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年末では遅すぎる! 今すぐに始めた方がいい確定申告対策

渡邊浩滋さん_画像 第45話

平成も残りわずかです。年が明けると、確定申告の時期になります。

確定申告は、1月から12月末までの期間の収入と経費で計算することになります。節税するなら年内にしなければなりません。年明けでは間に合わないことになります。

では、年末までにどんな対策ができるのでしょうか? 確認すること、やるべきことの手順を紹介します。

■ 1、今年の所得は例年より高くなるのか?

まずは、今年の所得をざっくりと計算してみることです。細かい数字にこだわらず、万円、百万円単位で構いませんので、今年の家賃収入から年間の経費を引いてみてください。

そこで、今年の収入や経費は、昨年と比べて多くなったのか、少なくなったのかを確認しましょう。

・昨年は空室が多かったが、今年はほぼ満室だった
・昨年はリフォーム費用がかなりかかったが、今年はあまりかからなかった
・昨年は物件を購入して、登録免許税・不動産取得税で多額に出費したが、今年は物件購入していない


上記のような場合、大きく所得が上がる可能性があります。

■ 2、所得控除額の確認

2018年度から配偶者控除について、合計所得金額1,000万円を超える場合には、適用できなくなっています。合計所得金額900万円以下の場合、配偶者の方の収入が150万円以下までは、38万円控除が適用できるようになります。

なお、配偶者特別控除の適用が受けられる、配偶者の方の所得要件が拡大されています。このように今年から、昨年までの所得控除額とは違う内容になる方がいらっしゃいます。

また、扶養控除は、19歳以上23歳未満までは、63万円控除を受けられますが、今年、子供が就職したため、扶養控除から外れることがよくあります。所得控除の状況を確認して、昨年より控除が多くなるのか、少なくなるかを確認し、対策が必要かを検討しましょう。

昨年より課税所得が大きくならないのであれば、無理に節税はしなくてもよいと思います。今年節税しても、来年の節税に困るからです。経費は、戦略的に使った方がよいのです。

※参照:戦略としての経費の使い方

■ 3、小規模企業共済の加入を検討する

小規模企業共済とは、個人事業主の退職金制度です。掛金として積み立てた金額を将来共済金として受け取れます。掛け金は月7万円が限度( 年84万円 )です。

その掛金を支払う場合、全額が所得控除になります。年払いも可能ですので、12月に84万円掛金を払って全額所得控除にすることも可能です。事業的規模の大家さんが対象です。ただし、サラリーマン大家さんは加入できないことになっていますのでご注意ください。

■ 4、ふるさと納税を活用する

ふるさと納税とは、都道府県や市区町村などの自治体に 2,000 円を超える寄付金を行うことで、2,000 円を超え一定限度額までの金額が、所得税・住民税から還付・減額される制度です。

国などに税金を払うか、自分が選択した自治体に寄付するのかの違いであり、お金が出て行くのには変わりありません。厳密には節税にはなっていませんが、自治体により、寄付金のお礼として特産品などが送られてくるため、人気を集めています。

複数の自治体へ寄付できるので、実質 2,000 円の自己負担で、いくつもの返礼品を受け取ることができます。限度額は、住民税のおよそ2割です。今年の所得に基づいて計算される住民税が対象になりますのでご注意ください。

■ 5、青色事業専従者にボーナスを払う

事業的規模で青色事業専従者に給与を払っている方であれば、ボーナスを払うことができます。賞与は届出に記載した金額の範囲内に限られますが、月額給与の1〜3カ月程度の賞与は出せます。( 届出書に賞与の記載ない方は、変更の届け出が必要です )

※参照:青色事業専従者給与に関する届出手続き

■ 6、20万円未満のリノベーション工事や30万円未満の設備を導入する。

今後、融資を受けようとする方は、経費を多く使って節税をすると賃貸経営で儲かっていないというように見られてしまうことがあります。それでも、経費を使って節税したいということであれば、来年以降の収入につながるような経費を使うとよいでしょう。

たとえば、物件のリフォームや新たな設備を設置するなどです。リフォームの場合、資本的支出になると資産計上しなければなりませんが、一つの工事につき20万円未満であれば、「 修繕費 」として経費にしてもよいことになっているため、少額のリノベーションをやるのもよいかと思います。

また、新たな設備を設置した場合は、原則、資産計上して減価償却していくことになります。しかし、青色申告者であれば、一個につき30万円未満のものであれば、経費にすることができます( ただし、総額で300万円が限度 )。

◯防犯カメラ
◯宅配ボックス
◯Wifi設備
◯浴室乾燥機
◯TVモニターフォン

などが入居者への訴求力が高く、おすすめです。年末までにこれらの手順を明確にして、対策が間に合わなかったとならないようにしましょう。

【 お知らせ 】

大家さん用の青色申告ガイドの改訂版が12月5日に発売されます。自分で確定申告ができる、賃貸経営に特化した確定申告本です。今年で6年目になりました。本屋さんで見かけたらお手にとってみてください。

『 大家さんのための超簡単!青色申告 』【 2018-2019度版 】

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 渡邊浩滋(わたなべこうじ)さん

渡辺税理士

税理士・司法書士・大家
渡邊浩滋総合事務所代表

サイト「大家さんの知恵袋」

■ 経歴

大学在学中に司法書士試験に合格

大学卒業後総合商社に入社。法務部にて契約管理、担保管理、債権回収などを担当

商社を退職後、税理士試験に合格
その頃、実家のアパート経営(5棟、全86室)が危機的状況であることが発覚。 経営を立て直すために自ら経営を引き継ぎ、危機的状況から脱出する

資産税専門の税理士法人に勤務した後、2011年12月、独立開業

税理士の視点と大家の視点からアパート経営を支援するために活動し、税理士・司法書士のワンストップサービスを提供している

2011年、「行動する大家さんの会」を設立

2013年、「一般社団法人 大家さんの道しるべ」代表理事就任

資格専門学校の講師、賃貸住宅フェアでの講演、セミナー講師等、幅広い分野で活躍中

2017年からは日本全国の大家さんを救うべく、フランチャイズ展開を開始。
同じ志を持つ税理士を求めている。

■ 主な著書


大家さん税理士による 大家さんのための節税の教科書(ぱる出版)


大家さんのための超簡単!青色申告(クリエイティブ ワークステーション)


「税理士」不要時代(経営者新書)

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