皆さん、こんにちは。満室研究所所長の山岡清利です。
さて、多く退去立会をしていますと、残念な住み方をされていた部屋を良く見受けます。
中には、今回紹介する事案のように、いったいどうしたらこんなドアに穴が開くような住み方ができるの? と、本気で悩む事もしばしば…。
(;´゚д゚`)エエー
破壊されたドアを交換するとなると、結構なコストがかかります。私の住むような地方の家賃ベースで考えると、これだけで家賃1カ月分が吹き飛んでしまいます。
こうした傷はきちんと退去者に費用負担を要求しますが、中には認めない方も多く大変面倒。回収方法は別の機会にするとして、今日は破壊されたドアを安価で補修する方法を紹介します。
■ ドアに殴ったような穴が開いているケース
何故かドアノブの上に穴があいています。鋭い物で突いたというより、鈍器で殴ったようで広範囲にわたり凹んでいます(T_T)。これをどう補修するか・・・。
今回はドア表面は化粧板で作られているため、塗装してもペンキが剥がれやすいので、塗装ではなくダイノックシートを利用して補修しました。
凹み部分の木材を綺麗に取り除いてから、木パテを盛り乾燥。その後、ペーパーをかけ下地を平らにしてから、ドア全面に元ドアと同じような柄のダイノックシートを丁寧に貼りつけます。
■ クローゼットの扉が傷だらけになっているケース
クローゼットの扉の傷ですが、どうも不可解な傷つき方をしています。彫刻刀のような刃物でドアが彫り込まれていて、更にその穴が粘土のような物で、適当に埋められているのです。
さらには、青色に塗装までされています・・・・。もう訳がわかりません( 爆 )
Σヽ(`д´;)ノ うおおおお!
これをどう補修するか・・・。こちらの扉は、化粧シートを貼っていない木製の扉なので塗装できそうです。まず、傷に木パテを盛り平らにします。全体は塗料が乗るように全体にペーパーをかけて荒します。
その後、補修部分の下地が透けて見えないように、ダーク系の色に塗装して終わりです。( 明るい色だと透けてくるので一度グレーを塗らないと駄目なんですよね。コストかけれないですから・・・)。
今回は黒に塗りつぶしました。めちゃ簡単♪
■ 古くてボロボロになったドア
パッと見た感じでは、特に問題なさそうなドアですが、結構ボロボロです(^_^;)。ドア下に2つの通気口があるのですが、壊されています。
ドアの裏側を見ると、通気口の部分が黒のビニールテープでふさがれていました。テープを剥がしてみると、予想通りその部分が割れています。
古い物件なので、ドアノブにもガタが出て来ていますし、建てつけも悪く開閉に支障が出ています。建てつけやドアノブのガタはお客様のせいではありませんが、穴の破損は退去者様の責任です。
今回の破損はおそらく玄関側から冷たい空気が入って来るのを阻止しようと、通気口を塞いだ際にできたようです。もう少し丁寧に対策してくれればよかったのですけどね(^_^;)
これをどう補修するか・・・。低家賃の1DKですので、ドアを交換する訳にもいきません。
穴の補修は、いつもの通り、木パテで穴を埋めて下地を作り、ダイノックシートを貼る方法にしました。ただ、ドア全面にシートを貼ると部材費がかさむので、できるだけ安く仕上げる方法を考えました。
ドアの穴を補修したい。でも、できるだけコストは抑えたい。。。そうして出した答えは、ずばり!
素材であるダイノックシートをできるだけ少なく使う!
そうです。部材であるシートそのものを少なくするのです。仕入れるダイノックシートが少なければそれだけコストを抑えられます♪( ダイノックシートは高価ですからね~ )
試行錯誤した結果、破損部分だけ、ライン貼りをするとなんだか変ですし、ドアの下だけ貼ってツートンカラーにするのもなんだか微妙でした。
そこで、シートを3分割して切り貼りすることにしました。下の画像を見て頂ければ一目瞭然、凄く馴染んでいますよね。まったく違和感ありません♪
これによって、玄関からの冷気も遮断できましたので一石二鳥でした(^_^)/
■ ドアを1枚だけ張り替えると部屋がくたびれた印象に
いかがでしょうか? 建具を交換するのは簡単ですが、意外とコストがかかります。しかも、室内の1枚のドアだけ新型のドアに交換すると、既存のドアとのデザインの差が生じ、違和感が出てしまいます。
新旧のドアが混在すると、どことなく室内全体にくたびれ感が出て、落ち着かない部屋になってしまうので注意が必要です。
今回の元々のドアを活かす補修方法は、ローコストでバランスの取れた補修方法かと思います。みなさん、参考にしてくださいね。次回もお楽しみに~(^_^)/