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絶体絶命!? アパートの浄化槽が原因で冷や汗をかいた話【後編】

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2022/3/22 掲載

こんにちは、夢追い狂です。前回は自称大工のAさんと一緒にリフォームをやろうとして失敗したお話を書きました。後編では、私の浄化槽にまつわる失敗談におつきあい下さい。

■ 一棟目で田舎のアパートを購入

私が購入した1棟目アパートは、町から外れた小さい田んぼの中にある住宅地に建っています。明らかに他の場所より見劣りする場所でしたが、すぐ近くに工業団地があり、近隣のアパートの入居率も良かったので、購入を決断しました。

戸数以上の駐車場があったのも魅力的でした( 私は田舎に住んでいるので良くわかるのですが、田舎では駅からの距離ではなく、駐車場がある事や、郊外のショッピングモールや道路へのアクセスが優先されると思っています )。

前の持ち主はやる気が全くなく、見に行った時には私より背丈の高い雑草が駐車場に生えていました。給湯器がついていない部屋もあり、給湯器の水抜き栓の中に小さい蜂の巣ができていました(笑)。明らかに持ち主も現在の管理会社も、やる気がないことが伝わってきました。

これは自分でリフォームして管理会社やガス会社を変更していけば何とかなると思い、コツコツと満室に向けて努力していました。その時点では浄化槽のことは何も気にしていませんでしたし、その知識も全くありませんでした。

■ 浸透桝が満水に!追加で桝を掘ることに

購入してから1年、物件が満室になりました。すると「 浄化槽の浸透桝が満水に近づいてきているので、浸透桝を新たに掘らないといけない 」と、管理会社より伝えられました。費用は30万円です。ここでちょっとやばいかもと思い、色々調べ始めます。

浄化槽の管理会社が、私の購入したアパートの浄化槽は「 単独処理浄化槽 」という種類であることと、汚水は浄化して浸透桝に染み込ませて処理していること、そして宅地内で処理しなければいけないことを教えてくれました。

また、単独処理浄化槽は、合併処理浄化槽に比べて処理能力が低く、トイレの排水しか処理できないので、炊事や洗濯で発生する生活雑排水は、そのまま浸透桝に流れ込んでいたこともわかりました。

今まで何となく処理できていた汚水が、満室になったことで皮肉にも処理しきれなくなったのでした。入居者に迷惑をかけるわけにはいかず、私は30万円をかけて浸透桝を新たに掘ってもらいました。

そして6年が経過、「 追加で掘った浸透桝も満水に近づいている 」という連絡を受けました。その時も30万円で2回目の浸透桝を掘りました。このペースはさすがにやばいかもしれないと思い始めました。

合併浄化槽の検討もしましたが、300~400万くらいかかります。自治体は個人宅には補助金を出して単純槽から合併槽への変更を勧めていましたが、アパートには補助金を出していませんでした。

ただし、希望の光もありました。都市計画で何年か後には下水道が通ると売買の時に聞いていたのです。市役所に電話していつ頃下水道が通るのかを確認すると、恐らく4年後くらいではないかという返答でした。これなら間に合いそうです。



■ あふれそうなのに八方塞がり!絶体絶命のピンチ

そして2本目の浸透桝を掘って4年、このアパートを買って10年目にさしかかろうとしていたころ、恐怖の連絡が来ます。遂に3本目も満水に近づいているという連絡でした。

慌てて市に下水道接続がいつになるか確認すると、「 今年の工事は私の地区の直前の順番で終了した。次は来年になる 」ということでした。焦りが募ります。

もう一つ困ったことがありました。浄化槽の点検の際に汚水を抜いて洗浄もしてもらっていたのですが、浸透桝が増えたことにより、最初は8万円くらいで済んでいた費用が16万円近くに上がったのです。浸透が進まず、点検の頻度が増えていたのが理由です。

もう限界が近いようです。浸透桝が溢れては困るので、心の安定のためにももう1本浸透桝を掘ろうと思い、工事会社に相談しました。すると、「 もうこれ以上は掘ることができない 」と断られてしまいました。

前回の工事で周囲の地盤が若干崩れたので、これ以上はやめたほうが良いという判断です。困った私は市役所に出向いて事情を話し、浄化した水を側溝に流しても構わないか聞きに行ったのですが、ダメでした。私はパニック寸前でした。溢れたらどうしようという恐怖でいっぱいでした。

結果から言うと、あふれる前に下水が接続され、事なきを得ました。工事を真っ先に申し込んだのは言うまでもありません(笑)。下水の接続は3社から見積もりを取って、内容と価格で納得できた所にお願いしました。工事費用は120万円でした。

奇跡的なタイミングで下水道工事が間に合いましたが、この工事がもっと先だったら、泣く泣く400万くらいかけて合併浄化槽にするしかなかったかもしれません。

無知な状態で田舎の中古アパートを買い、焦りまくった私の経験を、皆様の参考にしていただけたらと思います。

■ 不動産投資を始めた本来の目的を見失わないで

今回は私の失敗談におつきあいいただき、ありがとうございました。大規模な大家さんの話に比べると、金額も少額ですし、恥ずかしいのですが、初期の段階では結構厳しい金額です。

私は常に突発的な支払いのために、常に200万円以上は余裕を持つようにしていましたが、ギリギリでやっている方には致命傷になりかねません。こういうこともあるんだと思っていただけたらと思います。

私が大好きな赤井誠さんが以前、こんなことを仰っていました。

「 不動産を始めてから辞めたいと思った日は1日もない。不動産のおかげで人生が凄く豊かになった 」

私も同じです。現在の生活は不動産をやっていなかったら絶対になかったと思いますし、不動産投資のきっかけをくれた師匠や、SNSで切磋琢磨して頂いている仲間、管理会社様、売買や客付の不動産屋さん、リフォームを請け負って頂いている職人さんには感謝しても感謝しきれません。

失敗談は基本的に自分の知識不足から来ているので、もっと勉強しないといけないな~と思っています。そんな失敗大家である私から、これから始めたい人や始めたばかりの方にききたいことがあります。

「 あなたが不動産を始めたいと思ったきっかけは何ですか? 」

お金持ちになりたい、時間が欲しいという理由の他に、何らかの理由があるはずです。私は独身のころに始めましたが、当時つきあっていた彼女( 現在の妻 )を幸せにしたいという思い、そして子供ができてからは、お金が理由で子供の可能性を潰したくないという思いがあります。

これは職場のアルバイトくんが大学進学しようとしたら親に土下座され、「 金がないから大学に行かせることはできない 」と言われたというエピソードを聞いた時に思いました。

これから始める人、特に属性の低い所から這い上がろうとする人には、不動産のことだけ考えて突っ走る時期が必ず必要です。今は悠々自適そうに見えている方でも、そういう時期があったと聞きます。

ただ、気をつけてほしいのは、夢中になるあまり、本来の目的を見失わないでほしいということです。最後に一つ、知り合いのエピソードを紹介します。

彼はある会社で働いていました。結婚して子供もいました。仕事も抜群にでき、同期の出世頭で、本社の重要なポストにつきました。彼はどんどん仕事に夢中になり、休日も仕事をするようになりました。

結果、家庭は崩壊し、離婚してしまいました。そんなある日、会社の方針が変わり、取引先の数社と突然取引がなくなるという出来事が起こりました。取引先と二人三脚でやってきた彼は仕事を辞めてしまいました。

家族を幸せにしたいと思って始めた不動産で、熱中しすぎるあまり家庭を不幸にしてしまったら本末転倒です。私も2棟目の利回りは良かったのですが、1年半くらい、家族とほとんど時間を取れなかったことを悔やんでいます。

是非、本来の目的を忘れず、ご家族とも良好な関係を持続しながら、楽しい不動産ライフを送っていただけたらと思います。


私が不動産投資をしている理由を掲げているところ

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※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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プロフィール

夢追い狂さん

夢追い狂さんゆめおいきょう

静岡県東部在住
サラリーマン大家
家族は妻と子供3人

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経歴
  • ・1974年生まれ

    ・1998年
    4年のフリーター期間を経て小売系の会社に就職

    ・2007年
    1棟目アパート購入
    (1,400万円)

    ・2016年
    2棟目テラスハウス購入
    (200万円)

    ・2019年
    3棟目アパート購入
    (700万円)

    ・2022年4月
    戸建購入予定
    (490万円)

    ・2022年3月現在
    3棟13室家賃年収533万円

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