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建築費は高騰、土地は一服か?新築RC投資における2023年の振り返りと2024年の予想

鉄筋たてたろうさん_画像 鉄筋たてたろうさん 第26話 著者のプロフィールを見る

2024/1/29 掲載

鉄筋たてたろうです。今年もよろしくお願いします。
今回のコラムは今年1本目という事もあり、2023年の振り返りと2024年の予想を中心に解説していきたいと思います。

■2023年の振り返り

今までのコラムにも何度か書きましたが、新築RC投資においては「建築費の高騰」が大きなテーマとなる年だったと思います。

2023年の初めの頃には、ある程度の高騰は予想できていましたが、その予想を上回る価格高騰が起きたと言っても良いでしょう。それほど建築費の上昇幅が激しい年でした。

この建築費上昇により、2023年前半に着工した案件は途中で追加費用請求となるケースもありました。新築RCの場合、規模にもよりますが総工費は大きい金額となります。仮に1~2割程度の増加だったとしても、自己資金が少ない人にとっては大きな金額となるでしょう。

また、土地を購入したはいいものの、想定よりも計画費用が上振れてしまい、未だ建築に着手出来ていない、というケースも耳にします(だからといって、土地を購入してしまっていては計画を止める訳にもいきません)。

当たり前のことにはなりますが、大きな金額となる新築RC投資においては、ある程度の資金的余裕は確保したうえで取り組む必要があるという事です。これは自分の反省でもあるのですが、どんなに経験値を積んでも、新築RCを進める上で、想定外の支出というものは出てきます。

「リスクをカバーするだけの資金力を持つ」ということを、これまで以上に大切にしていきたいところです。

建築費上昇の反面、土地に関してはある程度価格が落ち着いてきた感があります。年の前半までは「建てれば儲かる」という雰囲気のもと、プレイヤーを多かったため、土地は高騰していました。

しかし、今は高騰した建築費の影響もあり、一時期の過熱は冷めたように見受けられます。特に10世帯以下のRC用地など、小規模な土地に関しては価格の上昇がストップしてきたように感じます。

総合的に2023年を振り返ってみれば、「建築費上昇」の影響が大きかった1年であり、依然として新築RCに着手しにくい状況が続いた1年だったと言えるでしょう。

■2024年の予想

2023年を騒がせた建築費高騰ですが、今のところ下がる見通しはないと言われています。

現時点で感じる要素は3つです。

・働き方改革に伴う、建設業界人材の不足
・万博の影響による建築資材の不足(電線などが顕著)
・被災地復興に伴う建築資材の不足

特に2024年の働き方改革に伴う、雇用競争の激化は注意が必要です。建設会社経営の立場とすると、人材の確保にリソースを割かなくてはいけなくなるため、人件費は上昇、ひいてはその価格が請負金額に反映され、建築費は高騰します。

建築資材においても、様々な理由により、不足が続いています。円安の影響など、変化する要因については予想できません。しかし少なくとも現時点では、記載した2つの要因により建築資材は依然、高騰の可能性が高いでしょう。

つまり、「2024年においても、建築費は保守的に見る必要がある」という事が言えます。

また、建築会社の見極めについてもこれまで以上に注意が必要です。
今まで話した建築資材高騰、人件費高騰などを要因として、倒産の危険がある建設会社が増えてくると予想されるからです。

2023年後半は大きな倒産のニュースはありませんでしたが、これから3月を迎えるにあたり、資金繰りが厳しくなる会社が増えてくると予想されます(2~3月は建物の竣工・引き渡しが多い時期であり、建設会社側からすると、支払と入金のズレが大きくなりやすく、資金繰りが窮屈になりやすい時期です)。

これも去年同様ですが、付き合う建設会社を慎重に見極める必要があるという事です。支払い条件の交渉や、倒産時の引継ぎをスムーズに行うための工夫(下請け業者の把握など)は常に意識していきたいところです。

2024年予想を鑑みると、新築RC投資においては建築費の上昇にいかに耐えていくかが重要となりそうです。今までもそうですが、今後はより一層覚悟を持って取り組むことが求められます。

■鉄筋たてたろう個人の話

最後に僕の振り返りと、今後の取り組みについてお話しします。
2023年に関しては、個人的には建設業者としての経験値をより一層積むため、建設件数を増やしに行こうという1年でした。

これはつまり、それなりの手元資金を確保しておく必要があったとも言えます。その為に、去年は保有物件の売却に注力した1年でもありました。

所有物件の多くは5~6年前に仕入れた物件だったので、時代の流れもあり、手元資金を増やすことに成功しました。実際に建築に取り組むにあたり、多くの現金を使う事になったので、良かったと思います。

今後の取り組みについては、時代の変化を捉え、それに合わせた投資が必要だと考えています。

先に説明した建築費高騰もあり、過去と同じような水準で買うのは難しくなっていると思います。しかし、私個人としては依然、新築RCに可能性を感じているため、建設部門の成長も含め、長期的に取り組んでいきたいと考えています。

最近様々な事業と触れるにつれ、時代の変化を感じる場面が増えてきました。各業界で、常に新たな技術の革新は起きていて、こういった新技術に淘汰されるか、取り入れて進化するかは自分次第だと思います。

投資をする上では、自分なりの近未来を予想することも重要です。
不動産に限らずですが、常に自分なりの仮説・予想を立てながら行動していきたいなと考えています。

皆様のお役に立てば幸いです。

 

 

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※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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プロフィール

鉄筋たてたろうさん

鉄筋たてたろうさんてっきんたてたろう

不動産投資家
起業家

プロフィールの詳細を見る

経歴
  • □1985年
    福岡県生まれ

    □2004年
    上京、東京大学理科二類入学
    在学中に勉強をして経済系の資格を取得

    □2008年
    就職

    □2012年(27歳)
    独立・起業
    仕事を通じて不動産投資に出会う
    1,2億円の中古マンションを購入(1棟目)

    □2013年(28歳)
    富山に中古マンションを購入
    千葉に木造アパートを新築

    □2014年(29歳)
    千葉に鉄骨マンションを新築

    □2015年(30歳)
    東京23区の土地から新築RC投資へシフト
    以後、都内のRC物件を中心に規模を拡大

    □2021年(36歳)
    本業の他に不動産関連の会社を数社経営
    社員70名、合計年商35億

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