• 完全無料の健美家の売却査定で、できるだけ速く・高く売却

×

  • 収益物件掲載募集
  • 不動産投資セミナー掲載募集

2030年代の開通を目指す蒲蒲線!起点となる東急多摩川線沿線の街への影響はいかに!?

都市計画・再開発(地域情報)/東京 ニュース

2023/08/26 配信

unnamed (1)
東急多摩川線「蒲田駅」。この東急多摩川線「矢口渡駅」と「京急蒲田駅」間が新空港線計画の第一期整備区間となる予定となっている

JR蒲田駅と京急蒲田駅間の800mをつなぐ蒲蒲線
東急東横線や東京メトロ副都心線などへ相互直通も視野に

大田区は現在、東急多摩川線「矢口渡駅」からJR・東急「蒲田駅」の地下、京急蒲田駅の地下を通って、京急「大鳥居駅」手前で京急空港線に乗り入れる新空港線(通称:蒲蒲線)の開通を検討している。

今のところJR・東急「蒲田駅」から羽田空港へのアクセスは、バス利用、もしくは800mの距離を約10分かけて歩いて「京急蒲田駅」まで行き、そこから京急空港線に乗り換える必要がある。

JR「蒲田駅」東口からは空港行のシャトルバスも運行されているが、やはり本数が限られていることもあり、スーツケースやキャリーケースを引いて「蒲田駅」・「京急蒲田駅」間を歩く人は少なくない。

もしも蒲蒲線が開通すれば、この800mが鉄道で結ばれることとなり、大田区内から羽田空港へのアクセスが便利になるといわれている。

キャプチャ7
同じ「蒲田駅」と名が付くものの、京急蒲田駅とJR蒲田駅の間は約800m離れており、利用者にとってはやや不便な状況となっている(画像は大田区ホームページより)
unnamed
京急蒲田駅とJR蒲田駅の間には標識も設けられているが、道のりがやや分かりにくいという課題もある

渋谷・新宿・池袋、埼玉県方面から
大田区&羽田空港へのアクセスも便利に

キャプチャ

また、蒲蒲線と東急東横線や東京メトロ副都心線などとの相互直通運転が可能になれば、渋谷・新宿・池袋、埼玉県方面から大田区及び羽田空港へのアクセスも良くなる。

大田区の資料によると、羽田空港への所要時間は川越からで7分、池袋からで6分、自由ヶ丘からで20分、多摩川からで14分短縮される予定だという。(大田区資料より)

キャプチャ6

蒲蒲線開通で価値向上となるか!?
東急多摩川線沿線の再開発にも期待

この蒲蒲線が開通した場合、改めて注目が集まりそうなのが、東急多摩川線沿線の街だ。東急多摩川線というと聞きなれない人も多いかも知れないが、その前身は、かつて目黒駅と蒲田駅を結んでいた東急目蒲線である。

2009年9月に目黒駅における東京メトロ南北線と都営地下鉄三田線との相互直通運転を実施するため、同年の8月に東急目蒲線が目黒駅~武蔵小杉駅間、多摩川駅~蒲田駅間2つに分離され、前者が東急目黒線、後者が東急多摩川線となって生まれ変わった。

東急多摩川線の駅は「多摩川駅」、「沼部駅」、「鵜の木駅」、「下丸子駅」、「武蔵新田駅」、「矢口渡駅」、「蒲田駅」の7つ。総距離は5.7㎞という非常に短い路線で、それぞれの駅も規模も決して大きくなく、線路沿いには昔ながらの街並みが広がっている。

東急電鉄によると、2022年度、、多摩川線で乗降者数が最も多いのは、「蒲田駅」の73,635人。続いて多いのが大田区民プラザ、キヤノン本社、白洋舎東京支店などもある「下丸子駅」で29,684人。そして、蒲蒲線の起点となる「矢口渡駅」は23,255人だ。

LIFULL HOME’Sによると、家賃相場は、「下丸子駅」でワンルーム7.24万円、1LDK14.20万円。

「矢口渡駅」はワンルームで7.59万円、1LDK で13.33万円となっている。ちなみに「蒲田駅」はワンルームで10.22万円、1LDKで13.28万円。ワンルームに関しては、「下丸子駅」や「矢口渡駅」がかなり割安となっている。

unnamed (4)
キヤノン本社がある東急多摩川線「下丸子駅」
unnamed
「下丸子駅」駅前の様子。大きな商業施設などはなく、老朽化した建物も多い
unnamed (2)
蒲蒲線の起点となる予定の「矢口渡駅」
unnamed (3)
「矢口渡駅」駅前の様子。こちらも「下丸子駅」と同様、昔ながらの商店街が残るのどかな雰囲気

もし2030年代に蒲蒲線が開通し、蒲蒲線と東急東横線、副都心線の相互運転が実現すれば、東急多摩川線が改めて注目を浴びる可能性もある。

すでに蒲蒲線が開通する未来を見据え、「下丸子駅」駅周辺の道路と鉄道の立体交差化という構想も出されており、いっきに街の再開発が進む可能性もある。(大田区資料より)

ただし、蒲蒲線建設にあたっては、総工費1360億円という多額な費用がかかるほか、地下化した東急多摩川線「蒲田駅」とJR「蒲田駅」の乗り換えが現在1.2分のところを約5分を要するようになる。

さらに「京急蒲田駅」から京急空港線で乗り換えることなく羽田空港にアクセスできるのかが不透明など、複数のデメリットや課題が指摘されているのも事実だ。

まだまだ不確定要素が多い蒲蒲線。日々更新される情報に目を配りつつ、今後の計画の行方に注目していきたい。

健美家編集部(協力:斎藤一美(さいとうかずみ))

斎藤一美

■ 主な経歴

ファイナンシャル・プランナー(AFP)。
大手情報誌出版社にて金融情報誌のデスク業務やWEBメディアの立ち上げ・運営・メンバー育成業務などに携わった後、2007年にフリーの編集者・ライターとして独立。
現在は金融・不動産・保険分野を中心に、雑誌やWEBメディア、社内報などで執筆・編集を行うほか、金融初心者をターゲットとしたメディアアドバイス業務なども行っている。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

アクセスランキング

  • 今日
  • 週間
  • 月間

不動産投資ニュースのライターさんを募集します。詳しくはこちら


ニュースリリースについて

編集部宛てのニュースリリースは、以下のメールアドレスで受け付けています。
press@kenbiya.com
※ 送付いただいたニュースリリースに関しては、取材や掲載を保証するものではございません。あらかじめご了承ください。

最新の不動産投資ニュース

ページの
トップへ