JR小岩駅南口エリアに2030年度、
大規模複合施設が登場予定
JR 総武線「小岩」駅の南口に近接する、南小岩七丁目。このエリアで現在進行している「南小岩七丁目駅前地区第一種市街地再開発事業」の再開発について、江戸川区より10月10日に都市計画決定の告示がされた。
同計画は、事業者である日鉄興和不動産、住友商事、長谷工コーポレーション、学研ホールディングスが、東京都江戸川区の権利者と推進しているもの。
2014 年 3月都市計画決定(都市計画道路・交通広場・地区計画)、2015年 12 月 都市計画決定(土地区画整理事業)後、2016 年 8 月に準備組合が設立。
2017 年 12 月に事業協力社に選定され、いよいよ今年10月に街地再開発事業の都市計画決定を迎えた。
今後は2024年度の本組合設立を経て、2025年度の着工、2030年度の供用開始を予定している。
計画地の面積は約 1.5 ha。建築面積は約 11,990 ㎡、延べ面積は約 155,000 ㎡。建物は店舗等、公益施設住宅、子育て施設、駐車場、自転車駐車場から構成される。
同計画は土地区画整理事業と一体で施工されることになっており、道路境界線に沿って歩行空間を確保するほか、災害時に向けた広場の整備、歩行者の安全性・利便性の向上のための歩道状空地の整備、
駅からの回遊性を高めるための立体歩行者通路整備なども行われる予定だ。
JR小岩駅周辺では複数の再開発事業が進行
「100年栄えるまちづくり」を目指す
「JR小岩駅周辺地区まちづくり基本計画2019」によると、明治32年に開業したJR小岩駅は江戸川区の中心として大いに賑わい120年以上の歴史を刻んできたが、その優位性は年々落ち込み、駅周辺での年間小売販売額は平成初期から25余年で半減していたとのこと。
また、古くからある街並みは道路幅も狭く、老朽化した木造住宅が密集。さらに住民の高齢化が進む一方で、若い世代の人口が減少しているという課題を抱えていたという。
2019年に打ち出されたまちづくり計画では、JR小岩駅を中心に再開発を行い、リングロードで回遊性を持たせることで、街の活性化を目指すと謳われていた。
この計画に則り、JR小岩駅の南側では、南小岩七丁目西地区の再開発計画が2015年に完了。さらに南小岩六丁目地区でも再開発が進んでおり、こちらは2026年に完了予定となっている。
また北口地区でも再開発計画が進行しており、2027年に商業施設とタワーマンションで構成される、高さ約110ⅿの再開発ビルが登場予定する予定だ。
「100年栄えるまちづくり」をスローガンに、JR小岩駅周辺の再開発に取り組む江戸川区。街全体の環境や子育て施設が整備されることで、今後は子育て世代の流入も期待できる。
不動産投資という観点でも、見逃せない街のひとつといえそうだ。
健美家編集部(協力:
(さいとうかずみ))