆に、不良グループ・暴走族等の溜まり場になり騒ぎやすくなること、ゴミが散らかりやすいこと、売上が栃木県今市の場合赤字になることもあるといったデメリットがあります。
ところで、自動販売機の契約形態には色々あります。まずは、「 飲料会社等に土地を賃貸する契約 」。月2千円等少額ではありますが、リスクもなく、確実に利益となります。
私の場合、2005年に、博多駅傍・名古屋駅傍に一棟物アパートを新築した際は、この契約にしました。その後、2008年、名古屋駅傍に一棟物アパートを新築した際は、「 売上高の1割をいただくく契約 」にしました。
その代わり、電気代はこちら負担です。省エネタイプの自動販売機にしたので、電気代は月2千円程度。つまり、月間売上が2万円以上であれば、採算が取れるということです。このとき、従来の博多駅傍・名古屋駅傍の自販機も、こちらの契約に変えました。
暑い日が続く夏や、近隣で工事等が続く日には、売上も伸び、月4万円、受取手数料は4千円位になり、電気代2千円を差し引くと、手取り2千円。ただし、通常月の場合は、売上2万円・受取手数料2千円でトントン。
オフシーズンだと、売上1万円・受取手数料1千円で、1千円の赤字になります。それでも、入居者・近隣住民の方々の利便性、治安向上に繋がればと、福利厚生の一環と割り切り、継続させていました。
ところが、先日、飲料メーカーのI社さんから1本の電話がありました。「 博多駅の近くの自動販売機を撤去させて欲しい 」とのことです。理由をお聞きしたところ、昨今、売上が芳しくなく、さらには、自動販売機を何者かによって破壊されたといいます。
後で、管理会社にも聞いてみたところ、近所に一棟アパートが新築されたことで、コンビニエンスストアまで徒歩1分くらいで行ける抜け道ができ、自動販売機の需要が、落ちたのではないかとのことです。
今回、自動販売機本体の機器については、飲料メーカーであるI社のリスクだったのですが、もし、これが不動産経営者の賃借・所有であった場合、相応のコストも発生したわけですから、その場合には、損害保険等、何らかの対策が必要であったと考えられます。
ところで、その2カ月後くらいに、九州電力さんから電話がありました。「 2カ月間にわたって、電力使用実績がゼロなので、現地に様子を見に行ったところ、いつの間にか、自動販売機がなくなっていた 」とのこと。
「 このままだと、電力使用実績がゼロでも、基本料金( 毎月250円程度 )がかかり続けますが、どうしますか? 」と、とんでもないことをいいます。ちなみに、本件の電力供給契約は自動販売機専用で、飲料メーカーであるI社で手配したものです。
私としては、当然、飲料メーカーのI社から連絡が行っているものとばかり思っていました。しかし、飲料メーカーI社からも、建物・賃貸管理会社S社からも、失念していたのか、意識がないのか、何の連絡も行っていないようでした・・・。
それにつけてもおやつはカール、九州電力さんのフォローには助かりました。下手をこけば、私も気づかなければ、永遠に基本料金を払い続けなければならないところでした。
【 まとめ 】
自動販売機については、採算、不良・暴走族等の溜まり場、自動販売機本体の保護・リスク・損害保険、電力供給契約等についても、充分にウォッチしましょう。