川合・山之口地区の大阪モノレール新駅設置、
まちづくり計画が再び動き出す
2023年9月29日、大阪府箕面市は「北部大阪都市計画川合・山之口土地区画整理事業」「北部大阪都市計画川合・山之口地区地区計画」を決定した。
箕面市にある川合・山之口地区は1995年から2000年まで、大阪モノレール彩都線の延伸に伴う(仮称)川合駅新設と連動させた駅周辺地区の土地区画整理事業が地元まちづくり協議会で検討されていたが、地権者合意が整わず、最終的にはまちづくりを断念した。
しかし、2018年に川合・山之口地区を含む粟生間谷全地区の自治会長連名で、「新駅設置」と「周辺地区のまちづくりの再開への市の支援」を項目に含む要望書が市へ提出されたことを皮切りに、まちづくりに対する検討を再開。2021年8月には箕面市川合・山之口土地区画整理準備組合が設立、2022年3月には業務代行予定者が決定した。
また、彩都粟生地区については、1994年に土地区画整理事業の認可を受けて以降、大阪府・箕面市・UR都市機構及び民間事業者等が協力し、道路・公園などの基盤整備を実施。
併せて、地区の特色に応じた都市計画や景観のルールを設定し、計画的なまちづくりに着手。2022年度に当該地区の地権者から、中高層住宅から戸建て住宅に土地利用計画を変更したいという提案を受け、市として土地利用にふさわしい都市計画、景観計画の変更について検討した。
川合・山之口地区及び
彩都粟生地区の都市計画等が変更
2023年8月1日に開催された大阪府都市計画審議会で、区域区分の変更について議決を受けたことに伴い、2023年9月29日付けで大阪府が川合・山之口地区を市街化調整区域から市街化区域へと区域区分の変更を行った。
これに伴い、箕面市でも2023年7月19日に開催した箕面市都市計画審議会で、市街化区域編入に伴う関連都市計画の議決を受けたことから、2023年9月29日付けで「北部大阪都市計画用途地域」「北部大阪都市計画高度地区」「北部大阪都市計画防火地域及び準防火地域」「箕面市景観計画」を変更。さらに、新たに「北部大阪都市計画川合・山之口土地区画整理事業」「北部大阪都市計画川合・山之口地区地区計画」を決定した。
なお、「北部大阪都市計画用途地域」「北部大阪都市計画高度地区」については、彩都粟生地区の土地利用の転換に伴う都市計画変更を含んでおり、併せて「北部大阪都市計画彩都粟生地区地区計画」も変更している。
川合・山之口地区の再整備で
あの北米倉庫型商業施設も?
2023年6月に実施した川合・山之口地区及び彩都粟生地区における都市計画等の変更についてのパブリックコメントでは、誘致を検討している大型商業施設に対する興味深い質問も見受けられた。
「②昨年の市長タウンミーティングにおいて、上島市長はコストコがくると発言がありましたが、門真市に新設してる中で箕面市でもできるのでしょうか。コストコホールセールと合意ができているのでしょうか。」との市民の問いに対し、箕面市は「土地区画整理準備組合が、北米倉庫型商業施設や物流施設等の誘致を提案された事業者を土地区画整理事業の業務代行予定者として選定されたもので、以降、複数の事業者と協議、調整中であると聞いています。」と回答。
2023年8月に門真市にオープンしたコストコ門真倉庫店に続き、箕面にも出店する可能性が浮上している。
いずれにしても、大阪モノレールの新駅設置や大型商業施設・物流センターなどが整備されると見られ、箕面市の川合・山之口地区は大いに注目を集めるエリアになりそうだ。
健美家編集部