球場と新駅と起点にさまざまな再開発事業
北広島市は、北海道札幌市と新千歳空港のほぼ中間に位置するまち。快速電車で双方へ約20分以内と好アクセスな、自然豊かな都市だ。

同市といえば、2023年に開業したプロ野球・日本ハムファイターズのホーム球場「ES CON FIELD HOKKAIDO(エスコンフィールド北海道)」を擁する「Fビレッジ」が新名所として注目を集めている。
球場だけではなく、屋外アスレチックやスキー体験エリア、ドッグラン、グランピング、農業学習など多様な施設があり、25年の来場者数は前年比10%増の約459万人にのぼった。
Fビレッジ周辺では、2028年夏ごろにJR千歳新駅の開業が控えており、これにより札幌エリアや新千歳空港からの交通利便性は飛躍的に向上。
28年4月には北海道医療大学の移転、27年秋頃には球場の近接地で開発を進めているホテルも開業予定など、さまざまなまちづくりが進められている。
さらなる賑わいや発展が期待されているが、同所を運営するエスコンは「ES CON FIELD HOKKAIDO」の近接地において「(仮称)北広島新駅タワープロジェクト」の開発工事にも着手。高さ130mのタワーレジデンスの開発を計画している。

画像出典:プレスリリース
計画地は、Fビレッジと新駅建設地に近接した「三日月エリア」に位置。駅・球場ともにアクセスに優れている。エリア内には商業施設などの開発も予定されており、日常生活に不便もなさそうだ。
施設は地上36階建て・総戸数508戸のタワーマンションだ。Fビレッジを舞台に日常生活のなかに遊びが溶け込み、非日常な暮らしを謳歌する新たなライフスタイルがコンセプトだという。建物内の「遊べる」共用部を通じて日常にエンターテインメントを取り込んだ計画にしている。

画像出典:プレスリリース
すでに工事は始まっており、竣工は2028年9月、引き渡しは同12月の予定だ。
北広島市の付加価値向上に期待
JR千歳新駅は札幌駅から約20㎞、北広島駅から約2㎞の位置に開業する予定で、相対式ホーム2面4線を持つ3階建ての橋上駅。改札は3階部分に設置され、改札口前には北広島市により公付きの歩行者用デッキも整備する。Fビレッジ移転する北海道医療大学の新キャンパスは4階建ての公共棟、12階建ての大学棟、運動施設となるアリーナ棟で構成される。
一方、札幌市北区にある大学病院の移転は当面見送るという。2027年秋ごろに開業予定のホテルは地上8階建て・全182室で、レストランやフィットネスルーム、スパ、大浴場・屋外大浴場などを備えるという。
これらに加えタワーマンションも整備されることでより多くの人が集まり、新たなまちとして発展する可能性がある。
Fビレッジを運営するエスコンは同施設内における新築分譲マンションやシニアレジテンス、さらに最寄りの北広島駅周辺でも商業施設やホテルなどの開発を進めてきた。
2025年12月には北広島市と協働し、同駅近くの「北広公園」を26年11月に向けてリニューアルすることも決定。同公園は整備から約50年が経過し、施設の老朽化や利用ニーズの変化への対応が求められており、官民連携による知見や資源を活かしながら、子どもからシニアまで多世代が集まり過ごせる公共空間へと再生するという。
リニューアルのコンセプトは「誰もがワクワクするエントランスパークにする」こと。園内を「自然環境」「憩い」「アクティビティ」「イベント」「育てる・学び」の5つの利活用・場づくりの視点で企画しているのが特徴だ。
例えば公園の敷地内には、メインの入り口にあたる北東部にエントランス広場、南東部に公開空地とつながるイベント広場を設ける。
敷地の中央には、芝生広場とシンボルとなるステージ広場を設置し、公園を斜めに横断する貫通通路「(仮称)PARK SPINE(パークスパイン)」は、リニューアル以前から野球場としても多く利用されてきた「多目的広場」内にあるホームベースから伸びており、歩くたびに発見がある仕掛けを計画している。
公園とマンションの間に位置する貫通通路「(仮称)PARK PROMENADE(パークプロムナード)」は、公園の南側に既存樹を活かしたフォレストガーデン、西側に遊具広場を配置するという。
Fビレッジだけではなく北広島駅周辺でも再開発は進められており、まちの変化は著しい。札幌から近く魅力が増すことで、市の人口減に歯止めがかかるかもしれない。
不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME’S」の「住まいインデックス」によると、直近3年間で北広島駅周辺の標準的な賃貸マンションの賃料は7.93%(約11.2万円)下落、中古マンション価格は4.70%(約1900万円)上昇した(ともに築10年、専有面積70㎡)。
今後は新駅ができエリア一帯の付加価値が高まるのは必至なので、底堅く推移していくのではないだろうか。
健美家編集部(協力:(おしょうだにしげはる))







