• 収益物件掲載募集
  • 不動産投資セミナー掲載募集
  • 収益物件 売却査定

9,051アクセス

銀行の融資審査基準はどう変わったのか? 融資を受けられる人とそうでない人の違い

岡元公夫さん_画像 第107話

前回の続きです( 参照:2019年の融資スタンスと不動産相場はどうなる? )。前回のコラムでは、最後に今後の融資基準について触れました。

大家さんに対する金融機関( メガバンクから信用金庫まで )の融資姿勢は、最近の動きを見ていると、金融庁による債務者に対する査定が厳しかったリーマンショック頃の水準に戻っている感があります。

■ 融資を受けるための二つの要件て

では、今後の大多数の銀行の融資基準について、予測してみましょう。まず、不動産賃貸業向けに銀行が長期の融資をする場合、次の二つの要件が大前提になります。

@借りた人が、きちんと返済できる見込みであること
A担保で保全できていること

逆にいえば、この2点で銀行を納得させることができれば融資は出ます。

まず、@の「 借りた人が、きちんと返済できる見込みであること 」についですが、不動産投資を始めて物件数が少ない方にとっては、融資対象物件単体のキャッシュフローで、返済していけることが基本となります。

計算式にすると下記のようになります。

・融資対象物件単体キャッシュフロー
=家賃収入−経費−借入金元金返済(−所得税・住民税 )

物件数が増えてくると、融資対象物件単体キャッシュフローがマイナスでも、世帯合算キャッシュフローがプラスなら融資してくれる可能性が高くなります。

・世帯合算キャッシュフロー
=世帯保有の各収益不動産キャッシュフローの合計+世帯各人の給与等不動産以外の所得−法人税( 資産保有会社がある場合 )−所得税・住民税−生活費

上記2つのキャッシュフローについては、第73話「 銀行が重視する2つの「 キャッシュフロー 」〜融資審査のポイントpart2〜 」で、詳しく解説してますので参照願います。

スルガ銀行のシェアハウスローンの「 年間所得40%+満室想定賃料収入の70%をもって返済原資とみなし、その水準までの年間返済額を許容する 」という融資基準は、無茶なものでした。

「 年間所得〇〇%+ 」という箇所は他行でも不採用とするところが多いでしょう。また、「 満室想定賃料収入の〇〇% 」というのも、上記のキャッシュフローの計算式と比較すると、ざっくりし過ぎてますよね。

家賃収入が同じだとしても、u当たりの賃料単価が違えば経費率も変わります。その大家さんの所得水準によって、所得税・法人税の税率も変わります。

今後は、一般事業向け融資の審査と同様、個別案件ごとにオーダーメードでキャッシュフローを算出して、チェックしていく傾向が強まるでしょう。

■ 債務償還年数は20年〜30年が目安

また、キャッシュフローはプラスであればいくらでもよいというわけではありません。大家さんの場合、一言で言えば、「 毎年のキャッシュフローで借入金を何年掛かって返せるか 」が重要です。

これを「 債務償還年数 」と言います。何年で返せれば審査基準内になるかは銀行によって異なりますが、不動産賃貸業の場合、たいていは20年〜30年が基準となっています。

債務償還年数の計算式は、各銀行によって異なりますが、概ね下記のようになります。

債務償還年数
 =有利子負債÷(営業利益+減価償却費)
 = (要償還債務−現預金)÷営業キャッシュフロー
 = (有利子負債−運転資金−現預金) ÷ (経常利益+減価償却費−税金)

詳しくは、第74話「 キャッシュフローより大切な「 借入返済能力 」とは〜 融資審査のポイントpart3〜 」を参照願います。

■ 利益の計上について

キャッシュフローの話の次に、利益の計上について触れておきましょう。ここでいう利益というのは、個人の確定申告でいえば、「 課税される所得金額 」です。法人の損益計算書でいうと、「 税引前当期純利益 」となります。

どちらのケースでも1円でもよいので、融資を受けたい直前2期、できれば3期は黒字にしてください。( もちろん黒字は多いにこしたことはないです。)

それは、直近2期連続黒字である場合と、そうでない場合は、融資審査基準で大きく左右される銀行が多いことがあげられます。

仮に赤字となった場合でも、不動産売却による損失などは、一過性の事象として勘案されることもありますが、金融商品などを活用した過度な節税対策は、勘案されないこともあるので気を付けましょう。

重要なポイントになりますので繰り返しますが、銀行から融資を受けたい、さらにより良い融資条件にしたい場合は、以下の二つを意識することが大切です。

@債務償還年数は30年( できれば20年 )以内にすること
A確定申告の「 課税される所得金額 」や法人決算の「 税引前当期純利益 」は、融資を受けたい直前2期( できれば3期 )は黒字計上すること

次回に続きます。

健美家サイト会員登録で最新コラムやニュースをチェック!

健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 岡元公夫さん

岡元さん

岡元公夫さんのブログ

年はアラフォー。
亡き父と2代続けての元メガバンカー。
銀行員時代は、東証一部上場の大手不動産会社から 個人の大家さんまで、融資主体に幅広く担当。 実家は祖父の代からの小規模ながらの大家さん。

■ 経歴

□2004年
実家の跡を継ぎ、東京城北エリアでマンション・アパート・戸建を取得開始。

□2008年2月
不動産賃貸業の修行の為、不動産開発・運営会社に転職し、プロパティマネジメントの責任者となる。

□2009年10月
不動産収入が年間6千万円ほどになり、デッドクロスもクリアできる目途がついたことから、サラリーマンを卒業。

□2011年
東京エステートバンク株式会社(東京房屋®)を設立。国内・台湾・中国の投資家・会社経営者の方にコンサルティングを行っている。

■ 所有物件

□築35年RCマンション
 1LDK×4戸、2K×8戸

□築20年RCマンション
 1R×10戸

□築13年鉄骨マンション
 2LDK×6戸、2DK×6戸

□築5年木造アパート
 1R×5戸、2DK×2戸

□登記上築52年(実態は新築同様)
 木造戸建 2LDK×1戸

□区分所有マンション 2LDK×1戸
  合計 45戸

□駐車場12台
 バイクガレージ26台

H22/9に築古戸建1戸取得
H23/9に築古戸建1戸取得
現在、料理中

■ 保有資格

・宅地建物取引主任者
・ファイナンシャルプランナー
・その他生損保等金融関連諸々

■ 税理士試験科目合格
 (簿・財・相・固)


ページの
トップへ