「つくば駅」直結の好立地に複合施設建築中
オフィス・店舗を含む3棟を建設中
茨城県・つくば市にある、つくばエクスプレス(TX)の終着点「つくば駅」。現在、同駅直結の複合施設「(仮称)つくば市吾妻20街区プロジェクト」が進行中だ。
事業主体を担う大和ハウス工業によると、新たに誕生するのは南棟(オフィス・店舗、地上5階建て)、北棟(オフィス、地上4階建て)、立体駐車場(駐車台数:353台)の3棟からなる複合施設。
2023年4月3日に立体駐車場、6月1日に全体が着工済みで、2024年9月竣工を予定している。
リリースによると、つくば市は科学技術によりデジタルやロボティクスなど最先端技術の社会実装と都市機能の最適化を進める「つくばスーパーサイエンスシティ構想」を掲げているとのこと。
筑波研究学園都市として、国立大学法人筑波大学や国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)などの研究・教育機関をはじめ、民間とあわせて約150の研究機関が立地するなど、1万人以上の研究者を有する国内最大の研究開発拠点となっているという(つくば市HPより)。
2005年のつくばエクスプレス開通により沿線開発も進み、2022年のつくば市の人口は約25万人と、2005年の開通当初と比べて約31%増加(つくば市住民基本台帳より)。大きな発展を遂げてきた。
そんな、つくば市内、つくばエクスプレス沿線において、大型複合商業施設「iias(イーアス)つくば」(2008年10月オープン)をはじめとした商業施設や物流施設、戸建住宅、賃貸住宅、分譲マンション等の開発を手掛けている大和ハウス工業。
今回手掛ける「(仮称)つくば市吾妻20街区プロジェクト」は、同市最大の交通結節点である、つくばエクスプレス「つくば駅」直結の複合施設ということで、「賑わいと緑が溢れだすエキウエ施設が、マチの様々な交流の拠点となる」をコンセプトに、魅力ある都市拠点を目指すという。
「つくば駅」改札口とエレベーターで直結
飲食店やクリニック、オフィスなどが入店予定
「(仮称)つくば市吾妻20街区プロジェクト」最大の魅力は、つくばエクスプレス「つくば駅」直結という立地の良さにある。
敷地内には、地下1階にある「つくば駅」改札口とつながる、24時間利用可能な「屋外デッキ接続エレベーター」を設置。屋外デッキを使用することで南棟へ直接アクセスすることができるという。
「つくば駅」は、「秋葉原駅」と「つくば駅」を快速で約45分で結ぶつくばエクスプレスの始発駅として、都内からもアクセスしやすい。
「つくば駅」の乗車人員は、コロナ禍前の水準に戻るなど、活気を取り戻しつつあり、通勤・通学で同駅を利用する人には、非常に利便性が高い複合施設となりそうだ。
南棟の1階と2階には、飲食店やクリニック、フィットネスクラブなど16店舗が入居予定で、3階~5階はオフィスフロアとなる予定。
また、3階はスタートアップ企業の交流拠点となるよう、シェアオフィススペースとして提供し、同市や周辺施設等と連携を図るという。
北棟には大和ハウス工業茨城支店と
グループ5社が入店。新たな人の流入にも期待
北棟には、大和ハウス工業茨城支店と大和ハウスグループ会社5社(大和リビング株式会社、大和ハウスリアルティマネジメント株式会社、大和ハウスリフォーム株式会社、大和ハウス賃貸リフォーム株式会社、大和ランテック株式会社)が入居予定で、2024年10月より、約240名のグループ従業員が勤務する拠点として本格稼働するとのこと。
仕事内容によって働く場所や時間を選ぶ概念「ABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)」を取り入れ、全席フリーアドレス対応の次世代型オフィスとなる予定だ。
周辺の回遊性や、環境にも配慮しているという同プロジェクト。南棟の2階屋外デッキは、道路向かいにある商業施設「トナリエつくばスクエア」につながる「ペデストリアンデッキ」にも接続し、回遊性を持たせているそう。
また、南棟・北棟の建物の屋上には、太陽光発電システムを設置。発電した電力と当社が供給する再生可能エネルギー由来の電力を使用することで、再エネ100%を達成。加えて、EV充電設備も立体駐車場に10基、北棟の駐車場に6基(普通充電5基、倍速充電1基)、南棟の駐車場に1基設置される計画となっている。
大和ハウス工業グループ5社が入居するということで、新たな人の流入にも期待が集まる今回のプロジェクト。来年9月の完成後、つくばの街がさらに賑わいを増すことを期待したい。
健美家編集部(協力:
(さいとうかずみ))