こんにちはー♪ お酒大好きガングロです♪
最近、うちの旦那さんが積極的に子供を見てくれるので、県外のセミナーやイベントに飲みにめっちゃ出没しております♪(*’ω’*)
飲みに行くと楽しい上に、友達が出来る!!
私は一応不動産屋さんなので、飲み友達から不動産購入・売却依頼を頂く事が最近増えてきました。
先日も、県外物件で私が取り組むには難しい物件があり、友達に紹介してみることにしました。この物件も毎度のことながらはとマークサイトで見つけた物件です。
私の情報源は大体インターネットです。私も川上物件を紹介してもらってドヤりたいのですが、誰も紹介してくれないのでインターネットから細々と仕入れています。誰か川上物件紹介してください(全力の土下座)
■築20年なのに1,500万円のアパート発見!
この物件は地元の昔ながらの不動産屋さんが元付仲介業者さんでした。私が物件を発見した時で閲覧回数が1,200件!!
それもそのはず、築20年のアパートなのにお値段激安の1,500万円だったのです!!絶対に買いの物件のように思えましたが物件詳細ページを開くと満室時利回り5%と書いてありました。
なんだ~5%しかないのか、と一瞬スルーしかけましたが、違和感に気づきました。そのアパートは1K3戸に駐車場3台。1部屋賃料4万と考えても月収12万円、年間賃料144万円。それで利回り5%っておかしいでしょ?!
これは問い合わせをして詳細を調べなければいけない!!私はすぐに電話で問い合わせをして買い側仲介可能かどうか、現在検討中のお客様がいらっしゃるかどうかを聞いてみました。
すると、これだけ閲覧回数が多いのに関わらず、問い合わせはほとんどないし、検討中のお客様もいないというではありませんか!!!
物件資料を取り寄せると、現況利回りが5%で、満室時利回りは8%という家賃設定でした。ネットには現況利回りが載っていたのです。これは世にも珍しい掲載ミスのラッキー物件!!
家賃設定額が安すぎる気がしたので、まだまだ利回りが高くなるかもしれない!検証する価値がある物件だぁ?
■内見時に出会った入居者さんはこの家の持ち主だった!
私はすぐに友達に連絡をしました。この物件面白そうだから見に行こうよー!!と声をかけるとすぐに来てくれました。
3部屋中1部屋は空きだったので、現地キーにて内覧をしました。木造4階建てというカオスな建物登記だったので、どんなお部屋かなあ、と覗いてみると1Kに天井高1.7mのロフトが付いていました。小柄な男性までは直立して立てる天井高!!
レントロールを見ると生活保護でも入居できる家賃3.6万円。
ちょっと安すぎるんじゃない?!
友達と、「1階を事務所募集に変えて駐車場1台7,000円取ったら、家賃が倍取れるから指値しなくても利回り11%くらい行きそうだよね」とコソコソ話していました。
すると、ちょっと賑やか過ぎたのか2階の入居者が顔を出しました。ランニング姿の中肉中背の男性がこちらを覗いてこう言います。
「ここに住みたいとね?!俺はここのドンだけんなんでも知っとぉバイ!!」
私達は入居者に、「この物件が売りに出ていてー」とはうかつに話せないので話を合わせました。
「そうです~。この物件いいなーって思ってて?お兄さんドンなんですかー?ここ住みやすいですかー??」
私はキャバ嬢のようにニコッと笑い、媚びるように尋ねてみました。すると超意外な答えが返ってきました。
「ここ?もちろん、住みやすいに決まっとろぉが~。だってここ、元々は俺の家なんばい。ここにアパートが建つ前に俺の家が建っとって、そのころから住んどぉけん、かれこれ50年くらいここに住んどぉとばい」
おじさん…じゃなくてお兄さんはニヤニヤしながらこっちを見ています。キャバ嬢としておじさんをおじさんと呼ぶのはご法度なので、私は言葉に気を付けながら会話を進めます。
「え、ここ元々お兄さんの家なんですかー?え、どういう事?今の所有者さんに売却したってことなんですか~?」
「売却?いや、借金のカタに取られたったい。マレーっていう店があって、そこのママが俺のコレで、大概気が強い女でね。俺もその店でフロアで働きよったっばってん、腰ば悪くしてから働けんくなってね・・・。ママには飲み代やら、旅行代やらなんやかんや付けとってからさ・・・500万借金が溜まったらこの家ばやるって約束しとったったいね」
「えー、そうなんですね~」
「そうそう、ばってん、300万くらいしか借金溜まっとらんとに、ママに『この家ばもらう』って言われてからさ・・・ヒステリーたいね。ギャーギャー言われてこっちの話ば全く聞かんと、ママの旦那さんと一緒にこの家ば無理やり取られてから・・・」
なんだかとても気の毒な話です…。
「まあ、別に俺は結婚もしとらんし、子供もおらんし、家は惜しくないとたい。ばってん、500万も借金は溜まっとらんのに取られたっていうのが悔しい気持ちたい」
お兄さんは目を細めて、噛み締めるように語ってくれました。ランニング姿でドア半開きのままで。ドアの隙間から漂う哀愁がすごいんですけど。
誰かに言いたくてしょうがなかったんでしょうね。出会ってまだ10分も経ってないのに、お兄さんの恥部丸見えくらいの濃い話来ちゃったんだけど(;゚Д゚)
てか、私17年不動産やってるけど、こんなの初めて!(/∀\)イヤン!
「え、借金のカタ?!この家、土地が23坪あって、今なら土地だけで1,000万円以上するんじゃないですか?!それを借金300万円の代わりに取られたの?!お兄さん可哀想!!」
私はお兄さんの味方だよっというような顔を作りながら、じっとお兄さんを見つめます。
「いやいや、俺は別に家を高く売ろうとかいうのはなかけん、そういうのはどうだって良かとたい。俺だって、ほら、ママと色々いい思いばしとるとだけん。それに今は体壊したけん、生活保護ば受けとるし。家があったら生活保護は受けれんたい」
お兄さんは、自分なりに納得している様子です。
「ただ一つね、気になるとがね、ママも今はもうボケてからたい、全部旦那さんがしとるもんね。あがんなったらねえ、もう・・・」
お兄さんは口をつぐみます。かつて愛した女性(スナックのママ)に家を取られ、生活保護で一人暮らし。女性との甘酸っぱい青春を振り返りながら慎ましく生きてきたけど、現実では女性が認知症を発症し、もう思い出話をすることも許されない・・・。
マジで泣けるんですけど・・・ドラマやん、これドラマやん・・・・。
■スナックのママってすごい!
ヘビーな話を聞いて、お兄さんと話し終えた後も友達とザワザワっとなりました。本来なら話の焦点はこの物件を買うのかどうなのかって事になりがちですが、この時だけは違いました。
「スナックのママってすごいね、そういうところで儲けてるんだね!!確かに、不動産社長の愛人のママも何億って貢がれてるもんね!!不動産するよりスナックのママした方が儲かるのかな!!うちらもやってみようか?!」
「確かに、ちょっと面白そう!」
「でもさあ、うちらはこんな冷酷なことできないよねぇ!!やっぱりうちらは真面目に不動産するしかないのかなぁ!いやーでもスナックのママは夢があるわぁ!!」
私と友人は興奮気味にそんな話をしながら、帰路につきました。
あ、そういえばこの物件結局誰が買うんだろう・・・。
不動産の営業忘れてた!(・ω<) テヘペロ
その話はまた次回に♪
ガングロでした♪