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ここが要注意!築古物件で入居後クレームになりやすい事例ベスト5【地味なヤツ編】

らいおんさん_画像 らいおんさん 第10話 著者のプロフィールを見る

2022/8/25 掲載

こんにちは。らいおん大家です。
リフォーム屋さんであり、大家さんです。

みなさんは新築と築古物件どちらの方が好きですか? どこに重きを置くかで答えは変わってくるかもしれませんが、多くの人たちは入居後のクレームが少ない方が良いですよね。
そう考えると圧倒的に築古よりも新築です。

あれは色々ありそうやな・・・

そりゃそうです。
築古物件なんて何も対処しなければ不具合のオンパレードなのですから!!
すなわちクレームの嵐。

「 ○○が壊れた。すぐ直してほしい 」
「 ○○が繋がらない。なんとかして 」

それに比べて新築は全てが新しいので一度入居してしまえばしばらく楽ちん。
それまでが大変なのですが。

それぞれに一長一短あるのですが、築古物件においてはどこでどう不具合が起きやすいのか?どこでクレームが起きやすいのか?を事前に知って対策をしておけば、かなりリスクが軽減できるというわけですな。

今回のコラムでは、そんな築古物件で入居後にクレームになりやすい事例をランキング形式で発表、その対策までカキカキしていこうと思います。

ちなみに今回のランキングは、水道管の劣化や通電がされていないなどのライフライン関係の不具合、雨漏れや床抜けなどのあからさまにクレームになるものは除きます。
めちゃくちゃ地味なヤツを発表します。

むしろ派手なヤツより地味なヤツの方が見落としやすく、それを直すコストが割とパンチが効いてくるので絶対に事前に押さえておきたいところ。
知っておいて損はないでござろう。

ちなみにランキングといっても別にデータを取ったわけではなく、僕の経験に基づいた肌感覚ですので悪しからず。
やっぱりほら…◯◯ランキングってなんかテンション上がるじゃないですか…。
わかりやすいし。

■ 地味にクレームになりやすいランキング第5位

『 雨戸の建て付け 』

雨戸を使うタイミングって多くはないのですが、強風の時や台風の時などいざという時にあると安心しますよね。
中には毎晩、窓と一緒に雨戸まで全て閉めるスタイルの方もいます。
そんな雨戸が閉まらなかったり、または開かなくなったりなんて事は築古物件ではよくあります。

特に築40年以上経っているお家だと雨戸がアルミ製ではなく、木製のパターンが多々あり、やはり後者の方が不具合が多いように感じます。

木製なので劣化による形の変化、滑りの悪さなどが相まって開閉がしにくくなるのです。
加えて木製の雨戸の場合、戸を収納するための“戸箱”というものが備え付けられています。

木製網戸の戸箱

その箱の中によく鳥の巣が作られるんですよ。そうすると巣が引っかかって雨戸が出てこない。苦労して出したとしても今度は元に戻らなくなるという。
そんな雨戸のクレームが起きる前にできる対策は、

  • ● 雨戸を開閉してみる
  • → 動きが悪ければ戸車の交換( アルミの場合 )、扉カット( 木製の場合 )、最悪の場合は扉ごと新調。
  • ● 戸箱に鳥の巣などが無いか確認してみる
  • → あれば巣の撤去。菌も多いのでプロの害獣業者に依頼すると安心。
  • ● 最終奥義は雨戸を撤去してしまう
  • → この場合は雨戸がない事を事前に謳っておく。

こんなところです。
特に木製の雨戸の場合は、何かしら不具合がある事が多いので要注意です!

■ 地味にクレームになりやすいランキング第4位

『 網戸の隙間 』

網戸を完全に閉めているのに、よーく見ると数ミリの隙間が空いている…。
そんな事は築古物件で日常茶飯事。

開口部の隙間

別に地盤が沈んでいなくても建物って大なり小なり動くもので、特に開口の大きい窓周りはその影響を受けやすいのです。ほら、窓の上の壁面に亀裂が入っているのをよく見かけると思いますが、開口部ってやっぱり動きやすいんです。

そして、この数ミリの隙間が場合によっては死活問題になるのである。たかが数ミリ。されど数ミリ。ゴキ○リや蚊が入ってくるには十分すぎるほどの隙間なのです。さらにはコウモリだって数ミリの隙間から入ってきます。

ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ

もう恐怖ですよね。
そんな網戸の隙間を無くす方法としては、

  • ● きちんと最後まで網戸を閉めて隙間チェック
  • → 適当にシャーシャーやっていると見落とすので、きちんとパチっと閉めてじっと眺めるのだ…。そして左右をチェックしよう。多くの場合は網戸の定位置は右なので右だけパチっとしていれば一応OKである。
  • ● 網戸の建て付け調整をする
  • → 戸車の調整などで傾きを直して隙間が直るかも。それでもダメなら最悪新調するしかないかも…。
  • ● 隙間隠しテープを貼る
  • → これがコスパ最強かもしれない。ホームセンターなどでも売っている隙間隠しテープ!

こんな感じ。
隙間は警戒せよ!

■ 地味にクレームになりやすいランキング第3位

『 網戸の破れ 』

網戸の破れ

これも網戸の隙間と同じく、虫が入ってくる事による不安感からクレームになりやすい。虫ぐらい我慢してくれよ…と思う人もいるかもしれないが、寝ている時にムカデが顔を這ってきた経験をした身としては断じて侮れない。

そして厄介な事に、破れていなくても虫が入ってきてしまう事もあるので要注意である。
網破れていないのに虫が…?何を言っているんだ…?と思うかもしれないが、網戸には“メッシュ”と呼ばれる網の細かさを表す単位があるのです。

18メッシュ( 1.15㎜ )、20メッシュ( 1.03㎜ )、24メッシュ( 0.84㎜ )~とあるのですが、チョウバエというヤツの体長はなんと1㎜。

18メッシュなどチョウバエにとっては玄関ドア並みに余裕の開口なので、まるで自分の家かのようにふっつーに入ってくるのだ。

ただいまぁ・・・

24メッシュ以上の細かさだとほとんどの虫の侵入を防げるので、張り替えるなら24メッシュがオススメ。
網戸の破れによるクレームの事前対策としては、

  • ● 目視で破れをきちんとチェック
  • → 破れていなくても網目がグニャッとなって大きな隙間ができていないかチェック。
  • ● 網全体を優しく押してみてたわんでいないかチェック
  • → パッと見破れていなくても押したら実は周りがビリビリで張り付いていなかった、なんて事あるので要注意。

こんな感じです。
不具合はないけど24メッシュじゃないかもしれないという網戸は…わざわざ全部張り替えると割と費用かかりますからね…。必須ではないにしても、次張り替えるなら24メッシュにする事をオススメします。

■ 地味にクレームになりやすいランキング第2位

『 サッシの建て付け 』

窓サッシの建て付け

これはもう地味ではないかもしれませんね。窓サッシが開け閉めしにくかったり、なんなら動かないなんて事があれば確実にクレームになります。

窓が開け閉めできないという事は、すなわち換気ができないという事ですからね。これは入居者はもちろん、所有者である我々にとってもネガティブな事です。

建物を長持ちさせる秘訣は、換気して空気を循環させて湿気をこもらせない事なので、入居者にはガンガン換気をしてもらわなきゃ僕らが困るんですよ。

なので、これは絶対にスムーズに開閉できるようにしてあげたい。
そんなサッシの建て付けを事前になんとかする方法としては、

  • ● しっかり開閉チェックをする
  • → 端っこでシャーシャーするだけではなく、反対側の左右の終いまでしっかり開け閉めを! 端ではスムーズでも真ん中あたりで急に動かなくなったりなんて事もあるので。
  • ● 建て付け調整をする
  • → 部品の調整で劇的にスムーズになる事もあるが、素人だと少し難しいかも。業者に依頼する価値は十分にある。
  • ● シリコンスプレーで誤魔化す
  • → 最終奥義です。調整では何ともならないが、シリコンスプレーを吹きかけるとスムーズになる!というのであれば、事前に入居者に説明をして動きが悪くなったらスプレーをかけてください…というスタイルで入居してもらっても良いかもしれない。もちろんスプレーは定期的にプレゼント。

こんな感じ。
もし何をしても動かないというほどヘビーであれば、建物の根本が傾きまくっている可能性があるので、そもそも買うのを見送ってしまう方が無難かもしれない…。

■ 地味にクレームになりやすいランキング第1位

『 ドアの建て付け 』

言わずもがな。
日常で何回もドアの開け閉めなんてしますから、そりゃ建て付けが悪ければクレームになりますわい!!

地味でもなんでもないやい!!
なんだいこのランキングは!!
と思った方、ご安心ください。

リフォーム屋ならではの地味チェックポイントがあるのですよ…ふふふ…。
それはね、リフォーム後もドアがスムーズに開け閉めできるかの未来チェックをしておくのです。

どういう事かというと、床ってそんなに真っ直ぐじゃない事が結構あるんです。
奥に進むにつれてだんだん床が下がっていたり盛り上がっていたり。なので、扉を開けた時に“徐々に扉下端が床スレスレになっていく”事が築古物件ではあるんです。

ガリッ!!

その時はギリギリ床に擦らずに開け閉めできたとしても、リフォームでクッションフロアやフローリングを上貼りした後だとギリギリ擦ってしまう!なんて事が起きるわけですよ。

これはもう本当に地味でめちゃくちゃ気付きにくい事なのですが、おそらく日本中、いや世界中の住宅で起きているクレームだと思うんです。

これを事前に予知しておけば確実にクレームが一個減らせるので、チェックしない手はありません。
これをチェックするには、

  • ● ドアを全開にして床との隙間をチェックする
  • → 3㎜以上の隙間がなければクッションフロアを貼った後に擦ってしまう。フローリングを張る場合は15㎜以上の隙間が欲しいところ。
  • ● 床だけでなくドア枠の周りの隙間もチェック
  • → 開口部は動きやすいので、枠とドアの隙間が1㎜もないほどにギチギチだと数年以内にすぐ擦れて不具合が起きるかも。

こんな感じ。
隙間がない場合は建具の上下端をカットしたり削ったりする必要性があり、素人では中々難しい事もあるので、業者に依頼する費用も見込んでおきたいところ。

いかがだったでしょうか?

地味ですよね。多分これ読んでも『 よーし実践するぞ!!!』ってなる人少ないと思います。
でもこれらのクレームが起きてから『 ああ!そういう事ね!!そういう事なのねぇぇ!!』ってなるはずです。

その時は心の中でありがとうって言っておいてください。
僕も心の中でどういたしましてって言いますので。

最後に一句。

地味なこと 甘く見るなと しみジミ思う(by らいおん)

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※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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プロフィール

らいおんさん

らいおんさんらいおん

リフォーム会社経営
趣味はサーフィン

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経歴
  • □1990年
    岐阜県で生まれる

    □2013年
    大手リフォーム会社に入社

    □2014年
    転職して現在の会社に

    □2015年
    空き家再生事業を担当

    □2016年~2017年
    ひたすら現場に追われ記憶がない

    □2018年
    初不動産購入

    □2019年
    大家デビュー
    Twitterをらいおん大家とは別名義で始める
    2軒目購入

    □2020年
    3軒目購入

    □2021年
    らいおん大家としてTwitterを再度始める
    0円で空き家を贈与してもらう
    Voicyパーソナリティとしてラジオ配信を始める

    □2023年
    サラリーマンを卒業してリフォーム会社を経営
    大家業、情報発信と三足のわらじで全力疾走

    □2024年
    古民家を活用した寺子屋を開校するため準備中・・・

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