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表面利回りだけで判断すると失敗しますPart2

岡元公夫さん_画像 第47話

前回の続きです。
前回、東京都区内の物件と某地方都市の物件の実質利回りを比較する前提条件を記載しました。今回も、両者を比較しやすいように一部を再掲載しながら、表面利回りと実質利回りについて説明します。

前提条件は次のとおりです。

・両者共、1戸当たりの面積が20平米の同スペックの中古区分マンション
・固定資産税年間3万円
・年間建物管理費5万円
・年間修繕積立金10万円
*計算上、小数点第2位以下は切捨てます


a、東京都区内の物件

・物件価格1,000万円
・取得時の諸経費50万円
・年間家賃収入84万円( 月額家賃収入7万円 )
・年間賃貸管理費4.2万円( 家賃収入の5% )


○実質利回り計算
( 84万円‐4.2万円‐3万円‐5万円‐10万円 )÷( 1,000万円+50万円 )=5.8%


⇒表面利回りは8.4%、実質利回りは5.8%

b、某地方都市の物件

・物件価格500万円
・取得時の諸経費30万円
・年間家賃収入50.4万円( 月額家賃収入4.2万円 )
・年間賃貸管理費2.5万円( 家賃収入の5% )


○実質利回り計算
( 50.4万円‐2.5万円‐3万円‐5万円‐10万円 )÷( 500万円+30万円 )=5.6%


⇒表面利回りは10.8%、実質利回りは5.6%



■ 入退去費用加算後の表面利回りと実質利回りの計算例

ここから、今回の計算になります。
前回の計算には、退去があった場合の原状回復費用、新規賃貸募集時の賃貸仲介会社への手数料が入っていませんでした。
それらの入退去にかかわる費用を前回の例に加算してみましょう。

前提条件として、次の内容をあてはめます。

・入居3年間で退去があり、原状回復後、新規入居者募集
・原状回復にかかった費用の内、所有者負担額を9万円とする
・新規募集にかかった客付仲介会社への広告料は、東京23区が家賃の1カ月分、某地方都市は家賃の2カ月分とする(地方の方の広告料が高いのは、最近の実態に合わせたため)


入退去にかかる初期費用は、次のようになります。

・東京都区内では16万円
・某地方都市では17.4万円


a、東京都区内

所有者負担費用を3年間に平均して割り戻した価格→5.3万円
この結果を、先ほどの実質利回り計算に当てはめて計算

○入退去費用加算後実質利回り計算
( 84万円‐4.2万円‐3万円‐5万円‐10万円‐5.3万円 )÷( 1,000万円+50万円 )=5.3%


⇒表面利回りは8.4%、実質利回りは5.3%

b、某地方都市

所有者負担費用を3年間に平均して割り戻した価格→5.8万円
この結果を、先ほどの実質利回り計算に当てはめて計算

○入退去費用加算後実質利回り計算
( 50.4万円‐2.5万円‐3万円‐5万円‐10万円‐5.8万円 )÷( 500万円+30万円 )=4.5%


⇒表面利回りは10.8%、実質利回りは4.5%

さらに、表面利回りと実質利回りの差は開きました。

■ 空室リスク加算後の表面利回りと実質利回りの計算例

次に、空室期間を考慮してみましょう。前提条件は次のようにします。

・東京都区内の空室期間は1カ月
・某地方都市の空室期間は3カ月
・空室期間も直前入居家賃の5%の管理費が支払われるものとする


空室期間に差をつけすぎと思う方もいるでしょうが、実際に1〜4月の繁忙期を逃すと、地方では半年以上空室になることも珍しくありません。学園都市では、次の入居が翌年の新入生を迎える1年後になることもあります。

では、先の計算式に当てはめてみましょう。

a、東京都区内

東京都区内の1カ月の家賃7万円を3年間に平均して割り戻すと2.3万円
この結果を、先ほどの入退去費用加算後実質利回りに当てはめて計算

○入退去費用加算後実質利回り計算
( 84万円‐2.3万円‐4.2万円‐3万円‐5万円‐10万円‐5.3万円 )÷( 1,000万円+50万円 )=5.1%


⇒表面利回りは8.4%、実質利回りは5.1%

b、某地方都市

某地方都市の3カ月の家賃12.6万円を3年間に平均して割り戻すと4.2万円
この結果を、先ほどの入退去費用加算後実質利回りに当てはめて計算

○入退去費用加算後実質利回り計算
( 50.4万円‐4.2万円‐2.5万円‐3万円‐5万円‐10万円‐5.8万円 )÷( 500万円+30万円 )=3.7% 


⇒表面利回りは10.8%、実質利回りは3.7%

空室リスクを入れると、実質利回りは、さらに下がってしまいました。
特に某地方都市の実質利回りは、表面利回りの半分以下になってしまっています。



あくまで、仮定に基づく計算ですが、実際にこのような状況があることをイメージしてもらえればと思います。

売りに出す時の表面利回りが高いということは、それだけ高い利回りにしないと売れない理由があるからです。
購入物件を選定する時は、見かけの表面利回りだけにとらわれず、かかるコストや想定されるリスクを加味して判断することが大切です。

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 岡元公夫さん

岡元さん

岡元公夫さんのブログ

年はアラフォー。
亡き父と2代続けての元メガバンカー。
銀行員時代は、東証一部上場の大手不動産会社から 個人の大家さんまで、融資主体に幅広く担当。 実家は祖父の代からの小規模ながらの大家さん。

■ 経歴

□2004年
実家の跡を継ぎ、東京城北エリアでマンション・アパート・戸建を取得開始。

□2008年2月
不動産賃貸業の修行の為、不動産開発・運営会社に転職し、プロパティマネジメントの責任者となる。

□2009年10月
不動産収入が年間6千万円ほどになり、デッドクロスもクリアできる目途がついたことから、サラリーマンを卒業。

□2011年
東京エステートバンク株式会社(東京房屋®)を設立。国内・台湾・中国の投資家・会社経営者の方にコンサルティングを行っている。

■ 所有物件

□築35年RCマンション
 1LDK×4戸、2K×8戸

□築20年RCマンション
 1R×10戸

□築13年鉄骨マンション
 2LDK×6戸、2DK×6戸

□築5年木造アパート
 1R×5戸、2DK×2戸

□登記上築52年(実態は新築同様)
 木造戸建 2LDK×1戸

□区分所有マンション 2LDK×1戸
  合計 45戸

□駐車場12台
 バイクガレージ26台

H22/9に築古戸建1戸取得
H23/9に築古戸建1戸取得
現在、料理中

■ 保有資格

・宅地建物取引主任者
・ファイナンシャルプランナー
・その他生損保等金融関連諸々

■ 税理士試験科目合格
 (簿・財・相・固)


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