高架下に利便性の高い施設が続々と整備
学芸大学駅は、東京都目黒区鷹番にある、東急東横線の駅。同路線は東京メトロ副都心線や日比谷線などと相互乗り入れしており、埼玉から横浜までをつなぐことからアクセス性にすぐれ、沿線には都内の中でも屈指の人気を誇るエリアが点在している。
なかでも学芸大学駅は急行停車駅で、渋谷や大手町、東急大井町線に乗り換えられる自由が丘駅も近く、同駅を中心としたエリアは単身者・ファミリー世帯を問わず高い人気を誇る。
1927年の開業当時は「碑文谷駅」という名称だったが、近くにキャンパスがあったことから52年に現在の駅名に改称。64年に同大学は小金井市へ移転したが、駅名はそのまま使用している。

学芸大学駅では、老朽化に伴う高架下建物の補修の必要性、高架下の暗いイメージに対する改善を望む声、補助第26号線の整備、碑文谷公園の活用検討といった周辺のまちづくりを契機とし、2021年から「学芸大学高架下リニューアルプロジェクト」を推進。東急は7月から順次開業、冬にグランドオープンすると発表した。
同エリアでは、食料品スーパーや各国料理店、カフェ、物産スペースなど食を中心とした多機能マーケット「学大市場」、飲食店やスナックが軒を連ねる「学大横丁」がすでにリニューアルオープンしており、今回は新たに未来共創エリア「GAKUDAI COLLECTIV」、カルチャー&フードエリア「GAKUDAI PARK STREET」、スモールオフィスエリア「simplace Gakugei-daigaku by NewYork」が整備される。

画像出典:プレスリリース
「GAKUDAI COLLECTIV」は、碑文谷公園に隣接した現駐車場エリアに、12の小さな商店とコワーキングスペース、アトリエ、オープンスペースを備えた複合施設を整備。店主やワーカー、クリエイター、地域住民とコラボレーションしながら新しい価値・サービスを創造するエリアで、11月に開業する予定だ。
「GAKUDAI PARK STREET」は、「夜の店は多いがモーニングやランチの店は少ない」「ひと休みできる場所がほしい」「フリーマーケットやマルシェがしたい」といった声をもとに、旧「学大小路」をリニューアル。気軽に立ち寄れるカルチャーショップや店主の個性が光る飲食店、テイクアウト店などが集まり、朝や昼も滞在できる公園のような施設にする。テラススペースや共用ベンチも設置するという。7月中旬以降に順次開業していく。
「simplace Gakugei-daigaku by NewYork」は、駐輪場2階のスペースを小規模オフィスにリノベーション。会議室や複合機、ネット回線などの供用設備を備えるなど、オフィスニーズに応える場所とし、2025年1月に開業する予定だ。
これらに加えて、学芸大学駅は2024年秋に一部をリニューアル。高架下全体の案内図やイベント掲示板を新たに設置する。26年開業予定の補助26号線の完成に合わせ活用を検討している未定エリアもある。
高架下のリニューアルを機に駅周辺の活性化に期待
今回のプロジェクトは、地域住民や事業者、クリエイターたちとコミュニケーションを図りながら進められてきたもの。練り歩きを通じたヒアリングや町内会との対話を繰り返し、200を超えるアイデアが寄せられたという。
学芸大学在住のプロフェッショナルらで建築やデザインを検討し、高架下の未利用地を使い野外シネマ、食のイベント、服飾雑貨と食品のマーケットを開催したりリニューアル工事の仮囲いをキャンパスに周辺の子どもたちが未来の商店街を描いたりするなど、東急と地域が協働して形にしてきた経緯がある。
鉄道事業者が一方的に実施するのではなく、インタラクティブなまちづくりという点で、高く評価されるべきだ。
学芸大学駅の周辺には複数の商店街があり、近隣には碑文谷公園やサレジオ協会(カトリック碑文谷協会)、圓融寺といった古刹も。
外国大使館もあり、碑文谷は都内有数の閑静な住宅地としても知られている。子育て支援や教育・保育施設も整備されており、まちの住み心地は非常に良いとされている。
高架下のリニューアルによりエリア一帯の付加価値は高まり、人気のエリアとしてさらに発展していくのではないだろか。
健美家編集部(協力:(おしょうだにしげはる))







