
2023年8月24日に開業
ディスカウントストアのドン・キホーテを運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスは、渋谷の道玄坂で複合施設の「道玄坂通 dogenzaka-dori」(以下「道玄坂通」)をオープンした。
なお、当該施設の情報については、過去にこちらの記事でも紹介している。
新名所が続々誕生する渋谷。2023年9月には28階建て複合施設「道玄坂通 dogenzaka-dori」が開業予定!
少し奇抜にも感じられるネーミングだが、開発のコンセプトを見ると、コンセプトに沿ったネーミングであることがわかる。
道玄坂通のコンセプトは「道玄坂に通(みち)を拓く。上質な日常と刺激的な非日常が交差する」というものだ。
この建物は特徴的な形をしており、文化村通りと道玄坂小路にそれぞれ2つずつ出入口が設けられている。

※引用:パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス
出入口が多めに設けられているので、周辺の通行人にとっては通行利便性が良くなったというわけだ。
プレスリリースにも「まるで道のように施設内を通り抜け、施設周辺を回遊することができます。」と書かれている。

道玄坂小路は道玄坂と文化村通りをつなぐ小さな路地で、道沿いには所狭しと飲食店などが並んでいる。
8月24日に開催されたオープンセレモニーの様子を伝えるプレスリリースでも「開通(オープン)」と表現されており、開発側のこだわりが垣間見える。
施設の規模は地上28階建て・地下1階で建物用途は店舗・オフィス・ホテル。

※引用:パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス
ショップフロアは全12店舗で構成されており、そのうち7店舗が飲食店だ。
主な店舗は、喫茶店の猿田彦珈琲・ティーストアのGong cha・日本初出店となるハンバーガーショップのLil Woody’sなど。
また、飲食店に加えてドン・キホーテグループの店舗やダンススクールなどが入っている。

場所柄と店舗構成のせいだろうか、写真を撮影したのは平日の日中だったが、ショップフロアは多くの若者で賑わっていた。
なお、全部で9つのフロアをオフィスが占める形となっているが、広域渋谷圏のビジネス&カルチャーニュースを配信するシブヤ経済新聞の記事(2023.08.24)によると、オフィスの入居率は約9割に達しているという。
飲食店舗の上にオフィスが入っている建物は特にめずらしくない。しかし、道玄坂通の雰囲気は、若者やベンチャー企業などが集まる渋谷独特のものという印象を受けた。
すぐそこでは東急百貨店本店の再開発も
近年の渋谷は東京都内でも特に再開発が盛んな街だ。道玄坂通の目前では、東急百貨店本店の再開発が計画されている。

東急百貨店本店は2023年1月末に閉店しており、現在では建て替え工事が進んでいる状況だ。
店舗・ホテル・住宅などを含む36階建ての複合施設として、2027年度の竣工を目指している。
なお、詳細はこちらの記事で解説している。
渋谷・東急百貨店本店が建て替え「渋谷アッパー・ウエスト・プロジェクト」。あのルイヴィトングループも事業主に?
渋谷駅前から続く文化村通りの1番上という立地や、36階建てという建物規模を考慮すると、こちらもかなり印象強い建物になると予測される。
こちらの完成は4~5年ほど先になる見通しだが「新しい渋谷」を印象付ける建物になることを期待したい。
取材・文:
(はたそうへい)