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2016年の融資動向と不動産相場はどうなる?

岡元公夫さん_画像 第85話

今回は、今年の個人投資家向け融資動向と不動産相場について私見を述べます。

まず、昨年の不動産融資と相場に与えた主な要因を振り返ってみますと、私は「 インバウンド投資 」「 相続税対策 」「 金融緩和 」の3つであったと考えます。

■ 融資と相場に影響を与えた3つの要因

1、インバウンド投資

台湾・中国などの外国人投資家の日本の不動産に対する買い意欲は、一昨年に引き続き旺盛でした。

参照:第79話 外国人投資家が日本の不動産を買う理由は?
   第80話 海外不動産投資はまだ儲かるのか?


2、相続税対策

相続税増税のため、不動産投資による節税対策が多くとられました。

参照:第39話 融資が受けやすい不動産と節税効果の高い不動産

3、金融緩和

2013年4月からの日銀の量的・質的金融緩和政策が引き続き継続しました。また、金融庁が中小企業への融資審査基準を緩和しました。

参照:第57話 銀行の融資基準の緩和と不動産価格に与える影響

どの要因も一昨年からの流れのままであり、予測しやすかったといえます。金融機関の積極的な不動産融資姿勢に支えられた国内投資家と外国人投資家の意欲的な投資により、東京や地方の中核都市の不動産は値上り傾向にありました。

では、今年はどうなるでしょう?「 インバウンド投資 」「 相続税対策 」「 金融緩和 」は引き続き、相場を左右する主な要因となり続けると私は考えます。

まず、「 金融緩和 」についてですが、現在の国内の経済情勢をみれば、全体的に引き締めに転じることはないでしょう。では、不動産向け融資に特化してみるとどうでしょうか。

不動産融資は、日銀の統計によると、2014年度の新規貸し出しは、銀行が7年ぶりに10兆円を超え、信用金庫も初めて2兆円を突破しました。都銀など大手行は、都心の大型物件や物流施設向け融資が目立ちました。これに対し、地銀や信金は個人の不動産投資向け融資を伸ばしました。

この状況は昨年も続き、7月から9月の四半期ベースの不動産業向け設備資金の新規融資は2兆9843億円で、製造業向けの5倍超でした。銀行業界全体では、新規融資はバブル期に並ぶ水準まで増加しています。

■ 銀行の融資スタンスは、一部の地方銀行を除き堅調に推移

ただ、金融庁は現在の状況をまだバブルとは、とらえていません。金融機関も不動産投資家も業者さんもバブル崩壊やリーマンショックなどを経験して、自制がきいています。

しかしながら、金融庁は現在の不動産融資への積極姿勢には懸念を示し、監視を強化する方針です。また一部の地銀や外資系銀行で不動産融資が急増しているため、リスク管理態勢に問題がないか本格的な点検に乗り出しています。

この金融庁の動きが、金融機関の融資姿勢、そして不動産相場にどう影響するかですが、資産家や地主大家さん向けの相続税対策の不動産融資、そして、その投資対象となる東京や、その他中核都市の不動産相場は堅調に推移すると思われます。

しかし、一部の地銀や外資系銀行が得意とする不動産投資家向けの地方・郊外物件に対する融資は厳しくなり、その対象となる不動産相場は、引き続き下落基調となるでしょう。

■「 インバウンド投資 」は積極的な状態が続く

中国の景気減速、アメリカ金利引き上げによる新興国からの資金還流、中東の混乱の拡大、それらに伴う石油等資源価格の下落など、世界の経済状況は昨年に比べて悪化するでしょう。

では、それが日本へのインバウンド投資にどう影響するでしょうか。私は、今年は昨年に引き続き、積極的な投資が続くと予測しています。

世界の政治経済の不安定さと停滞リスクが増す中、比較的安定している日本に資産を移す可能性が高いからです。アメリカが金利を引き続き上げるとドルに対しては円安になるかもしれません。

しかし、日本の個人投資家・実需向け不動産を主に購入しているのは、台湾・中国です。中国は景気減速と外国への資金流出により元安傾向にあります。台湾も貿易や投資で密接な中国の景気減速の余波を受けるでしょう。

さらに、今年1月16日には4年に一度の総統選があります。このコラムは、その前に書いていますが、健美家さんに掲載された時には、中台関係改善に積極的だった国民党から中国と距離をおく民進党が8年ぶりの政権奪還が決している可能性が高いです。

となると、更に経済や政治リスクに影響があるかもしれません。そうなれば、台湾元も円に対し安くなるでしょう。

私は日々、台湾・中国の投資家さん達と情報交換していますが、彼らは、円高元安を昨年から予想している方が多く、その対応策を既に打ちつつあります。依然として、運用資金・資産の移転先として日本は魅力的であり、インバウンド投資は続くと考えられます。

■ 引き合いは続くも価格上昇の余地は少ない?

まとめると、「 金融緩和 」は継続され、「 相続税対策 」の不動産投資も引き続き活況で、「 インバウンド投資 」も維持されると予想されることから、東京やその他中核都市の不動産価格が大きく下落に転じることはないでしょう。

ただ、昨年は売主が強気で売却希望価格が上がり、買い手との相場観に乖離が発生している物件も多いことから、これ以上の上昇余地は少なく、立地に劣る物件では若干値下がることもあると予測します。

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 岡元公夫さん

岡元さん

岡元公夫さんのブログ

年はアラフォー。
亡き父と2代続けての元メガバンカー。
銀行員時代は、東証一部上場の大手不動産会社から 個人の大家さんまで、融資主体に幅広く担当。 実家は祖父の代からの小規模ながらの大家さん。

■ 経歴

□2004年
実家の跡を継ぎ、東京城北エリアでマンション・アパート・戸建を取得開始。

□2008年2月
不動産賃貸業の修行の為、不動産開発・運営会社に転職し、プロパティマネジメントの責任者となる。

□2009年10月
不動産収入が年間6千万円ほどになり、デッドクロスもクリアできる目途がついたことから、サラリーマンを卒業。

□2011年
東京エステートバンク株式会社(東京房屋®)を設立。国内・台湾・中国の投資家・会社経営者の方にコンサルティングを行っている。

■ 所有物件

□築35年RCマンション
 1LDK×4戸、2K×8戸

□築20年RCマンション
 1R×10戸

□築13年鉄骨マンション
 2LDK×6戸、2DK×6戸

□築5年木造アパート
 1R×5戸、2DK×2戸

□登記上築52年(実態は新築同様)
 木造戸建 2LDK×1戸

□区分所有マンション 2LDK×1戸
  合計 45戸

□駐車場12台
 バイクガレージ26台

H22/9に築古戸建1戸取得
H23/9に築古戸建1戸取得
現在、料理中

■ 保有資格

・宅地建物取引主任者
・ファイナンシャルプランナー
・その他生損保等金融関連諸々

■ 税理士試験科目合格
 (簿・財・相・固)


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