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「つくばエクスプレス」開業から13年。業績好調も、「駅」ごとの浮沈が顕著に!

都市計画・再開発(地域情報)/横浜・川崎・千葉・埼玉/首都圏 ニュース

2018/10/10 配信

路線は黒字化したが起点終点の「つくば駅」に停滞感……

「つくばエクスプレス(TX)」といえば、東京都・秋葉原駅と茨城県・つくば駅を結ぶ鉄道路線。運営主体は首都圏新都市鉄道で、2005年8月に開業した。

路線距離58.3㎞の間に20駅があり、快速だと秋葉原駅―つくば駅間の全線標準所要時間は45分、普通でも57分と一気に距離は縮まることに。TXの敷設に伴い沿線の開発も進み、首都圏からの引っ越しも相次いだ。

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つくばエクスプレス始発駅である秋葉原駅

業績も好調で、開業当初は利用者が少なく経営も厳しかったが、2017年度の輸送人員は1億3390万8000人、1日当たりだと37万人と、前年度に比べると1万6000人ほど増えている。

営業収益も前期比3.4%増の447億6300万円、営業利益に至っては同18.8%増の79億5500万円を記録。

その結果、経常利益は61億4800万円となり、09年度から9期連続で経常黒字を維持、累積損失も解消し利益剰余金も計上するほどになった。

利用客の増加の背景は、沿線エリアの発展と切っても切り離せない。実際、TXに乗ってみるとわかるが、駅周辺には商業施設があり住民の利便性が図られている。

鉄道インフラと沿線開発はセットであり、こういった取り組みは不動産投資家にとっても大きなチャンスをもたらすだろう。

ただし、TXの沿線すべてが成長しているかというと、そうとも限らないよう。

なんと、つくば駅周辺では商業施設の撤退が相次いでいて、「クレオ」のテナントだった西武筑波店が昨年、イオンつくば駅前店も今年1月に閉店し、クレオ自体も同月末で閉館してしまった。

つくば市といえば、研究学園都市として栄え学生や研究者が住む町として知られるが、一方で国の公務員宿舎の縮小や施設の老朽化といった要因が重なり合い、活気が失われていったようだ。

隣の研究学園駅は活況。守谷市や千葉県流山市は人口増の恩恵!

これに比べて人気が集まっているのは、ひとつ東京寄りの研究学園駅の周辺だ。新市役所庁舎があり、大規模商業施設の「イーアスつくば」は集客力が高く、市内外から年間1200万人が訪れるという。

宅地も続々と開発され、こういった利便性もあり、同駅周辺に住み、都心に通勤するサラリーマンは少なくない。広域では同じエリアにある駅でも、周辺環境によって人の動きは変わり、浮沈が目立つようになってきたといえるだろう。

収益物件を持つとしても、こういった地域事情はしっかりと把握した方がよさそうだ。ただし、県の常住人口調査に基づくと、つくば市全体の人口は昨年より3235人増えていて、成長路線であることは変わらない。同じくTX沿線の守谷市も同671人増で、ここからも鉄道路線と人口増の因果関係がうかがえる。

一方、流山セントラルパーク駅や流山おおたかの森駅を擁する千葉県流山市は11年から1.6万人も人口が増加した。

年齢別人口を見ても30~40歳代の人口ボリュームが最も多く、4歳以下の子どもの数も増え、合計特殊出生率は全国平均の1.44を上回る1.57(16年)を記録している。同市の場合、共働き子育て世帯の移住を促進するため、子育て・教育環境を充実させ、市内2カ所の駅前送迎保育ステーションと各保育園をつなぐといったサービスも行政主体で始めた。

官民が協力しながら街づくりを手掛けた結果人は増えていき、都心の通勤でTXを利用するといった好循環が生まれたのだ。

いずれにしても、TX効果で大きな発展を遂げた千葉県や茨城県の沿線エリア。今後も、静かで自然のある環境で暮したいといったニーズを受け止め、成長する可能性はあるだろう。

開発関連のニュースをチェックしながら、収益物件獲得のチャンスにもつなげたい。あるいは、同様の取り組みが他でも始まるなら、少しでもはやく行動を起こしてみては?

健美家編集部(協力:大正谷成晴)

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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