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大家から見た見守りサービス。価格も下がってきたのでいくつか調べてみた

赤尾宣幸さん_画像 赤尾宣幸さん 第65話 著者のプロフィールを見る

2023/10/11 掲載

2歳半の孫とよく食事に行きます。このころは成長が目まぐるしいですね。2週間会わないとすっかり話し方が変わっていたりします。孫との時間はかけがえのない喜びです。もし、私が老人ホームに入ってしまうと、年金だけではホームの費用が払えませんし、孫と食事するのも困難になります。

高齢者のリスクは、準備すればかなり回避できます。高齢者を理解する大家や管理会社が増えて住宅問題が緩和され、孫と食事できる喜びを多くの人に継続してほしいと思っています。

■怖い孤独死は「特殊清掃が必要な状態」で発見された場合

多くの大家にとって、孤独死は大きな問題だろう。しかし、孤独死についての明確な定義はなかった気がする。

その昔は2週間以上発見されなかったときを言っていたような記憶がある。やがて期間については明確に言われなくなり、亡くなってすぐに発見されても孤独死というような時期もあった。

令和3年に「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」を国土交通省が出した。これには「宅地建物取引業者による告知の範囲として妥当と考えられる一般的な基準」が示された。対象不動産において「自然死又は日常生活の中での不慮の死」が発生した場合は告知しなくてよいとされた。

ただし、自然死や日常生活の中での不慮の死であっても、「長期間にわたって人知れず放置されたこと等に伴い、いわゆる特殊清掃や大規模リフォーム等が行われた場合においては、買主・借主が契約を締結するか否かの判断に重要な影響を及ぼす可能性があるものと考えられる」としている。

つまり、自然死や不慮の事故で亡くなった場合で「特殊清掃や大規模リフォーム等」が行われなければ、告知義務はないといえる。

これらから大家にとって怖い孤独死は「特殊清掃が必要な状態で発見された場合」と考えられる。

大家仲間や特殊清掃の業者さんから聞くところによると、亡くなって4日以内であれば特殊清掃が必要な状態にはなりにくいという。すなわち、4日以内の安否確認で孤独死をかなり防げることになる。

入居者さん同士、あるいは地域や会社でコミュニケーションができている場合や、電話や対面などで日々コミュニケーションがとれる場合は見守りしやすい。しかし、多くの大家にとってそれは難しいかもしれない。

そういう場合は、週2回以上のヤクルトや宅配弁当などで対策をするという方法もある。このおかげで「助かった」という話も聞くし、この手法を取り入れている自治体もある。

■孤独死を防ぐ「見守り」サービスを比較してみた

大家が行う見守りはコストが少ないほうがいい。また、プライバシーにも配慮が必要だ。そう考えると、カメラや電話よりもセンサーを利用した見守りがいいと考える。

最近はセンサーを使った見守りサービスで安いものは月額550円と低価格になってきた。私がネット情報などで知り得た中でいいなと思った見守りシステムを紹介する。

今回紹介するシステムはすべてWi-Fi・電話回線不要で、異常時のみの通知だ。設置が簡単で、大家として必要な情報だけが入るので管理の手間も少ないだろう。

通路に防犯カメラを設置し、見守りシステムと併用することで現地確認を減らすことも可能だ。異常時発生前後の画像を確認し「外出中」であることが確認できれば、室内で亡くなっている可能性は低いと考えるなら、現地確認の回数も減らすことができる。

現地確認して「不在」だった場合は、関係各所に連絡しておくことも大切だろう。外出先で緊急事態が発生しているかもしれない。「捜索願を出してくれたら無事に発見できたのに」という事態も考えたほうがいい。

高齢者は孤独死が心配という考えは多い。高齢者に「見守りシステムを付けたい」と言って「ダメだ」という人は少ないだろう。システムを導入し、リスクを下げることができる。

また、介護サービスを受けていれば、体調を管理してくれ、調子が悪いときは受診を勧めるので、部屋で亡くなる可能性は低くなる。

実は50代から男性の孤独死は増えて来る。この人たちに「見守りを付けたい」と言ってもすんなり付けてくれるだろうか。そう考えると「高齢者の孤独死は防止しやすい」ともいえる。

1)モーションセンサーで見守り。月額1,100円でスマホ・パソコン管理可能な「みまもりヤモリ」

トイレや廊下など、毎日通る場所にセンサーを両面テープで貼り付ける。24時間モーションセンサーで動きが検知できない場合にメールなどで通知。スマホ・パソコンで複数のセンサー管理が可能。端末(入居者さん)の見守り頻度に合わせて設定可能にする予定。

  • 初期費用 :0円
  • 月額使用料:1,100円(税込)
  • 解約時  :解約金なし。センサーを返送。

2)本体購入が必要だが、月額550円でコスト的に優れた「まもりこ」

冷蔵庫やドアに端末を両面テープで貼り付け、ACアダプターにつなぐ。専用アプリで見守り、1日3回判定を行い、12~24時間端末の作動がない時のみスマホアプリに通知。追加料金なしで複数の人が見守り可能。月額110円のオプションでパソコンでの管理が可能。

  • 初期費用 :本体(端末)購入価格 13,200円(税込)
  • 月額使用料:550円(税込)
  • 解約時  :解約金なし。解約で端末は使えなくなる。

3)代理訪問サービスが付いた「クロネコ見守りサービス ハローライト訪問プラン」

トイレや廊下など、毎日使用する電球をIoT電球「ハローライト」に交換。電球ON/OFFが24時間確認できない場合にメール通知。通知先からの依頼があればヤマト運輸のスタッフが代理で訪問。代理訪問時別途費用なし。必要に応じて地域包括支援センター等に通報。訪問回数に制限はない。

  • 初期費用 :0円
  • 月額使用料:1,078円(税込)
  • 解約時  :解約金なし。電球は解約後に返送。

孤独死を防ぐ「見守り」サービスの比較表

■お知らせ

〇10月21日

鹿児島でセミナーを行います。DIYの始め方~楽しみ方~メリット、高齢者のリスクヘッジなどについてそれぞれ90分お話しします。会員以外の方も参加できます。

詳細はこちら(facebook)

〇11月3日~10日<九州DIYリノベWEEK2023>

10周年を迎える『九州DIYリノベWEEK2023』。今年も11月3~10日の1週間にわたり、WEEKメンバーと九州各地でイベントや学びの場を創ります。

九州DIYリノベWEEK2023 (電子パンフ)

 

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※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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プロフィール

赤尾宣幸さん

赤尾宣幸さんあかおのぶゆき

福岡県宗像市在住
不動産賃貸業
デイサービス事業運営

FBにて以下のグループを主宰
DIYを楽しむ会
不動産イベント倶楽部
居酒屋セミナー
高齢者向きアパートの会
DIYを楽しむ大家の会

プロフィールの詳細を見る

経歴
  • □1960年
    福岡生まれ

    □1978年
    日本国有鉄道入社

    □1980年
    中央鉄道学園大学課程入学

    □1983年
    中央鉄道学園大学課程土木科卒業

    □1993年
    自己所有マンションを賃貸にして賃貸経営開始

    □1996年
    キリン・ドラフトマスター取得

    □1997年
    日本初の複数のテナントが入るフードコート「小倉食堂」を立ち上げ

    □2002年
    妻の夢実現のためにデイサービスを立ち上げる

    □2003年
    西日本旅客鉄道退社

    □2007年
    介護タクシー開業

    □2009年
    高齢者向きアパート開業

    □2011年
    九州経済産業局 専門家登録

    □2022年
    デイサービス事業と不動産賃貸業を行いながら、自身の夢である「高齢者向きアパートの普及で一人でも多くの人が幸せを感じてもらうこと」に向けて執筆やセミナー等を行っている

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