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千葉県市川市・本八幡駅北口で新たなまちづくりがスタート。タワマン2棟と商店街を2030年度までに整備

都市計画・再開発(地域情報)/横浜・川崎・千葉・埼玉/首都圏 ニュース

2024/01/09 配信

駅を中心に商業施設や高級住宅街が広がるエリア

千葉県市川市本八幡二丁目に位置する、本八幡駅。JR東日本の総武本線(緩行線)を走行する中央・総武線の緩行線(総武線各駅停車)と都営地下鉄新宿線が乗り入れている。都営地下鉄新宿線は同駅が終着駅であり、東京都交通局が運営する鉄道路線で唯一、東京都外にある駅だ。駅の北側には京成本線京成八幡駅もある。

2022年度の1日平均乗降客数はJRが約5.1万人、都営地下鉄が6.6万人。2つを合わせると西隣にある快速停車駅の市川駅より多い。画像はJR本八幡駅。
2022年度の1日平均乗降客数はJRが約5.1万人、都営地下鉄が6.6万人。2つを合わせると西隣にある快速停車駅の市川駅より多い。画像はJR本八幡駅。

駅周辺には商業施設が集積し、市川市役所の行政施設も少なくない。

北口の菅野・八幡地区は古くから別荘地として栄え、いまは高級住宅街として有名なエリア。近隣には東京医科歯科大学など3つの大学をはじめ、私立高校・中学がキャンパスを構えるなど、大規模な文教都市・学園都市を形成しているのが特徴で、町名の由来になった下総国総鎮守「葛飾八幡宮」はまちのシンボルだ。商店街やタワマンを含む複合施設も目立つ。

南口には商業施設が多く、昼夜問わず多くの人でにぎわっている。

近年は駅を中心とした大規模な再開発事業が相次いでおり、JR本八幡駅の北口では「本八幡駅北口駅前地区第一種市街地再開発事業」が本格化しようとしている。

本八幡駅北口駅前地区第一種市街地再開発事業の位置図。JR本八幡駅と国道14号線に挟まれたエリア。 画像出典:市川市
本八幡駅北口駅前地区第一種市街地再開発事業の位置図。JR本八幡駅と国道14号線に挟まれたエリア。
画像出典:市川市

事業計画地の外周にはJR本八幡駅、本八幡駅前交差点といった交通結節機能があり、その周辺は市川市における商業の中心地。葛飾八幡宮もあり、歴史手資源が豊富なエリアとして、さまざまな催事が開催されている。

一方、地区内の建物の老朽化が進行し、駅前立地にも関わらず、駐車場・駐輪場などの低未利用地が目立つ。外周の歩行者空間は狭く、オープンスペースが不足。歩行者と自転車、自動車の動線が交錯しているなどの課題を抱えている。

これを受け、2017年から18年にかけ地権者による自主的な勉強会が始まり、2019年6月には(仮称)本八幡駅北口駅前地区まちづくり検討会を設立、2021年3月には本八幡駅北口駅前地区再開発準備組合が設立された。

「駅前にふさわしい街区再編と基盤整備」「周辺市街地との連携や回遊性を高める歩行者ネットワークの整備」「オープンスペースと緑のプロムナードによる地域の新たな魅力の創出」「商店街のにぎわいや葛飾八幡宮の参道を活かした街並み形成」の整備方針を掲げプロジェクトを推進し、今年3月には都市計画決定が下される予定だ。

事業の概要は固まっており、約1.1haの土地に、北棟(地上21階・地下2階)と南棟(地上44階・地下2階)の2つのタワマンを建設。南棟の高さは160mとされ、北口ではもっとも高い建物になる見通しだ。

地下は約1215台を収容する駐車場など、低層階は公益施設・集会施設や商業・業務施設となり、その上は住宅となる。2棟の地下1階はつながり、地上低層階も歩行者デッキで接続。南棟西側には約200㎡の広場、北棟西側にも同規模の広場状公開空地を設けるという。

事業の概要。北棟・南棟の2つのタワマンが建つ。高さは最高160m。延床面積は約11.4万㎡にのぼる。 画像出典:市川市
事業の概要。北棟・南棟の2つのタワマンが建つ。高さは最高160m。延床面積は約11.4万㎡にのぼる。
画像出典:市川市

概要によると、両棟間の低層に商店街を整備し、地域住民が集うにぎわいの場を創出。葛飾八幡宮への動線も充実させるという。より具体的な計画はこれから明らかになるが、2026年度に現在ある建物等の解体工事を始め、翌年度から建築工事に着工、2030年度に竣工・入居となる見通しだ。

北口ではこれまでも複数のタワマン・複合施設が誕生

本八幡駅北口ではこれまでも大規模な再開発が実施され、「ターミナルシティ本八幡」「ガレリア・サーラ」「アクス本八幡」「本八幡キャピタルタワー」「プリームスクエア本八幡」といった高層マンションや複合施設が整備されてきた。今回の事業は一連の流れを引き継ぐものといえる。

同エリアはJR、都営地下鉄、京成電鉄と3つの鉄道路線が乗り入れ、東京都心や周辺都市への通勤・通学・買い物などに便利な立地。2018年6月には東京外環自動車道が開通し、京葉道路や東関東自動車道などのインターチェンジにもアクセスしやすい。

もともとは平安時代に創建された葛飾八幡宮を中心に発展し、戦後には永井荷風や幸田露伴などが居住し、文人にも愛されてきた。財政階の要人が別荘も構えた場所でもあるので、いまもお屋敷街の名残は残る。

一方で、都市基盤の再編、都市空間の質の向上、都市機能の充実は課題であり、この度の再開発で解決したい狙いもあるだろう。地域の中心駅である本八幡駅周辺が変わることで、まちのブランド・付加価値はさらに高まるかもしれない。

健美家編集部(協力:大正谷成晴(おしょうだにしげはる))

大正谷成晴

■ 主な経歴

フリーランスの編集・ライター。
不動産投資、株式投資、投資信託、FXなどマネー関連、ビジネス全般、働き方、副業、クレジットカード、医療・介護など、幅広いジャンルで取材・執筆を行っている。

■ 主な著書

  • 『決定版 1万円からはじめるFX超入門』(かんき出版)

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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